自分史③《テレアポ時代〜個人事業主開業〜シェアサロン時代》
再就職
震災のタイミングで退職となり、しばらく働かずにゴールドジムに通ったり、実家に帰ってのんびりしたりしてましたが、もともとじっとしているのが苦手なタイプの私。
『このまんまじゃいかんな!!!』と奮い立ち、実家から横浜にある自宅に帰宅。
ちょうど震災の影響も落ち着いてきたところ。ただし、求人だけがまだ不安定でした…。
次の仕事は、ホテルスパで働いて、一流の接客を学ぼうかな〜と思っていましたが、震災の煽りで観光業はまだ完全復活しておらず、合わせて求人も全くなし。こればっかりは待っていても仕方ないので、とにかく生活費を稼がねば…!!と、派遣社員に登録することに。デスクワークの事務職について、週末はシェアサロンで活動していこう…と考えていたのですが。
これまで事務経験がないので、接客業かテレアポしか紹介してもらえませんでした…。
この時、初めて社会の厳しさを感じました。。
悩んだ結果、お給料につられてテレアポを選択。
そもそも、私は喋るのが苦手だと感じていた。そして電話はもっと苦手で、用事がないと電話なんてかけないタイプ。
電話だと、相手の表情は見えず、声色だけで自分の感情も伝えなきゃいけないので、『これは私のベシャリを鍛えるいいきっかけになるかもしれない…!!』と、ポジティブに考えて、テレアポ要因として、一企業に入社。
これまでの人生で、入社するのにかっちりした面接は受けたことがなかったので、(これまでは紹介ばかりで渡り歩いていた…)めちゃくちゃ緊張したのを覚えています。
入社してからは、毎日8時間、しゃべりっぱなし。
アウトバウンドのアポ取りのテレアポだったので、それはそれはストレス度の高い仕事でした…。
ただ、同僚のみんながいい人ばっかりで、それには本当に救われました。
8時間労働した後、飲食店でバイトして、終電で帰って次の日また朝から働く…。というような毎日を過ごしていました。
よく寝ながら電話をかけていました…(相手が電話に出て、は!と起きる、みたいな笑)
テレアポでは、本当に話し方の勉強になりました。
今もまだ自信はないですが、テレアポで働く前は、思ったことをすぐに口に出してしまって、まとまりや筋道の通っていないしゃべり方をしていました。
結果として、自分ですら何を喋っているのかわからなくなるという…。
テレアポでは、言葉だけでサービスの説明をして、相手に理解してもらわなくてはいけない。
また、表情が見えない分、声の感じで愛想を伝えないといけない。。
話す内容もそうだけれど、声のトーンや喋るスピードも重要なポイントだと気付きました。
私は子供の頃から女性なのに声が低いのが悩みでしたが、ここにきて『植田さんの声は聞きやすい』と言われたこともあって、少し声に自信がついたのを覚えています。
また、ブリコを立ち上げたあとも、嬉しいお褒めの言葉をもらったことがありました。
とあるお客様が、『電話の感じがすごくよかったから行こうと思った』と、新規で電話問い合わせをしたときの感想をお話してくださったことがあり、これもテレアポの経験のおかげだと思っています。
成績としては、半分寝ながら電話かけていたわりには、アポ成約率は悪くはなかったです。
お給料はよかったのですが、やはりストレスフルな仕事でした…。
今ではサロンにかかってくる営業電話はそっけなく切ってしまっていますが、れてアポ当時、それをやられるのは結構なダメージでした。
3ヶ月くらいサイクルで、やめたくなっていました…が、大体それくらいのタイミングでいいアポが取れたりして、もう一回気を取り直して頑張ったりして。
でも結局、1年半くらい続けて辞めました。
サボりからの、思い立ったら吉日で開業!
テレアポで生計を立てつつも、ひそかに自分のサロンを開業するという夢を着々と計画立ていました。
これは美容鍼灸のサロンで働いていた時から始めていたのですが、仕事がないプライベートの時間には、よくカフェに繰り出して事業計画のようなものを書き綴っていました。
どこからひろってきたやらの事業計画フォーマットに、ひたすら自分のイメージを書き綴っていく作業。
別に誰かにみせるわけでもないし、それはただただ、自分の中で自分のサロンを妄想するのが楽しくてやっていたこと。
コンセプトやメニュー、来て欲しいお客さんのイメージはもちろん、どんなところで自分のサロンを構えたいか…など、細かいところまでも妄想していました。
いろいろ妄想しては、個人でやっているお店をジャンル問わず訪問してみたり、気になる街を見に行ったりしていました。
数字を書く欄もあったので埋めてはいたのですが、まぁ20代前半で経営学を学んできたわけでもないので、数字はめちゃくちゃでしたけど(笑)。
結果として、A4コピー用紙がノート2冊分くらいの厚さに仕上がりました。
あと、個人事業主開業のノウハウ本を1冊買って、ボロボロになるまで読み込んだり書き込んだりしてました。
自分の中で、『テレアポしながら週末起業をしよう!』と思っていたのですが、実際は、毎日のテレアポのノルマと、終わった後のバイトでいっぱいいっぱいで、なかなか週末起業まで手が回らなかった…
でもある日、『いや、私このままじゃだめだ!』と思って、人生で初めて仮病を使ってテレアポをサボり、思いつきでその当日、鍼灸の施術所開設届(出張専門)と個人事業主の開業届を出しに行ってきました。
これまで夢にみていた開業!(なのに、思いつきのタイミング!!笑)
ものすごくドキドキしながら行ったのに、紙書いてハンコ押して、はい、終わり!
想像以上にあっけなく終わったのを覚えています…
でも、『ついに開業したぞ…!!』とアドレナリン全開だったのも、しっかり覚えています。
Brico命名の由来
サロンの名前も、妄想の中で何度も考えていました。
私のサロンのイメージは、『これまでにないタイプの鍼灸サロンにすること』でした。
いわゆる病院みたいな真っ白いインテリアにしたくなく、カフェのような居心地の良い空間にしたかった。
鍼灸も、がっつり治療というよりは、美容をメインにした、もう少しハードルの低い鍼灸にしたかった。
そういった思いが込められた、よい言葉はないだろうか…。
いろいろと言葉をGoogleで検索していったところ、『コラージュ』という言葉に辿り着く。
絵やデザインなどで使われる言葉、『コラージュ』。
意味をwikiぺディアで調べてみると、『いろいろなものを組み合わせて作る表現技法』という解説があった。
なるほど。意味合い的にはイメージに近付いてきた。でもなんかありきたりだな…
と思い、もう少し調べていると、ふと、類義語の『ブリコラージュ』という言葉に目が止まる。
意味を調べてみると、『今までにあるものを寄せ集めて、これまでにはない全く新しいものを作ること』とあった。
『……これだ!!』
と直感的に思い、はじめの3字をとって、『Brico』にすることに大決定!
このときはwikiぺディアの検索でヒットしたから決めた言葉だったけれど、あとあとフランスに興味が出てくるようになって、ブリコラージュという言葉はフランス語だったということを知る。。
呼ばれていたのかな?不思議なものですね〜
(nomad) spa Brico、開業!!
というわけで、Brico開業!
まずはシェアサロン探しです。
これは開業前から、休みを使ってちょくちょく調べたり見学に行ったりしていたのだけれど…
本当にイメージ通りのいいところがなかった。。
『カフェのようにおしゃれで居心地の良い空間』を探していたのですが、本当に気にいるところがなかった…。
そして、価格もなかなかする。
まだ駆け出しだから施術料金も控えめにして、お客さんたくさんとりたかったのに、そもそもシェアサロン代がめちゃ高い…
安いところは内装がイマイチで、本当に悩ましかった……
そこで私は、思い切った行動に出ました(笑)。
そういったわけで、私は内装に非常にこだわりがあった。
シェアサロンはネット検索で探していたのだけれど、検索していくうちに『シェアサロン』というワードを切り捨て、脱線しておしゃれなワンルームを検索し始めた(笑)。
私の妄想の中で、『古民家改装』というイメージがあった。
その延長で、古い物件を改装したワンルームが出てきた。
『リノベーションっていうのか…』とつぶやきながら、リノベーション物件を検索し続ける…
そしたらめちゃくちゃドツボな物件が出てきた!
急にアドレナリンが出てきたのを今でも覚えています。
『めっちゃ素敵!!』
まさに、絵文字の目が星になっている顔、そのものなテンション。
しかし、当たり前だけど、そのサイトは賃貸用。
シェアサロンのシェの字もない……
なのに私は、その会社の取締役の人のtwitterアカウントを発見し、twitter経由でメッセージを送ってしまった…
『物件、すてきです。シェアサロンを探しているのですが、そんなのないですよね?』みたいな感じで。(いや、もう少し丁寧に聞いている…はず。)
そしたらなんと、返事をもらって『今、そんなことも考えていたところだったから、一度お茶でもどうですか?』というお返事だった。
なんというタイミング……!!
トントン拍子に話が進んで、テスト利用としておしゃれなシェアサロンを使わせてもらえることになりました。
(今思い返してみたら、本当にツイてるというか、行動力すごいな…と我ながら思います…)
シェアサロンを転々として一点にとどまらないスタイルのサロンなので、『(nomad) spa Brico』と命名して、夢の独立サロンがスタートしました!
カッコ付きのところがポイント。
そこには『いずれ、自分の店舗借りてやるからな!』という、意味合いが含まれていたので。
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