ジョーカー
この人生以上に、硬貨な死を望む
この作品は、常に、重苦しく、そして、交響曲の様に、美しく描かれている。
人によっては、受け入れ難いであろうが、私は、強く共感した。
彼は、作中で、こう述べる。
何もかも、想像していた通りだよ。
失うものは、何もない。僕の、人生は、まさに、喜劇だ。
善悪とは、主観だろう。
みな、己の主観で、善悪を決めている。だから、自分で決めればいい、何を笑えるか、笑えないかを。
世の中は、残酷で、誰でも狂いたくなるさ。そこには、礼儀や、思いやりもない。
心を病んで、孤独で、社会に見捨てられ、ゴミみたいに扱われた男を欺くと、
どうなるか、今から、教えてやる、報いを受けろ。
この作品の名シーンだ。
そう、
彼の信念は、全てを笑(Smile)に変えること。己が経験してきた、苦痛を、全て、覆した。
私が、印象に残っているのは、同じ苦しみを知る、小人の同僚を見逃した場面。
おそらく、ジョーカーが最後に、見せた優しさだ。
そして、
あの作品は、全ての時計が同じ、時間を示しており、
どこまでが、妄想で、どこからが、真実なのか、曖昧になっている。
もしかしたら、本物のジョーカーによる、単なる空想に過ぎないのかもしれない。
また、銃の恐ろしさを、実感する作品でもある。人は、銃口を向けられれば、なすすべがない。
どんな、体格のものであろうと、秒殺だ。その者の、人生を一瞬で奪い取ることができる、まさに狂気。
ジョーカーが、闇に取り込まれたきっかけも、銃弾であった。
日本は、これから、さらに貧しくなっていく。
彼のように、自らの人生を喜劇と捉え、凶行に走るものが、いつ、現れてもおかしくない。
皆の、笑顔(smile)には、一体、何が映し出されているのか。
Put on a happy face.
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