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ビディングボックスとブリッジ用品専門メーカーの世界

ビッド」(bid)とは、ブリッジ用語で「自分たちのペアがどのスーツを切り札にして(もしくは切り札なしで)何勝するか」を決めるために、プレイヤー同士で手札を見せずに「競り(オークション)」をすることを言います。これを決める際、遊びのプレイなら声を出して面白おかしく競り合っても良いのですが、競技では口調や語気で相手に何かを知らせようとすることがないよう「ビディングカード」を使って競りをします。これによって、競りの内容以外の情報が他のプレイヤーに伝わることを防ぎます。

参考:Wikipediaのビディングボックスの画像↓

参考:ビディングボックスの説明をしてくれているYouTubeで見つけた動画↓


そして、このカードを収納するグッズが「ビディングボックス」です。4個組(1テーブル分)で販売されていることが多いです。

初心者がこれを購入するなら日本コントラクトブリッジ連盟さんの通販でお求めになるのが良いでしょう。お値段も初心者向きですし。

ただし、こちらでの取り扱いは一つの商品のみのよう。「他の種類のビディングボックスってないのかしら」と思い、今回は日本で購入しやすそうなビディングボックスを日本のamazonで調べてみました。結果、思っていた以上に種類はあったのですが、調査は難航を極めました…以下、メーカーごとに紹介していきます〜

Jannersten Förlag(スウェーデン)

Jannersten Förlagは1939年創業の老舗メーカーです。クローバーのロゴマークが目印。日本のamazonでは「ビッドバディ」(Bid Buddy)、「ネオ」(Neo)といった名称のビディングボックスがいくつかのショップから出品されているようです。


↑2年前に開設したきり更新されていないJannersten Förlagのインスタ。こんなご時世なので、この画像みたいに「おうちのお庭でブリッジパーティー」なんていうのもオシャレでいいですね。

ちなみに、こちらのポケットサイズのビディングボックスはブリッジ連盟さんが販売しているものとそっくりなんですが、もしかしてこれなんですかね?↓


Danish Bridge Supply(デンマーク)

続いてデンマークのメーカーDanish Bridge Supplyです。「SuperBridgeBox」というビディングボックスがありますが、日本のamazonでは「入札用ブリッジボックス」という名称になっているので検索しづらいかもしれません。

また、「ブリッジパートナー」(Bridge Partner)は、商品情報欄にメーカー名がないものの、商品画像を見るとボックスの表面に「Danish Bridge Supply」の文字が確認できるんですが、メーカーサイトには商品ページがないんですよね。

ビットパル」(Bid Pal)という商品は、日本のamazonの商品ページだとブランド名が「Baron Barclay」というアメリカのブリッジ用品ショップの名前になっていますが、Danish Bridge Supplyの商品にも同じものが…

断定はできませんが、上記3商品はDanish Bridge Supply社製の可能性が高いように思います。

ちなみに、ブリッジ用品以外にもスーツのマークを使ったオシャレグッジも販売しているようです。↓


Lion Games & Gifts(オランダ)

こちらのLion Games & Giftsはブリッジ以外にもチェスやポーカーなど様々なテーブルゲーム用品を幅広く扱う、2001年創業の比較的新しいメーカーのようです。

↑「ライオン品質」ってなんだろうと思ったのですが、多分社名のことでしょうね…


祥瑞云桥牌用品有限公司 (中国)

続いて、中国のメーカー祥瑞云桥牌用品有限公司のご紹介です。中国語が分からないのでウェブサイトを見ても詳細を全く理解できないのですが、中国のブリッジ協会(CCBA)のロゴマークをトップページに掲げていますね。

こちらのメーカーの商品は日本のamazonで出品しているショップも多いようですが、商品情報のブランド名表記がショップによって異なっているんです…

「Bling Bling Folding」というブランド名で登録されている商品の画像を見ると、ボックスの表面などにメーカー名やウェブサイト(www.520bridge.com)が記載されているのが読み取れます。

また、「BabyFoxy」「Jranter」というブランド名で登録されている商品もありますが、画像を見る限り「Bling Bling Folding」と同じ商品だと思われます。

ショップによって値段や取り扱いカラーがまちまちなので、どこのショップから購入するかはよく検討されることをお勧めします。


Tianchang Sophia Import and Export Co., Ltd.(中国)

そして、もう一つ中国のメーカーとしてTianchang Sophia Import and Exportがあります。「TSB」とついている商品はこちらのものだと思われます。


Simon Lucas Bridge Supplies(イギリス)

イギリスのSimon Lucas Bridge Suppliesの商品については、日本のamazonで扱っているショップを確認できていませんが、他社にはない商品があるのでご紹介しておきます。

Simon Lucasのオリジナルビディングボックスは「British Bidder」というブランド名の商品です。他社製品よりもサイズがコンパクトで、職人のハンドメイドなんだとか。カラーもおしゃれな6色から選べます。

さらに、家具などにも使われるチェリーやマホガニー、ツイヤといった木材を使用したビディングボックスもあります。上質なつくりのボックスをお求めな方にはおすすめですねー。


まとめ:いろんなビディングボックスがあるけど商品情報が適当すぎる

ネット上では実物を手にすることができないので、amazonもメーカーもウェブサイトに正確な情報を掲載した上で販売してもらえると助かるんですけどね…購入される際はこの記事の情報も鵜呑みにせず、ご自身の判断で注文してください。とはいえ、こうやっていろいろなビディングボックスを見比べるのは面白いですねー。エンジョイ・ブリッジ・ライフ!ではー。


(余談)ビディングボックスを検索するときに「ブリッジ」というキーワードを使っていたので、検索結果にロンドンの「タワーブリッジ」を模したおもちゃが沢山出てきて笑いました。また海外旅行へ気軽に行ける時代がやってくるといいのですが。



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