精神科の奥深さ

医師として8年、仕事をさせてもらいました。
忍耐、努力、辛酸、苦渋、果てはいっときの絶望まで、乗り越えてきたつもりです。

しかし、まだたかが8年、これからもずっと努力しなければなりません。
医師としての高みに行けるかは、わかりませんが、昨日よりも今日、今日よりも明日と、少しづつ前に進むしかありません。

死を迎えるその直前まで、精神科を愛し、患者様と向き合っていきたいと思います。

精神科は心という目に見えないものを扱うため、非常に奥深く、難しいです。

患者様それぞれに、価値観や世界観があるため、形式的な答えはないです。
一人ひとりにあった対応や内省をしていかなければなりません。

時には、認識の相違から治療関係が壊れてしまうこともあります。

精神科医は、あらゆる悩みを受け止める覚悟、あらゆる質問に答える準備をしておかなければなりません。

精神医学全般の知識はもちろん、哲学、心理学、脳科学、歴史、経済と網羅的に学習し、
伝達な筋を持った知識として、いつでも引き出せるようにしておかなければなりません。

そのためには長年の鍛錬が必要となります。

精神科医は心のバランスも重要となります。目の前で起こった事象に一喜一憂してはなりません。
常に自分を客観視し、冷静な対応をしなければならないのです。

これからも医師人生は続いていきます。精神科は奥深くやり甲斐のある分野です。
これから受験、再受験を検討されている方は是非、精神科医も視野に入れてみてください。

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