検査の結果「18トリソミーの可能性が高い」

病院の一室で検査結果を
聞く事になった。


病室には主治医の先生以外に
看護師さんと臨床心理士さんもいた。


先生が紙に書きながら
検査で分かった事を説明する。

・心奇形
・手足に特徴
・肋骨が細い
・後頭部突出

・この特徴は18トリソミー
(エドワード症候群)
の可能性が高い。


・18トリソミーは産まれてくる事は稀で
その確率は
3000人~6000人に1人。


・18トリソミーは1カ月以内に50%、
1年以内に90%が亡くなっている。


1年以内に90%亡くなる・・・。
絶望的な数字・・・。


ひと通り話して先生は言った。

「18トリソミーは
産まれてくる事は稀(まれ)なのに
それでも産まれてきたという事は
強い子なんだと思います。
どうしてもお父さん、お母さんに
会いたかったんでしょうね。」


話を聞きながら私は
涙を堪える事が出来なかった。


幸い、マスクをしていたので
鼻をすすらなければバレないはずだ。


こんな話をするのは先生も辛いだろう。


号泣してるのが分かってしまうと
話が中断してしまう。


溢れる涙を止めずに最後まで
話を聞こうと思った。


先生の話が終わるまで我慢・・・
と思っていたのに
話が終わり、
先生が出ていくと
続いて臨床心理士さんと
お話するという。

 
臨床心理士さんが雲くんに
心境等を聞いて雲くんが答え、
次に私に聞いてきた。

私は

「そうですね・・・
小さいだけだと思ってたんですけど・・・」

と言いながら、
もう耐えられない! と

「うぅ~・・・!」
と声を出して泣いてしまった。


雲くんは私の背中に手を当てながら

「しょうがないやんか・・・。
どんな子でも産むって
言ったんやから・・・。」

と涙声で言った。


とにかくマスクの中が
涙と鼻水でぐちゃぐちゃだったので
看護師さんにテッシュを
持ってきてもらって拭いてから、
臨床心理士さんと話をした。


臨床心理士さんは
心のケアをしてくれる
という事だった。

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