既得権益は批判すると脅迫されるから改革が難しい

このようなツイートを見た。


(出典)
https://x.com/da180_t/status/1776507221549216071?s=46 

田中角栄元首相を「地方バラマキをした」との批判をするツイートに対して「地方切り捨てを主張するなら地方で採れた食材を食べるな」との脅迫をしたツイートである。

このような脅迫は地方バラマキに限らない。医療に対する批判をすれば「医療を批判するならお前は病気になっても病院に行くな」と言われ、公務員に対する批判をすれば「公務員を批判するならお前は公共の施設に行く必要があっても公共の施設に行くな」と脅迫されてしまう。

地方バラマキ、医療、公務員といった既得権益化してしまっているものに対してはその批判が妥当性を有していたとしてもたいていは脅迫されてしまうので改革が難しい。

今回のツイートの引用元のツイートでは地方バラマキを批判してはいるが全ての地方に対する全ての経済的支援を否定しているわけではない。対して今回のツイートは「地方で採れた食材を食べるな」と藁人形論法の極論で脅迫をしている。医療や公務員もだが脅迫する場合にはたいてい藁人形論法の極論で行われることも問題であろう。藁人形論法の極論で脅迫をされ、その脅迫に同調してしまう人たちが大勢発生してしまえば、多くの人たちは既得権益化してしまっているものに対しての批判を尻込みしてしまい、改革ができなくなってしまう。これが日本の衰退理由の一因であろう。

ちなみに今回私は医療や公務員を既得権益だと述べたがそれをそのまま医療や公務員を削減するべきとの主張だと認識することは間違いである。私は公務員に関しては削減するよりもむしろ増やすべきだとすら考えている。その点を履き違えて藁人形論法の極論で脅迫することもいただけないだろう。

追記
今回のツイートの引用元のツイートでは地方バラマキだけではなく高齢者医療に対しても批判をしている。その引用元のツイートに対してこのようなリプライがなされていた。


(出典)
https://x.com/nicira385899/status/1776607674655760714?s=46 

「田中角栄元首相が首相当時に老人医療の無償化や地方バラマキをしたことが悪いのではなく、その後の政治家が時流に合わせて制度を変えてこなかったことが悪い」とのリプライである。

このリプライに関してはその後の政治家が時流に合わせて制度を変えてこなかったことにも責任はあるが、それ以上に選挙対策などで老人医療の無償化や地方バラマキをした田中角栄元首相に責任があるとしか言えない。なぜなら無償化は麻薬と同じだからである。

ヤク中から麻薬を取り上げることが難しいように無償化によって恩恵を享受していた有権者から無償化を取り止めて無償化の恩恵を取り上げようとすればその有権者によって選挙で落とされてしまう。よって一度無償化をしてしまうと無償化を止めることが非常に難しいので、安易な無償化は禁物であり、費用対効果などさまざまな観点から吟味をして行うかどうかを決めなければならない。その点老人医療の無償化は「枯れ木に水」を推進する政策であり、費用対効果を考えると効果がない。むしろ逆効果ですらある。

したがって、老人医療の無償化という愚策を実行した田中角栄元首相は厳しく批判されなければならないのである。


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