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電動ガンカスタムの概要説明

結論から申し上げます。カスタムのお話はしますが、1番知っていただきたいのは

カスタムの際に注意しないと銃本体や周囲の物や人に対して負傷、破損や焼損等の被害を招く場合がありますので、その紹介と対処法のお話です。

今回もまた「沼にハマった側」からの目線になりますので、なるたけ初歩的な内容を心がけますが、モーターをEG1000に変えようとか、バッテリーをリポに変えようとか、そんな生やさしい内容ではありません。また、私は沼にハマった側の中でも最弱の部類に入ります。もっと凄い人がたくさんいらっしゃるので、内容的に不十分だったり、間違っている点もあるかもしれません。あらかじめご了承ください。

この記事の目的

●カスタムを行う際の注意喚起

●メーカー毎のアプローチの違い(私が知る限りではありますが・・・)を理解して、本体への負荷をなるたけ抑える心がけを啓蒙したいです。

●何でもかんでも強くすれば良い訳ではなく、それ故に故障や破損が起きるということを啓蒙したいです。

●パーツ調達用のリンクをまとめたので、検索する手間を省くことができる。

●ヘリカルギアとか、11.1Vってなんで必要なの?に対する解説

注意点

●まず弾速計は必ず用意してください。

●周囲に燃えるもの、貴重品や壊れやすいものが無い所、小さなお子様がいない所で作業を行なってください。

関連記事はこちら

エア容量、シリンダー容量について効果と計算方法含めざっくり纏めております↓

カスタムの定説を検証した記事です↓

ギアについて更に詳しく纏めております↓



初速を上げたい

これが簡単な話ではないのは、沼にハマった方々ならきっとわかるはずです。なぜならその言葉は「故障リスクを上げたい」とほぼ同義だからです。

前提として、法定初速が0.989Jなので、0.930J前後になるセッティングを目指す想定で説明していきます。
なので、既に0.930J前後の初速が出ているのであればここは読み飛ばしてしまって大丈夫です。特に最近の海外製電動ガン、東京マルイ次世代電動ガン、スタンダードのM14(ソーコムではない長いやつ)、PSG-1は初めから0.9J前後の初速が出ています。

まずは状態確認

お使いの電動ガンがどのようにして初速が低いのかを確認する必要があります。一概には言えませんが、メーカー毎にざっくり原因が分かれています。

東京マルイ スタンダード電動ガン

こちらはM14、PSG1以外は全て元々0.7J〜0.8Jになるようにセッティングされているので、現状でそれくらいの初速が出ていれば正常です。
初速を上げるにあたり、必ず確認してほしい箇所があります。インナーバレルの長さと、シリンダーの容量です。

●インナーバレルが400mmを超えるとフルシリンダーが搭載されている
M16 A1 A2 ベトナム、M14SOCOM、G3SG1、FAMAS、AK47 47S、89式
ピストンを重くすれば初速が上がる傾向があります。
②その上で、若干強めのスプリングを入れる
ピストンを重くする1番やり易い方法は、社外製のピストンヘッドに付属している金属部品を全て取り付けるか、追加で金属部品を取り付けると良いでしょう。

●インナーバレルが200mm以上400mm未満だと加速シリンダーが搭載されている
M4系を始めほぼ全て
ピストンを軽くすれば初速が上がる傾向があります。
②その上で、若干強めのスプリングを入れる
ピストンを軽くする1番やり易い方法は、社外製のピストンヘッドに付属している、取り付け用の部品以外の金属部品を全て取り外して使用すると良いでしょう

●インナーバレルが140mm未満だと超加速シリンダーが搭載されている
MP5K、MP5K-PDW
シリンダーヘッドの向きを逆にすると初速が上がる傾向があります。
②その上で、若干強めのスプリングを入れる

若干強めのスプリングとは

ANGS アングス 0.9Jスプリング

こちらはバレル長毎に商品がそれぞれ用意されているので、お手持ちの長さに合ったものを組み込んでください。
この商品を選んだ理由は、入手しやすい、国産、強さがわかりやすいからです。また、ギアへの負担が少なめだからです。

ハイサイクル電動ガンシリーズ

ハイサイクル電動ガンシリーズはセッティングはそのままに、バレル長に合ったANGS アングス 0.9Jスプリング HCハイサイクルシリーズを入れてください。ピストン、ピストンヘッドはスタンダード電動ガンと同じく、社外品に交換すると良いでしょう。

金属歯ピストン

本体は樹脂製、歯だけ金属のものは軽量なのでスピードが早くサイクルやキレ、メカボックス本体への負荷も軽減されます。

樹脂製ピストンヘッドとOリング

Oリングの気密が怪しい時は、純正から流用するか、GAWのOリングがお勧めです。


シリンダーヘッドにハネナイト

シリンダーヘッドにはこれを耐衝撃用の接着剤で貼り付けます。でないとメカボックスが衝撃に耐えられずに破断します。
ここで注意なのが、貼り付けたら(完全硬化したら)ピストン後端の歯がセクターギアに干渉しないか確認してください。でないと動作不良を起こします。干渉する場合は、ピストン後端の歯を切除してください。


ここで注意なのが、安いからという理由で他社の強いスプリングを入れて、初速はインナーバレルをカットして調整するという方法はお勧めできません。
何故なら、それをやると高確率で純正のギアがクラッシュします。特にスパーギアの歯が破断します。こんな風に・・・・

そしてメカボックスが破断します。こんな風に・・・


アークタウラス DMT製電動ガン

こちらはまず、シリンダー容量が少ないケースがほとんどです。スプリングの強さは十分なので、加速穴が後ろにきているものに交換するだけで本来の初速が出ます。DMTはアークタウラスの姉妹商品と考えて差し支えないため、DMTのシリンダーヘッドがそのまま組み込めます。おそらく初期段階でEかFのシリンダーが入っているので、DかCに交換すると良いでしょう。

ここで注意なのが、もしインナーバレルが400mmを超えていた場合は、Aのフルシリンダーが良いでしょう。

その後、ハネナイトの貼り付けを行なってください。

その他の海外製電動ガン

まず東京マルイと同様に、インナーバレルの長さと、シリンダーの容量の確認を行い、それに合ったANGS アングス 0.9Jスプリングとハネナイトの貼り付けを行なってください。

なんか説明がテキトーじゃない?と思われる気持ちもわかります。というのも、海外製の電動ガンは、だいたい東京マルイ製と動作の仕組みが同じなので、同じように処置をすることになるからです。

ちょっと変わり種でアークタウラス、DMTの上位機種?としてC.A.T電動ガンというものがありますが、基本的に箱出しからカスタムする必要がありません。ただ、インナーバレルが短いゆえに初速が低いのであれば、同じように処置すれば初速は上がります。


レスポンスを上げたい

俗にいう『キレ』というやつですね。これも単純な問題ではなく、お手持ちの電動ガンの種類によっては、カスタムが難しい場合があります。アプローチの方法も様々なので、やり易い順番で紹介していきます。

モーターを変える

基本的にトルク型のモーターに変えれば、セミオートのレスポンスは上がります。お値段もピンキリですが、安い物だとセミオートのレスポンスしか上がりません。そしてフルオートのサイクルは遅いまま、モーターが発熱します。安い順にご紹介します。

SHSハイトルクモーター

こちらは、ロング、ショート2種類が販売されています。11.1Vにも対応しているので、更にカスタムしたい場合でも伸び代があります。

(東京マルイ製EG1000モーターと比較して)
●セミオートのレスポンスが上がる
●フルオートのサイクルは上がらない
●11.1Vで使用すると更にセミオートのレスポンスが上がる
●11.1Vで使用するとフルオートのサイクルが上がる
●若干燃費が悪い
●慣らしを行った方が通電効率が上がる

G&G イフリートモーター

こちらは、SHSハイトルクの上位互換のようなモーターです。ロング、ショート2種類が販売されています。11.1Vにも対応しているので、更にカスタムしたい場合でも伸び代があります。

(東京マルイ製EG1000モーター、SHSハイトルクと比較して)
●セミオートのレスポンスが上がる
●フルオートのサイクルが上がる
●11.1Vで使用すると更にセミオートのレスポンスが上がる
●11.1Vで使用するとフルオートのサイクルが上がる


LONEX A2モーター

こちらは、G&Gイフリートの上位互換のようなモーターです。ロング、ミディアム、ショート3種類が販売されています。こちらは7.4Vで運用した方が良いと思います。それでも11.1Vと同じくらいのレスポンスとサイクルを発揮してくれます。11.1Vで使用すると、セミオートがオーバーランして2発発射したりと、セッティングのバランスが崩れてしまい面倒です。

(東京マルイ製EG1000モーター、G&Gイフリートと比較して)
●セミオートのレスポンスが上がる
●フルオートのサイクルが上がる
●燃費が良い


東京マルイ サマリウムコバルトモーター

こちらは、G&Gイフリートの上位互換のようなモーターです。ロング、ショート2種類が販売されています。こちらは7.4Vで運用した方が良いと思います。それでも11.1Vと同じくらいのレスポンスとサイクルを発揮してくれます。これは賛否両論分かれるかと思いますが、強いスプリングを引くのには向いていないと思います。今回紹介しているアングス0.9Jスプリングが限界な気がします。11.1Vで使用すると、そこまでサイクルやキレは上がりません。そして寿命が縮みます。

(東京マルイ製EG1000モーター、G&Gイフリートと比較して)
●セミオートのレスポンスが上がる
●フルオートのサイクルが上がる
●燃費が良い
●11.1Vには不向き

OPTION No.1 プラグインブラシレスモーター

こちらは、最上位グレードのモーターです。ロング、ミディアム、ショート3種類が販売されています。こちらは7.4Vで運用した方が良いと思います。それでも11.1Vと同じくらいのレスポンスとサイクルを発揮してくれます。ブラシレスモーターなので、他のモーターとは構造が違います。内部に基盤があり、+と-をセンシングして切り替えるという人智を超えたモーターです。
これを入れとけば良いじゃないかと思いますが、M4系以外の電動ガンは、取り付けにモーターが収まる部分に加工が必要だったり、入らない場合もあります。また、電子トリガーを使用している場合、モーターのシステムと電子トリガーのシステムが噛み合わずに動作しない場合等の不具合もあるようです。購入の際はご注意ください。

(上記の全てのモーターと比較して)
●セミオートのレスポンスが上がる
●フルオートのサイクルが上がる
●燃費が良い
●形状が若干他のモーターと違うため、銃によっては入らない物もあるかも
●エントリー、ハイトルク、ハイスピード、があるが、エントリーかハイトルクがオススメです。
●電子トリガーとの相性が悪い場合あり。


G&G バジリスクモーター

ちょっと変わり種のモーターです。トルクのみに全振りしており、回転数が現在販売されているカスタムモーターの中で最も遅いです。後で紹介するギア比によるレスポンスアップに関係してきます。
「セミーオートしか使わない!強いスプリングを引きたい!」方向けで。ロング、ショート2種類が販売されています。11.1Vにも対応しているので、更にカスタムしたい場合でも伸び代があります。

(東京マルイ製EG1000モーター、SHSハイトルクと比較して)
●セミオートのレスポンスが上がる
●フルオートのサイクルが下がる
●11.1Vで使用すると更にセミオートのレスポンスが上がる
●11.1Vで使用するとフルオートのサイクルが普通になる(秒間15発くらい)


ハイスピードモーター

このタイプのモーターは、上級者向けな印象があります。何故ならこのタイプのモーターを使用するには、モーターのスペックを基に銃全体のセッティングを組み直す必要があるからです。
回転数がやたら高いのですが、トルクが薄いのです。1番メジャーな物だと、東京マルイのEG30000というモーターがあります。このモーターを使用する為に、ピストンの歯を14枚から11枚に削減したり、セクターギアの歯を削減したりといった調整が必要です。強いスプリングを使用するとトルクが足りず引き切ることが出来ない、引き切れても数発でヒューズが飛ぶ。ヒューズが無ければバッテリーが発火する恐れもあります。私的にはとても調整が面倒くさいので、トルク型のモーターを使います。

ただ、分隊支援火器などの「フルオートしか使わない」ものに関しては、お手軽にサイクルが上げられるのでオススメかと思います。


ギア及びギア比を変える

はじめに、東京マルイスタンダード電動ガンに上記のスプリングやピストンを組み込んだ場合であれば、おおかたギアが先に破損するので純正ギアを交換すれば使用し続けることが出来ます。純正ギアの値段が高いので、鋼鉄製の強化ギアに変えれば耐久性が上がるだろうと考える気持ちもわかります。しかし実際のところそれを行うと、まず樹脂製軸受けが破損します。軸受けをメタルにすると、その負荷がメカボックスケース自体に及んでしまうため、理論上は寿命は縮みます。しかしすぐに壊れるということはないので、私は「なら良いや」という結論の元で、強化ギアとメタル軸受を組み込んでいます。

ギアを変える目的

●強いスプリングの負荷に耐えるため

ギア比を変える目的

●モーターの負荷低減
●強いスプリングを引くため
●セミオートのレスポンスとフルオートのサイクルを上げるため


強化ギア

高いものから安い物までありますので、それぞれの特徴をご紹介します。

ライラクス EGハードギア

こちらは最もスタンダードな強化ギアかと思います。何と言っても精度が高いです。ギアノイズが少なく、ギア比のバリエーションも18:1、13:1、ヘリカルの3種類が用意されています。また、東京マルイM14専用ギアも用意されています。

フェニックス ハイプロテクションギア

こちらはモケイパドックさん監修の強化ギアです。ガッチガチに固めるというよりは、応力を逃す事で耐久性を実現するというコンセプトがあるようです。お値段が張りますが、単品でセクターギアだけ変えたりと、部分的に組み込むことが出来ます。なので東京マルイM14のようにスパーギアが専用設計でも、セクターギアのみ交換することが出来ます。


海外製 鋼鉄製強化ギア

SHSやBIG DRAGONといった、中国製、香港製、台湾製の製品群です。何よりも値段が安いです。お手軽ゆえに人気なアイテムですが、注意点としては不良品に当たる可能性があります。私も使っているのですが、まず軸が真っ直ぐかどうかは必ず確認した方が良いです。また、メカボックスの形状的には、メカボックスの一部を削るといった加工をしないといけない場合があります。M14用の専用ギアがラインナップにない場合があります。


ギア比について

東京マルイスタンダード電動ガンをはじめ、基本的には18:1というギア比が採用されています。これは、モーターが18回転すると1発発射されるという意味です。ざっくりですが、1発発射するのに必要なモーターの回転数が多ければハイトルク・ロースピード、少なければロートルク・ハイスピードになります。

18:1ギア

標準トルクと言われています。ハイトルクモーターを使うことでレスポンスを上げたり、バッテリーの性能を上げることでレスポンスを上げることが出来ます。あまりギアの事は気にせずカスタムが出来るというメリットがあります。

16:1ギア

こちらも標準トルクの部類に入ります。VFCが採用していることが有名かもしれません。18:1と同様の方法で、あまりギアの事は気にせずカスタムが出来るというメリットがあります。

14:1 13:1 12:1ギア

ハイスピードギアと呼ばれています。モーターがおおかた13回転すると1発発射できますが、早すぎてピストンが前進し切る前にギアが回って来てしまうため、ピストンの歯を14枚から11枚に削減したり、セクターギアの歯を削減したりといった調整が必要です。歯が減った分初速が下がります。それを補うためにスプリングを強化する必要があるため、上記に紹介したハイトルクモーターに交換する必要もあります。確実なレスポンスアップが可能な反面、調整が必要なギアです。
電子トリガーでセクターギア位置を制御できるのであれば、歯を削る必要が無さそうに思えますが、最初の1、2発は制御がかからない場合があるため、その時に故障する可能性が高いです。

9:1 DSG ダブルセクターギア

モーターが9回転すると1発発射できます。これは標準トルク18:1の2倍のサイクルとレスポンスを引き出すことができます。しかし、かなり調整が大変です。ここでは詳しい調整方法は紹介しませんが、理論上、サイクルが2倍になるということは、本体の寿命が半分になると言うデメリットもあります。ピストンストロークが短くなることで初速が低下、それを補うためにかなり強いスプリングを入れる為、結果的に本体にかかる負荷が最も高いギアであることは知っておいた方が良いでしょう。

100:200 100:300 ヘリカルギア

数値がよくわからないですが「めっちゃトルクに全振りしたギア」です。
100:200=24:1
100:300=27:1
とても強いスプリングを引くためのギアです。ヘリカルギアには静音性があると言いますが、歯の形状が違うので音が独特になります。モーターのピニオンからヘリカルにするタイプと、ベベルギアとスパーギアが当たるところからヘリカルになっているタイプもあります。
アングスの0.9Jスプリングよりも強いスプリングでないと、ギアのトルクが強すぎてセミオートがオーバーランします。


32:1ギア

「めっちゃトルクに全振りしたギア」の中で最もトルクの強いギアになります。こちらは、ピストンを32:1専用の形状のものに変えないと使えません。

なぜ強いスプリングを使う必要があるのか

理由はざっくり2つあります。

●落ちた初速を補うため
●BB弾にとにかく多くの回転をかけるため

前者はサイクルアップのためにギアやピストンの歯を減らしたことによって、ピストンのストロークが短くなって下がった初速を、スプリングの力で強制的に補うためです。
後者は、飛距離を伸ばすため、弾道性能を上げるためにBB弾へとにかく多くの回転を加えることで失速したり、直進性低下を抑える為に強いスプリングを使用します。その際は法定初速を超えないよう、インナーバレルをカットして初速を調整します。



飛距離を上げたい

これはもう古からやっている超絶技巧の匠がいたりするので、私如きがおいそれと語れる内容ではないのですが、おおまかな解説をさせていただければと思います。

基本は初速と回転数の保持とBB弾の重量

飛距離を上げるには、0.25g以上のBB弾を上記の初速0.930Jで撃ち出し、回転数(ホップアップ)が保持できれば50mは飛びます。

東京マルイM14、次世代電動ガンM4A1カービンの初速はほぼ同じです。これに0.25gのBB弾を適正ホップで撃ち出すと50mは飛びます。

M14
インナーバレル500mm フルシリンダー

M4A1
インナーバレル364mm 加速シリンダー

この2つのセッティングはそれぞれ違いますが、エア容量はほぼ同じです。ざっくりで良いので撃ち出す初速はほぼ同じだと思ってください。

次に、2つの銃は同じホップパッキンを使用しています。また、インナーバレルの内径はどちらも6.08mmです。つまりBB弾にかかる回転数はほぼ同じです。

つまり、飛距離を伸ばすなら、初速と回転数の保持とBB弾の重量が大切です。

これまで初速を0.930Jにする方法をご紹介しましたので、東京マルイ製であればもうこの時点で飛距離はアップしていることになります。その他のメーカーについて、それでも飛距離が上がらない場合は、ホップパッキンを東京マルイ製のものに変えるか、ニトリルゴム硬度50のパッキンに変えると良いでしょう。インナーバレルも可能であれば東京マルイ製に交換か、内径6.08mmのものに交換すると良いでしょう。
初めに超絶技巧の匠がいると言いましたが、そのレベルになると工作機械でインナーバレルを加工したりといった話になってきます。なのでここでは触れないでおきます。

命中精度を上げたい

これはもう古からやっている超絶技巧の匠がいたりするので、私如きがおいそれと語れる内容ではないのですが、おおまかな解説をさせていただければと思います。


安いBB弾を使わない

本気で命中精度を上げたいなら、これは絶対です。東京マルイかG&Gが無難なのは間違いないです。安くて良いメーカーさんがあるのもわかりますが、まずは本来の命中精度を知るためにも、小袋で良いので東京マルイかG&Gで検証してみてください。


東京マルイ製は純正部品から変えてはいけない

元々50m飛びますし、箱だしの命中精度が相当高いので下手にいじらない方が良いです。

東京マルイのセッティングに合わせる

ニトリルゴム硬度50というパッキンや、内径6.08mmのインナーバレルは、東京マルイさんがメーカーとして様々な実験と研究の末に導き出した数値だと思います。
正解はありませんが、最もメジャーなセッティングのひとつです。

ガタをなくす、センターを出す

なんか難しそう・・と思いますが、内容はとてもシンプルです。インナーバレルにセロハンテープ等の薄いテープを貼って、アウターバレるとのガタつきをなくせば、弾道が安定します。
海外製の電動ガンの中には、チャンバーがガタつくことがあるので、その場合はチャンバーに薄いプラ板やアルミテープを貼ってガタをとることで弾道が安定します。

初めに超絶技巧の匠がいると言いましたが、そのレベルになると工作機械でインナーバレルを固定するインサートを作成したりといった話になってきます。なのでここでは触れないでおきます。


ノズルを加工する、でんでんむしを入れる

ノズルの加工は少しコツがいるので、あまりにも現状のノズルがお粗末でない限りオススメはできません。でんでんむしというのは、ファイヤフライというメーカーが製作したノズルの名前です。

何の為かというと、ノズルがパッキンに刺さる位置が毎度同じ位置であることが、命中精度や弾道性能アップに欠かせないからです。

まずお手持ちの電動ガンのノズルの長さを測ってから、社外品のノズルやでんでんむしを購入することをお勧めします。理由は、海外製はそれぞれノズルの長さが異なるため、合わないことがあるからです。



通電効率を上げたい

基本的に多くの電動ガンの電線は18AWG 0.75sqという太さの電線を使用しています。また、コネクターはタミヤコネクターというものを使用しています。このセッティングに大電流を流すのは危険ですし、これではバッテリーやモーターを良いものに交換したところで、通電効率が悪く期待通りの性能は引き出せません。万が一の際に、ヒューズが飛べば良いですが、ヒューズが無いと接続したタミヤコネクヤーが溶けてバッテリーが抜けなくなったり、線が発煙、発火、バッテリーの爆発といった危険を伴います。


電線を太くする

16AWG 1.25sqのコードに変更します。ただし、お手持ちの電動ガンの構造上、太い電線が入らない場合があります。また、MOSFETが入るスペースがない、信号線を通すスペースがない場合もあります。施工する前に一度お手持ちの電動ガンに16AWGのコード、またはそれプラス信号線が通せるのかを確認した方が良いです。

MOSFET配線にする

MOSFET配線用の信号線

25A平型ヒューズ

ヒューズコネクター 平型端子

平型端子の圧着工具

Tコネクタ

熱収縮チューブ

太さはお好みで

バッテリー

ざっくりですが、〇〇mAhの数値は大きければ大きいほど良いです。〇〇Cという数値は40C以上であれば十分だと思います。お手持ちの電動ガンに入るかどうかをまず確認しましょう。


なぜ11.1Vを使う必要があるのか

理由はざっくり2つあります。

●使うだけでサイクルとレスポンスが上がるから
●高負荷のセッティングでもレスポンスを引き出したいから

前者はバッテリーを11.1Vに変えるだけで、サイクルとレスポンスが上がるからです。他に何かする必要がないため、お手軽ではありますが、内部が強化されていない、7.4Vの使用が前提のモデルでこれをやると故障の原因となります。元から電子制御が入っている物は、基盤が焼けたりする恐れもあります。とてもリスキーな行為です。

後者は上記以上の負荷がかかるカスタムを行った結果、7.4Vではレスポンスが出ない、ヒューズが飛んでしまう場合に使用することが多いです。


上記以上の負荷がかかるカスタムってなに?

例えば、飛距離を50m以上にしたいとか、フルオートのサイクルを秒間50発以上にしたいとかです。
「どこまで性能は上がるのだろうか?」という探究心が芽生えて止まらない状態に陥った奴の、ただのお試しコーナーです。これが「沼にハマる」ということです。


飛距離を50m以上にしたい

この内容はお勧めできません。沼にハマったやつが勝手に探究心で試しただけなので、安全性、耐久性は全く担保されていないからです。エビデンスも根拠もありません。

これは俗にいう「流速チューン」「流速カスタム」と呼ばれているセッティングになりますが、すみません、私流速の意味がわかりません。回転数を上げることと流速との関連性が全くわからないので、この言葉は使わないことにします。

BB弾の回転数を限界まで上げる

ホップアップの回転を面でかけると更に回転数が上がります。パッキンで圧縮を高め一気に放出する「ため撃ち」に近いです。
●面ホップにする
●パッキンの硬度を60度以上にする
●圧縮を高めるためにスプリングを強くする
●法定初速に収めるため、インナーバレルはカットする
●0.25gだと失速が早いので、0.28gのBB弾を使う

これを実現させるためにヘリカルギアにした事でレスポンスが遅くなります。なので11.1Vで強制的にレスポンスを上げます。


フルオートのサイクルを秒間50発以上にしたい

この内容はお勧めできません。沼にハマったやつが勝手に探究心で試しただけなので、安全性、耐久性は全く担保されていないからです。エビデンスも根拠もありません。

内部のサイクルを限界まで早くする

●DSGを入れる
●トルクもあり、回転数30000くらいのモーターを入れる
●初速を補うためスプリングを強くする
●法定初速に収めるため、インナーバレルはカットする
●7.4Vでは遅いので11.1Vを使用する
●通電効率を上げる
●メカボックスをジュラルミン製の物に変える

これを実現させるために11.1Vで強制的にレスポンスを上げます。


最後に

おすすめのパーツ云々とかよりも、どういった意図でカスタムをするのかを解説しました(あくまで私の知る限りですが・・・・)

カスタムは、本当に様々なものがあります。良し悪しもあります。
私は良しの話しはしますが、悪しの話は基本的にしません。何故ならば、カスタムに完成はありえないからです。厳密にいうと、カスタムは「探究心の表現過程」です。実銃でも、例えばGlockはGen3、4、 5だったり、M16はA1、2、3、4だったりとアップグレードされていきますよね?これらは完成しているわけではなくて、探究心の表現過程だからです。悪しは後に良しになるか良いネタに変わるだけです。ショップさんでカスタムメニューが販売されてはいますが、時が経つにつれて内容がアップグレードされていきます。なのでただの批判のような事はしませんし、趣味なので好き勝手やればいいと思います。とにかく気になったら試してみて欲しいです。

皆様の電動ガンライフの助けになれれば幸いです。

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