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PS5に自分でヒートシンクを付けたM.2 SSDを取り付けた話。

※公開直後の記事内で、SSD取り付け工程に誤りがあったため、画像の差し替え等修正をしています。ご指摘ありがとうございました。(2021-9-16 23:30追記)


9月15日のソフトウェアアップデートで、PS5にM.2 SSDを取りつけることで本体ストレージを拡張することが可能になりました。

そこで、自作PC文化などとは無縁な私が、実際に取り付けるまでの過程を記録しておきます。


私の遊び方

運良く手にすることができてから半年ほど、週に3〜4日は起動し、ちまちま遊んでいる程度にはPS5を触っている日々です。

新規タイトルについては月に一本も購入はしませんし、すでに持っているタイトルをこねくり回す系の遊び方が主体です。
しかしながら、PS5の本体ストレージはSONYのカスタムSSD825GB、さらに実効空き容量は667GB、大型タイトルを複数本インストールしていると、あっという間に埋まってしまいます。
(例えばFF7リメイクのダウンロード版は、空き容量が81GB必要。PS Plusで毎月配信されるフリープレイのタイトルなども、なんとなく落としてると意外といつの間にか容量を逼迫していたりしますよね。)

都度要らないゲームをアンインストール、そして遊びたいタイトルをインストールと繰り返して容量を節約することも悪くない選択ですが、複数のゲームをザッピング的に手を付けるタイプの遊び方にはあまり効率的ではありません。

また、PS5には、USBメモリにゲームをインストールし、拡張ストレージとする手段もありますが、一部機能に制約があったり、USBメモリを本体に挿しっぱなしにする見た目の美しくなさなどから導入を見送っていました。
そしてついにβテストを経てリリースされた今回のアップデート、内蔵ストレージを拡張すれば、機能の制約や見た目の問題に関係なく、たくさんゲームをインストールできる!

というわけで9月16日時点で、SONYが出している拡張ストレージ用M.2 SSDの要件は上記リンク先の通りです。

まぁまぁ最新のスペックを要求してきやがります。

そして注目すべき記述はこちら

PS5でM.2 SSDを使用する場合、ヒートシンクや熱伝導シートなどの放熱構造が必要です。片面または両面のヒートシンクなど(片面のほうが取り付けが簡単です)をご自身でM.2 SSDに取り付けていただくか、あらかじめ放熱構造(ヒートシンクなど)が組み込まれたM.2 SSDをご利用ください。ヒートシンクなどの取り付け方につきましては、それらに付属する説明書をご確認ください。


SSDの検討

M.2 SSDの要件を踏まえ、いまいちPCパーツに詳しくない私は、とりあえず秋葉原へと繰り出しました。

あれこれとショップに並ぶスペックやらの詳細と価格がずらっと並んだ表とにらめっこしていると、おおよその相場感がわかってきました。
そもそもソニー側が要求しているPCI-Express Gen4で読み込み5,500MB/秒以上のM.2 SSDというものが、少なくともPCショップの店頭では数えるほどしかなく、どれも大手メーカーの新し目のラインが中心で、大きく価格差がついても2,000円前後ほどでした。

PS5におすすめのSSDはこれ!とかって記事が検索するといくつかヒットしますが、そもそも選択肢が3つくらいしかなかったです。

というわけで、ショップの店員さんの意見も踏まえ、今回私が購入したのはこちらです。

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SEAGATEのFireCuda530の500GBモデルです。(税込16,500円で購入)
検索したおすすめ記事でも紹介されており、ゲーミング分野でのドライブの販売でも実績がある会社です。
今回購入したのはメモリ剥き出しのモデルですが、公式にあらかじめヒートシンクが取り付けれているモデルも存在します。


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(画像は公式サイトのスクリーンショット、ヒートシンク付きモデルの商品概要には、PS5への対応も記載があります。)
なぜヒートシンク付きにしなかったかといえば、単純に店頭での取り扱いがなかった為です。ネット通販などでも一部品薄の状況のようです。

そしてもう一件、検討の余地があったのは、Western DigitalのWD BLACK SN850でした。
こちらの機種は、ヒートシンク付きモデルの販売でしたが、店員さんと話す中で、FireCuda530と価格を比べた際に、ヒートシンクは別で買って取り付けても購入価格に500円ほどしか差がないことや、耐久性という面ではFireCuda530の方がおすすめできると聞き、その程度の差であればFireCuda530にしてみようかな、という軽い気持ちで選びました。
(耐久性についても比較検討できる規格、数値的な根拠があった上で説明いただいたのですが詳しいことは省きます!)

こちらのSSD、カタログスペックでは読み込み7,000MB/sという、要求スペックを上回るかなりの速度が出ます。PS5標準のSSDは5,500MB/sということなので、必要十分以上でしょう。
(内蔵SSDはマザーボードに直付けだったりするので、実際の運用上の数値にどんな差が出るかは不明です。)


ヒートシンクの取り付け

さて今回の山場です。SONYは言います。

PS5でM.2 SSDを使用する場合、ヒートシンクや熱伝導シートなどの放熱構造が必要です。片面または両面のヒートシンクなど(片面のほうが取り付けが簡単です)をご自身でM.2 SSDに取り付けていただくか、あらかじめ放熱構造(ヒートシンクなど)が組み込まれたM.2 SSDをご利用ください。ヒートシンクなどの取り付け方につきましては、それらに付属する説明書をご確認ください。

と。


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開封したパッケージ内容はこちら、ステッカー類と保証関係の書類、説明書に、剥き出しのSSD本体です。

ぶっちゃけ放熱構造そんなに大事かな?と思いつつ、あと付けのヒートシンクも一緒に買いました。

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thermal grizzlyという、いかつい名前のメーカーのヒートシンク。(税込2,178円で購入)
ドイツからやってきたらしく、説明書の各言語による表記の一番上は英語ではなくドイツ語が書かれていました。

こちらは2枚の熱伝導率の高いパッドでSSDを挟み込み、放熱フィンから速やかに熱を逃すという代物。
ショップではもう一件、長尾製作所というメーカーのSS-M2S-HS02というヒートシンクもおすすめされました。こちらは国産で、カバーは片面のみで取り付けも容易だし、英語の不親切な取説に首を捻ることもないかもしれません。

ご興味のある方は製品紹介ページを貼っておきます、アマゾンなどでも取り扱いがあるそうです。

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そして私の購入したヒートシンクはこちら。金属パーツと、熱を伝えるふにゃふにゃのパッドが入っています。

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このパッド、0.5mmと1mmのサイズ差があり、取り付け箇所が異なるので注意が必要。

そして取り付けたものがこちらです。

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突然工程が吹き飛んだのですが、エルミタージュ秋葉原さんというWebメディアにて、取り付け工程の詳細、またこの製品の性能のレビューまで、詳しい記載があるので、気になる方は参照ください。

私のような自作PCへの造詣のない、この手のPCパーツを触り慣れていないタイプの人は、こういった作業はおっかなびっくり進めいくと思うので、よっぽどのことがない限り破損してしまうようなことは無いであろう程度には平易な作業内容ではありました。


PS5への取り付け

いよいよ本丸へ。

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毛布を一応敷いておく。

取り付けについては、冒頭に貼ったSONY公式の案内ページに詳しいですが、改めてリンクを貼っておきましょう。

ではこちらを参照しながら実際に取り付けていきます。

SSDを取り付けるには、本体のカバーを外す必要があります。
ダボ穴に引っ掛けるように取り付けられているのですが、テキストのみの説明ではややわかりづらかったので動画を撮影しました。

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このピンが引っかかって止まっています。

パカっと開ける。ちなみに反対側も同じ要領で開くのですが、SSDスロットはPSロゴがない方の蓋側にあるので注意が必要です。

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ねじ止め部分をドライバーで外す。
ちなみにこの部分のねじ山にのみPSコントローラーの○×△□が。

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ユーザーが触れる可能性がある箇所にはこんな細かい仕掛けがあるのですね。。しゅごい。。

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ちょっと埃っぽくて申し訳ないんですが、スロットのカバーを開くと基盤が見えてきます。
このドライバーで指している部分のネジも外します。このネジは取り付けたSSDが内部で浮かないようにするスペーサーです。
取り付けるSSDのサイズに合わせて、基盤の数字の該当箇所にスペーサーを付け直します。
私の購入したSSDは、2280という規格なので、80の位置に移動させます。

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まずは外したスペーサーを

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80のくぼみへハメ込みます。

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ちょっと思ったより埃がひどかったのでぼかしますが、スロットの差し込み口はこのような感じです。
矢印で示した隙間の部分に、斜め上から差し込むイメージで取り付けます。

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スペーサーに干渉しないように気をつけながら、割とカチッとハマる感触があるまで差し込みます。

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SSDの丸欠きとネジ穴があっていれば問題ありませんね。

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ねじ止めをしてガッチリ固定します。

取り付けが完了したら、あとは色々外したものを元に戻して完了です。


起動確認

では、PS5を起動して、SSDを認識してくれるか確認します。

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起動するとログイン画面の前に早速、SSDのフォーマットを促されました。ちゃんと認識していますね!
フォーマットの操作をすると次のような画面が。

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読み込み速度は約6,500MB/sと認識した模様。全く問題なさそうですね。
その後ログインを改めてして、セッティングメニューを確認。

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ちゃんと機種名まで含めて認識されていることが確認できました。
本体ストレージにインストール済みのゲームを移したり、新規にゲームをインストールする際に内蔵のSSDと増設したSSDのどちらを優先するかなどを選ぶことができます。



終わりに

試しに一部PS5用ゲームをM.2 SSDに移してプレイしてみました。起動からプレイ中のロードまで、特にこれまでと変わりなく動作が確認できました。(もしかしたらロードが少し早くなったのでは…?という気もしたんですが、プラシーボ的なやつかもしれません。計測してないので不明です笑)

また、今後ソニーグループの会社からPS5対応のヒートシンク付きM.2 SSDのリリースも予定されているとのことで、もう少し様子を見てみるのも悪くないかもしれないですね。PC Watchさんの記事を貼っておきます。


余談

秋葉原のTSUKUMOでSSDを購入したのですが、おまけとしてこんなものを頂きました。

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260mlタンブラー。。
これの他に、SEAGATEロゴ入りマスクもあったんですが、このサイズのタンブラーは持っていなかったのでこちらに。おまけ目的で実店舗で購入してみるのもいいかもね。

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