七十二候に並走して。【寒露】蟋蟀在戸
北の大地に夫と来ています。気分は吟行句会で、歳時記も持参しました。保険で持ってきたマフラーやニット帽は普通に活躍しています。風や空気の冷たさは、もう関東の冬……。北海道は季節が一歩先を行っているような感覚です。
日本の四季をこまやかに感じるために、七十二の候に合わせて暦を学び俳句を詠む企画です。本日は寒露の末候“蟋蟀在戸“。
きりぎりすと言っても現在のこおろぎのことで、秋に鳴く虫の総称でもあったそうです。
人口が密集している地に普段住んでいますが、虫の音は意外と聞こえてきます。これが車や電子機器からの雑音のない世界だったら。虫の音の存在感というのは並々ならぬものだったのでしょうね。
こおろぎで思い出すのは、弟が飼っているヒョウモントカゲモドキという愛らしい爬虫類のお食事として。わが家のトカゲモドキくんは、冷凍のこおろぎを食べてくれていました。
トカゲモドキにもそれぞれ個性があるようで、冷凍を口にしない方もいるそうです。そうなると、こおろぎを別に飼育する必要があるのですが、このこおろぎの飼育がなかなか難しいらしいのです。聞いた話によると、「トカゲモドキを飼ってるのか、こおろぎを飼っているのかわからなくなる」ということですから、わが家のトカゲモドキくんはとても主人思いなのだなあと感謝の気持ちです……。
写真は、なんと旅先に展示されていたきりぎりす。本物、見るの初めてかも……。意外と体も鳴き声も大きくてびっくりでした。
戸口から遥か北にてきりぎりす
初めてきりぎりすと認識して聞いた音色は、いつも聞いているものとは違うような、同じような。旅が終わっても、虫の音に耳を澄まして見極める楽しみが増えました。
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