ぶな

30代、日常と本と旅

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好きの当事者

破裂しないか、友達とハラハラしながら膨らませた水風船。セミの抜け殻を袋いっぱいに集めた。祖父母の家に遊びに行けば、じっとりと汗をかきながら近くの林を駆け回り、素足に川の冷たさを感じ、駄菓子屋へ手を引かれ、いつも私の一歩先を進む飼い犬と散歩した。 私が小学生時代に過ごした夏の日々は、8月の終わりに感じる寂しさも含めて、輝きを失わずに心の中にある。私は夏が大好きだった。 あまりの暑さに、太陽が出ている時間は外に出られない日々が続いている。 朝目覚めたら、ためらわずに冷房のスイ

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