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一家に一台ブリッジのディーリングマシンがある時代になる?の巻

ある時、ブリッジネタのリサーチでtwitterを眺めていたところ、こんなtweetを目にしました。

テーブルを囲んでブリッジを楽しむ子どもや大人たちの画像ですが、よく見ると、どのテーブルにも謎のボックスとタブレットが置いてあります。そして、4枚目の画像は…一体何のマシンでしょうか?

実はこれ、「The Bridge+More」というブリッジの手札を配るためのマシンです。

デンマークのメーカーが販売している製品で、紹介動画がありますのでご覧ください。

使い方としては、タブレットでソフトウェアの設定をして、マシンにカードをセット。すると、マシンが自動的に4人分の手札を用意してくれます。マシンから手札が出てきたら、それを使ってゲームをし、ゲーム結果をタブレットに入力する、という流れです。

ブリッジ教室や上達を目指した練習会などではゲームが終わった後に、プレイの内容の振り返り(ポストモーテム)をすることがあると思いますが、その際には、このタブレットを見ながらゲーム内容を検討することができます。(タブレット画面のイメージは下記動画参照のこと↓)

商品のセット内容については、メーカーさんで商品の開封動画を作成してくれているので見てみましょう。

本体だけでなく、カード(2組)もタブレット(!)も同梱されているので、本当にこの商品をひとつ買うだけでブリッジ会ができてしまうんです。(これで遊ぶ時ににいちいち誰かの私物のタブレット使うのとか嫌ですもんね…)

ブリッジのディーリングマシンが便利なのは特にデュプリケートブリッジをする時でしょう。これは、競技会などの参加者が全員で同じ手札(ハンド)のゲームを行い、ゲームの勝ち負けではなくプレイの内容を比較して成績を決めるゲームの仕方です。デュプリケートブリッジについては日本コントラクトブリッジ連盟さんの手引書をご覧になると分かりやすいです。(リンク→https://www.jcbl.or.jp/Portals/0/pdf/member/duplicate201204.pdf

デュプリケートブリッジを行うためには、あらかじめ手札の組み合わせが決められたハンドと同じになるように手札をセットしておく必要があります。セットしたデッキは「ボード」に入れておきます。

ボードについては、日本のアマゾンでも取り扱いがあったので以下にリンクをいくつか貼っておきます。商品画像を見ると分かる通り、ケースにはカードを入れる場所が4箇所あり、NESWと座席のマークも付いています。デュプリケートブリッジの参加者は席順を決めたら、このケースから自分の座席の手札を取ってゲームを開始すればいいわけです。

(デュプリケートブリッジは競技会でゲームをする、複数回ゲームをすることがほとんどでしょうから、ボードもまとめ売りや競技会向けのパッケージでの販売が多いようです。)

参加者は用意されたボードからカードを取ってプレイするだけで良いですが、準備する側は決められた内容のボードを「参加者分×ゲーム回数分」用意しなくてはなりません。ハンド表を見ながら一枚一枚カードを座席ごとに仕分けして…という一連の作業を繰り返すのは大変です。そこで開発されたのがディーリングマシンというわけなんです。

「Bridge+More」以外ではJannersten Förlagさんの「DUPLIMATE」という商品もありますが、ちょっと業務用感が否めませんね。

ただし、ボードにセットしてくれるので、競技会ではこちらの方が実用的でしょうか。

あと、「HandyDup」は小型化を極めた最終形態と言っても過言ではないでしょう。(もっと小さくなったらすごい。)

カードを入れる部分の上部にある4つのライトが点灯し、座席の位置を示してくれるので、その通りにカードを配ったら後はボードに入れておけばOKということです。


これらはボードを使ったデュプリケートブリッジを想定したディーリングマシンですが、「Bridge+More」は事前にボードを用意するのではなく、その場でハンドを作るという考え方のマシンなので、家庭や小さい規模のブリッジ教室では「Bridge+More」の方が使い勝手が良さそうに思います。

ネット検索をしている時に古いディーリングマシンと思われる画像をいくつか見たことがありますが、上記のマシンよりもずっと大きくて、工業用の機械か?と見紛うものばかりでした。技術の進歩によってここまで小さくて扱いやすいマシンが開発されるようになって、いい時代に生きているなぁとつくづく思います。

日本で入手できるかまでは調べられませんでしたが、こんなディーリングマシンだったら家庭用に1台くらいあってもいいですよね〜。いつかディーリングマシンを使ってブリッジをプレイする機会があればいいのですが。ではー。

サポートはコントラクトブリッジに関する記事執筆のための調査費用、コーヒー代として活用させていただきますー。