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落合川橋(上路アーチ橋)の耐震補強を拝見

 中央道の落合川橋は岐阜県中津川市にあります。リニューアル工事の情報を検索していたら、大林組殿のWEBサイトにきれいなアーチ橋が出てきたので、拝見してきました。

 上部工の耐震補強メニューは以下のようです。

  • 当て板補強

  • ダンパー類の設置

  • 負反力対策

 日経クロステックの記事も拝見しました。

 当て板補強というと、個人的には主構の部材に直接に断面を増加させるようなものをイメージしていましたが、落合川橋での当て板補強とは、日経クロステックの記事によると、アーチクラウン部のアーチリブと補剛桁間の追加部材も指しているようです。

アーチクラウン部
垂直材の当て板補強
支点から2本目の鉛直材の下端(拡大して見てください)

 地震時エネルギー吸収のせん断パネルも配置されています。端支点部にも配置されているようですが、残念ながら木の陰となって見えませんでした。

せん断パネル

 アーチリブのピン支承部の負反力対策工はPC鋼材によるもののようです。

上下線のピン支承部

 負反力対策工の機能に加えて、下部工ブラケットは支承逸脱時の支持構造も兼ねているように思います。アーチリブが鉛直方向に補剛されているようです。

負反力対策工

 写真ではわかりづらいのですが、負反力対策工は鉛直方向にも設置されています。

負反力対策工(アーチリブ方向および鉛直方向)

 深い谷を越えるアーチではありますが、下方を県道が通っていたので、拝見できてよかったです。