満月の夜に、君と二人で歩いて行く所は そういう事をするためだけに行く所。 あ、今日は満月だ、月が綺麗だね! そんな風に何も考えず言えたのなら どれほど幸せだっただろうか。 他愛もない話をしながら、歩く夜道は味気ない。 気持ちがバレないように必死に 少し冷めた態度すらとってしまう私には 呆れてしまうよ。 君の半歩後ろを歩いて 『月が綺麗ですね』 そう心の中で呟いた。 「何してるの?早く行こう」 そう言って私にくっついて歩く君に 「暑いよ」 と言ってまた強が
例え、不幸だろうと幸せに見えるならそれでいい そう思うのが"大人"なのだろう。 拗らせおばさんは、不幸なのに幸せに見えてる事が嫌なのだ。 何故ならば、こんなに不幸でも頑張っている私をちゃんと知ってほしいから。 ただの幸せな人間じゃないんだよ。 沢山の不幸があってからの幸せな人間なんだよ。 あの時の辛さや悲しさや苦しさを消化しきれていない。違う、その不幸に浸かっている自分が好き。痛い、痛いよ。 不幸なんかに浸かるもんじゃないのに。 悲劇のヒロインぶるもんじゃない
歳を重ねると、結婚を視野に入れて 恋愛をするようになる。 いや、私はいつだって 結婚前提で付き合っていた。 付き合うか、付き合わないかの基準は この人と結婚出来るか出来ないかだった。 でも、私は見る目がない上に 私自身に問題があった。 結婚が出来るくらい好きな人と付き合って いただけで、平和な結婚生活が出来そうな人を 私は選べなかったのだ。 私にとって刺激のない恋愛は退屈でしかない。 刺激をくれる人というのは、 私の心をおかしくさせる。 きっと、そういう自分に酔
貴方は、私に 「僕は、君を永遠に愛してる」 とよく言っていた。 私達はまだ若かったよね。 永遠なんてないだろうと思いながらも 貴方とならもしかしたらあるかもしれないと 思っていた。それ程、貴方が愛しかった。 貴方は嘘が嫌いだと言っていたけど 今、貴方が私の側にいないという現実が 貴方を嘘つきにさせる。 貴方は、私によく 「君の愛は軽い、僕は永遠に愛していても 君は僕を永遠に愛してくれないだろう」 と言っていた。 貴方は、何もわかっていない。 私の貴方への愛が