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長野県 常盤橋 横支材のない中路アーチ橋を拝見(長野県道20号 開田三岳福島線)

 長野県道20号を上流に向かっていくと、御岳百草丸で有名な長野県製薬があります。木曽福島駅周辺でも売っている百草丸を、メーカーの直売所へ!というルートです。

御岳百草丸の長野県製薬さん

 さて、本題の常盤橋は、そのルートの半ばにあります。
 ときどき横支材のないアーチを見かけますし、こちらも同じ感じかな?と思いながら、橋を渡らず川沿いの道路側から眺めます。建築限界を考えると、このライズでは横支材の配置は難しそうですね。それにしても、左岸側には側径間の鈑桁部もあるので、下路式アーチのみにできなかったのかな?と思いますが、右岸側の川沿いの道につなげる道路線形とのせめぎあいだったのかもしれませんね。

常盤橋側面
右岸側の取り付き部
上流側より

 上流側から見るのが写真映えしそうです。
 ガードレール部分も少し凝っていて、支柱や笠木は橋体と同じく朱色になっています。むしろ一般的になってる防護柵に、カーブでの視認性を高めるかのように白いガードレールが付けられています。珍しいかな、こういう組み合わせ。

やはり地形と道路線形で決まった形式なんだろうか?そして、気になりますよね、右側の支承がどうなっているか?まぁ、ピン支承であるとは思いつつ、近くに寄ってみたくなります。
 直接には拝見できませんでしたが、道路直下くらいにありますね。そのはしご、降りて行ってみたい。。。

右岸側の支承周辺

 個人的な定番として補修・補強履歴の確認ですが、どうも左岸側のコンクリートの色の違いがあり、おそらくピン支承からの支柱の脇に新しく橋脚を作っている感じです。いや、もともとの橋脚を巻きたてているのかな?そうすると新旧の支承の位置関係は?という疑問にもなります。もしかして、段差防止的な落橋防止?という見方もできるかな?想像は膨らみます。

中間橋脚

 峡谷に架かる橋で、東側に山が迫っています。訪れた時間には日差しが入ってきていなかったので、いささか暗めな写真になっています。とはいえ秋の昼近くの時間帯には、水面に映る橋と紅葉がきれいでしょうね。
 三岳村史にも常盤橋の記載があるようです。目次から常盤橋の項にお進みください。市町村誌は交通の歴史も書かれているので、古い橋のことを調べるのに好適です。

 土木学会の歴史的鋼橋検索のサイトにも載っています。