「表情(かお)まで行きつくのがプロ」からジャンプを考える

 前回のnoteでプロのダンサーさん達のDynamite解説動画について触れましたが、ラスパンさんの語った表題の言葉が本当に名言すぎたので語りたい。
 羽生くんはどんな時もプログラムを物語る表情で滑ってますが、それはジャンプの時も同じ。多くのスケーターさんは助走でジャンプに集中し、助走が長い人ほど「ジャンプの事しか考えられない」とゆー顔になります。でも羽生くんはほぼ助走レスでプログラムの主人公のまま跳びますよね?
 これを踏まえて見てほしいのが2020年と2021年の全日本で滑ったFP「天と地と」です。2020年の冒頭のジャンプは4Loでノーミス。本当にシームレスで美しいジャンプでした。謙信公が4Loを跳んだらあんな感じと思ってます。フジテレビSPORTSのチャンネルに動画が残ってないので見たい方は「羽生結弦 天と地と 2020」で検索してください。(公式じゃないのでURL貼りません)
 対して、2021年は4Aに挑戦し両足着氷のダウングレードでした。クリーンではないけどプログラムの流れを損なう程じゃないと思ってます。私が気になるのは4Aの前です。これは公式に動画が残ってるので見て下さい。↓↓

0:45辺りから、4Aの軌道に入る前、表情は見えないけど「4Aの入り方を気にしてる」よーに見えるんです。謙信公とゆーより素の羽生くん。羽生くんにしては表現が薄いなぁ思いました。
 なぜ今この話をしたかとゆーと、1つは、昨今の4回転を多用するアマチュアスケーターさん達のジャンプ表現はこんな感じに見える事が多いんです。プロじゃないから表情(かお)まで行きつかなくてOKなのかもしれませんが、着氷すれば評価される(PCSが上がる)のは腑に落ちない。
 もう1つは、4Aは成否に関わらずプログラムに与える影響が大きいなぁと言う事です。着氷できたとしてもプログラムの均衡が崩れちゃう危うさがありますよね。本人解説でも4Aの影響で4Sの感覚がズレると語ってます。5:15辺りから。↓↓

こーゆう事はマリニン選手の4Aにも同じ印象がありまして、今シーズンの4A封印は妥当な判断だと思いました。
 そーゆう意味で、表情(かお)まで行きつく4Aの成功ってまだ誰も出来てないと思ってます。(個人の感想です) 正直な気持ちを言えば、そーゆう4Aを見たい気持ちは今でもあります。が、羽生くんへの勝手な期待として、羽生くんのスケートを少しでも長く見続けたい気持ちが強くあります。怪我してほしくないんです。挑戦してほしい気持ちと挑戦してほしくない気持ちと相反する期待を寄せられて困らせてるかもしれない…。でも羽生くんの決めた事なら腹を括って応援します。プロ2年目も全力で付いて行きます!




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