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牛・豚・鶏…、食肉には優れた成分がいっぱい。すごい!食肉のチカラ 前書き

一説によると人類の脳が、類人猿から大きく進化したのは、タンパク質と脂肪の豊富な栄養源である肉を200~300万年前に食べ始めたときだという。 人間の大きな脳は筋肉が消費する栄養分の20倍という大量の栄養分を必要としており、草食だけの生活をしていては脳の発達はあり得なかったと一部の研究者は主張する。

また、東洋においては、病気予防や病後の滋養強壮のための有名な薬膳スープがある。お隣韓国の参鶏湯(サムゲタン)や中国や台湾で見かける薬膳スープ、十全大補鶏湯(じゅうぜんたいほけいとう)などだ。高麗人参を使った参鶏湯(サムゲタン)は、韓国料理店では一般的に提供されているのでご存知の方も多いはずだ。古来より鶏肉で作った薬膳スープには滋養強壮、疲労倦怠、食欲不振、寝汗、手足の冷え、貧血などの効能があると言われ珍重されてきた。

従来から、長年に渡って、脂肪分の多い霜降り牛肉や豚肉などは、コレステロールやカロリーが高くてダイエットや健康に良くないとの報告が数多くなされて来た。しかし、最近は、その多くは偏見や誤解に基づくものとの研究報告がなされている。食肉は、美味しいだけでは無く、健康にも良い食肉と評価が高まってきており、肉ブームの主因の一つとなっているのである。

「食肉などに多く含まれる成分(イミダゾールジペプチド)を中高年のボランティアに3カ月間、朝晩の食事の際に取ってもらったところ、脳の記憶機能に関連する部位が年齢とともに萎縮する傾向が抑えられた」との研究報告を、東京大と国立精神・神経医療研究センターのチームがまとめ2014年3月の日本農芸化学会で発表されたとの事であった。この記憶力維持に効果のあるイミダゾールジペプチドとは、これから説明する食肉に多く含まれるアンセリンやカルノシンなどという機能成分の総称なのである。

今回は、2回に分けて、食肉の素晴らしい機能性について、「食肉の機能成分 その1 ダイエット効果と美容・アンチエイジング効果」、次に「食肉の機能成分 その2 健康と滋養強壮」について解説して行きたい。

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