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支材や上横構のないアーチ橋をいくつか

 ときどき見かける横支材のないアーチ橋。
 最近では、横支材からの落雪がないように採用されているご様子。
 ポニートラスは見かけることがありつつも、横支材のないアーチ橋となると、個人的にはあまりお目にかかることはありませんでした。雑誌などで見かけた単弦トラスなどはあるとしても、生活圏では見かけず。
 最初に横支材のないアーチ橋を見かけたのは、長野県の常盤橋でした。川幅が狭い箇所でしたので、アーチ形式とするも建築限界との関係で配置できなかったのかな?と思います。

常盤橋

 別の機会に長野県内で吉瀬田切大橋を拝見しました。遠くから見えるランドマーク的な存在感のある橋で、近づくにつれて「あれ、すっきりしている!」と、横支材のないことがわかりました。
 力強いアーチリブですね。

吉瀬田切大橋

 力強いのにすっきり感があると思ったら、アーチリブは現場溶接ですね。添接板がありません。補剛桁は添接板がありますので、意匠にも力を入れた橋のようです。いや、もしかしたら、ブロック重量や孔引きとの関係で・・・という技術面での判断も重なったのかもしれません。
 いやぁ、すごいなぁ。

側面 アーチリブは現場溶接、補剛桁はボルト接合

 笠倉壁田橋も横支材のないアーチ橋ですね。
 こちらもすっきりとした視界で、坂を下っていく先に北陸新幹線の高架橋と、さらに広がる農村の風景が重なり、飛行機で滑空していくかのような気分になります。

笠倉壁田橋

 ポニートラスは知っていましたが、ポニーアーチ?の大型化は、いろいろな意味での技術の進歩によるものですね。
 ポニーの語源を調べてみましたが判然とせず。検索結果で得られるのは馬のポニーなので、比較的小さいことを表しているようです。
 調べてみた範囲ですが、ポニー形式のアーチ橋の情報がありましたので、リンクを貼っておきます。