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そういう風にできている

振り返るのは夏の過ごし方だ。
鏡に映るうす茶色の小さなシミを指でなぞりながら、ジリジリと照り付ける太陽にあああ~と全身で夏を喜んでいる自分を思い浮かべる。
そりゃそうだよな。
そりゃそうってくらいぐうの音もでない。

夏が好き
太陽を浴びたい
日焼け止めは苦手(だってベタベタする)

この3本で生きてきたらそうなるわって想定内ですし、今こそ声高らかに「私が証明です!」って言っていいんじゃない?の瞬間が私にも訪れたわけです。

みなさん、太陽を浴びているとシミができますよ!

紫外線を浴びて黒色メラニンがターンオーバーせずに留まったもの、それがシミ。
そういえば女子力の高い友人たちは夏場せっせと日焼け止めを塗って、日傘を差して、日中はできるだけ外に出たくないって言ってたっけ。
かつて君の自由奔放なところが好きだと言った男は突然Amazonの日焼け止めのURLを送ってきたっけ。
どの口が!って無視したっけ。

炎天下の中「ジェーンちゃんも入りな」って日傘を傾けてもらう度、憧れたよね。ああ、あの男もこういう女性らしさを持ちなさいって言ってたんだろうなって、太陽を遮ってもらった小さなスペースで居た堪れなくて。
だって私、日傘も日焼け止めも細やかさも何にも持ってないんだもん。
身体ひとつで女子力の前に立ったってそら戦えないよ。とんだ丸腰。

まあそんな訳で、みんなあれだけ紫外線を気にしない私に口酸っぱくして言ってきたのに、ひたすら無視したツケが夏の終わりに回ってきまして、慌てて美白化粧水を買いに行ったんですよ。
そしたら透明感あふれるスタッフに「何のスポーツされているんですか?」って真剣に聞かれまして。
「好き好んで太陽の下を歩いているだけです」なんて口が裂けても言えませんでしたよね。

突如騒ぎ出したシミを友人に打ち明けるも、だからあれほど言っただろうと非難轟々で取り合ってもくれません。オーケー、オーケー、私が悪かったよって。

夏の間、みんながせっせと気を付けてる中、私ちびまる子ちゃんの山田みたいに呑気に過ごしてたんだもん。
だけど過去に戻ってやり直せたとしてもきっと私、山田として生きてる気しかしない。
さくら~太陽だじょ~(バカ、好き)


最近思うんだけど、人生って作り上げていくものって考えていたけど、必要に迫られない限りある程度用意されていて、焦ろうと遠回りしようと道は選択は出来ても行きつく場所は同じなんじゃないかなって思ったりして(山田から急な人生論)
だから私が日焼け止めを塗ってきたとしても、山田だしシミなんじゃないかって。笑

先程、姉からレーザーの料金表が届きました。
さすが身内、見捨てません。
しかし料金を見てもう少し増えてからにするかーと、助け舟を見送るのでした。(もう一周くらい回ってきてくれるよね?🚢 )

ねぇ、ほら見て。
右の頬骨に3つ、小さく並んだシミがオリオン座みたいだよ。

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