[1型糖尿病 & 透析]患者のハナシ・・・その3

わたしは、透析導入開始の約半年前にシャント手術を受けました。
シャント手術は、静脈を動脈につなげて、透析に必要な血流を確保するために行われます。
術後は、静脈に動脈の血が流れ、血管に圧がかかるためか、中から押し広げられる感じの痛みがひどく、仕事を1週間休まざるを得ない状況に。(余談:おかげでその職場は「サヨナラ」させられました。)
夜寝るときも、枕から「ザーザー」という音が聞こえ続け「これが血流の音なのかな?これが聞こえなくなったらマズイんだろうな?」と思ったことは今でも覚えています。

透析クリニックに通い始めて3ヶ月が過ぎた頃、透析中に機械が警報音を鳴らすことが増えました。
看護師からは「シャントが狭くなっている可能性があるから、超音波検査を受けに行ってください」と言われて、ショックを受けたのはごく自然のことだったと思います。
何しろ、まだ透析導入して3か月だったのですから。
「まさか!!」です。
特に鞄を持ったわけでも、腕時計をしたわけでもなく。
血圧が下がることは、確かにあったかな?低度の自覚・認識でした。

言われるがままにシャント・エコーの検査を受けに系列病院に行き、
長時間待たされて、ようやく検査してもらえたj結果は「シャントが狭窄しています。造り替えます。」でした。

シャント手術からわずか10か月での再手術。
またあの時の痛みに苦しめられるのか と不安しかありませんでしたが、
実際は、そこまでの痛みに苦しめられることはなく、また再び透析生活が何事もなかったかのように復活したことには驚きでした。

その再手術の時に言われた一言、今でも忘れません。
「糖尿病の人のシャントは、まず1年、長くて2-3年もてば十分なんだよね、血管が柔らかいから。」

当時はエコーを頻繁に受けるような「予防」的状況にはなく、今では普通に行われているであろう、シャント狭窄に対する「バルーン術」もなかった(出来なかった?少なくとも保険診療ではなかった?)ような気もします。

その時に「1年-3年もてばオンノジ」と言われたシャントは、その後「10年」は使うことが出来ましたが、その後様々なシャントトラブルとの生活が始まることは当時のわたしは知る由もなかったのです。


☆☆☆シャントをKeepするために☆☆☆

ーシャント肢編ー
① シャントのある腕(以下 シャント肢)で血圧は測らない
  →救急で運ばれた時は、意識があるなら自身で、具合が悪すぎる時は
   ご家族などに「〇腕にシャントあります‼ 」と叫びましょう!
② シャント肢に荷物は掛けない。(手で持つのはセーフ!)
③ シャント肢に腕時計はしない。
④ 鞄を斜め掛けにする時は、シャント肢側に荷物が来るように、
  シャント肢の反対側の肩に紐がかかるようにする。
⑤ リュックサック(バックパック)は、荷物は重すぎず、
  肩にかける紐はなるべく太くて厚みのある物を!
  (シャント肢に流れる血液は腋下から来ているので、肩を重さで圧迫
  すると狭窄しやすくなる可能性があるそうです。
  同じ理由で、重さを分散させるために肩紐の厚みと幅が大きめの物が
  良いそうです。)

ー生活編ー
血圧が急降下するのを避けましょう。
  ・お風呂で浴槽に浸かり、上がろうとすると、、糖尿病の方は特に
   起立性低血圧が起こりやすくなるので、ゆっくり、必ずどこかに
   捕まって!
  ・食後は、食べた物を消化するために血流が使われ、
   血圧は低下します。食べてすぐに動くのは可能な限り避け、
   時間に余裕を持って行動することをオススメします。
  ・可能であれば、聴診器を購入して、自分のシャント音を聞く
   癖をつけると、音が弱くなった=狭窄し始めているかも
   という変化に気づきやすくなります。



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