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高校生の殺人未遂事件について、思うこと。

3月1日、昼過ぎころ、埼玉県戸田市立美笹中で発生した男子高校生による殺人未遂事件。
逮捕された男子高校生(17)は「誰でもいいから人を殺したいと思った」と供述しているようです。
また、この高校生は、付近で連続発生している「猫」に対する殺傷事件にも関与をほのめかす供述もしているようです。
最近「ルフィ」なる犯罪組織グループと目される凶悪事件が、世間の耳目を集めていますが、以前からこのような強行事件(強盗・監禁などの凶悪事件の類型です)が発生すると、伝播したように模倣犯が急増します。

そんな、事件にともない少年が慣行する強行事件の増加も顕著になります。
しかも、その動機が不明なことが、世間の不安を掻き立てています。

今回の事件では、中学校が犯行現場になったことで、当時教室にいた学生さんたちは、少なからず心に傷を負ったことと推察します。
報道では、少年の異常行動にスポットを当てていますが、私は違う観点からスポットを当てたいと思います。

被害者になった試験監督の男性教員(60)が気付き、他の教師たちと一緒に犯人を取り押さえたという行動です。

教員のとった措置は、当然であるように報道されていますが、凶器を所持した犯人と、教室という神聖な場所で対峙したときの心理状態は尋常でいられるものではありません。
しかも、60歳という年齢です。
おそらく、今年度で定年退職ではないのでしょうか。

報道内容を集めてみて、分かったことですが、学校では日ごろから「不審者対応訓練」が、真剣に行われていて、いざ今回の有事では、その対処が迅速・的確に行われた結果、生徒たちにはけが人はいなかったという結果です。

この侵入者対応訓練は、全国の教育機関で定期的に行われています。
私も、多くの教育機関で、不審者侵入対応訓練の指導を行ってきました。

対処要領は、犯人の侵入を認知すると同時に
  生徒の避難指示
  犯人との距離をおく
  他の教員の助けを求める
  その際、刺股(さすまた)という護身用具を活用する
  そして、犯人を取り押さえる。
同時に、110番通報です。

教員自身も、上半身に複数の傷を負いながらも、躊躇なく冷静にかつ迅速・的確に行動に移ったという、その決断力と勇気に心から、敬意を表したいと思います。
加えて、駆け付けた教員が、刺股(さすまた)を効果的に活用できたという連携プレーも特筆するところです。

まさに「常在戦場」の信念を精神をお持ちなのでしょう、生徒の命は自分の命に代えても守り通すという「矜持」からの勇気ある行動だと推察しました。

一日も早い回復をお祈りいたします。
また、教育機関の皆様も、今一度有事の際の対処を見直してくださいませ。

お付き合いいただきありがとうございました。

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