![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/144641844/rectangle_large_type_2_b3082bf0285d9fb2b9f4b393b3eabebb.jpeg?width=1200)
[自作レバーレス改造] 「攻めすぎ」も考えもの...
前回、自作レバーレスのスイッチをキメラ改造したという記事を書きました。
しばらくこれで使ってみました。反応は明確に敏感になりましたし、ストロークも明確に浅くなったんですが…
残念ながら既に不満点が2点ほど噴出してきています。
斜め入力が超抜けやすい
物理的に不安定
それぞれ説明します。
斜め入力が超抜けやすい
元々、斜め入力が苦手というのはレバーレス系共通の弱点であり、慌てて波動拳コマンドを入力すると236の3が抜けて波動拳が成立しない、なんてことは、改造前の状態でもたまに起きてはいました。
が、改造スイッチにしてからというもの、明らかにこの斜め抜けミスの頻度が激増しました。実戦に支障を来すくらいのレベルで。
真空波動拳コマンド(236236x)をトレモで入力してキーログを確認してみると、かなりの高確率で2626xになっているのには苦笑するしかありませんでした。いくら斜めが抜けやすいのがレバーレス共通の弱点とはいえ、改造前では、意識的にそうしようとしない限りこんなことはありませんでした。
原因は多分、軸にワッシャーを噛ませてストロークを浅くしすぎたせいだろうというのは想像がつきました。ストロークを浅くすると、ボタン離れも速くなるので、236を入れる際に、右キーを入れる前に下キーが離れてしまうということが起こりやすくなってるのだろうと。
なので、これについては比較的解決策は簡単でした。ワッシャー噛ますのをやめるか、あるいは2枚入れていたのを1枚に減らし、ストロークの深さを戻してやればいい。
実際、方向キー4つに対してのみ、軸のワッシャーを1枚に減らしてみたところ、これだけで劇的に入力精度が改善されました。
なお、攻撃ボタン系についてはストロークが浅くて困ることは無いので、とくにイジってません。
物理的に不安定
むしろこっちの方が深刻かもしれない。
これはキメラスイッチと言うより、ベースとなったTTCスイッチの問題といった方がいいのですが…
キメラスイッチは、TTCスイッチのハウジングと、Cherry MX銀軸の軸を組み合わせているんですが、このTTCスイッチのハウジングの脚が3pin構成なのが問題だった。
Cherry MX 互換スイッチの底面には、脚が3本と5本のものがあります。設置する基盤の計上に合わせて選ぶわけですが、私のコントローラーの基板は、5pinのスイッチが差せるものになってます。
当然、5pinの方が設置が安定するわけですが、TTCスイッチは3pin。しかも、基板にはめ込んだ感触が、結構緩い。それでも最初は気にせず使ってたんですが、使ってるうちに、こんなことが起こり始めたんですよ。
![](https://assets.st-note.com/img/1718843870030-aPwLOUzGi0.png?width=1200)
わかりますかね。黄色スイッチが一個、ハズレかけてPCB基板から浮き上がってしまっています。
キーに水平方向の力をかけると、このように簡単にスイッチが浮き上がってしまうんですね。ゲーム中に水平方向の力がかかる事ってあまりないので、これで実害が出たことは今のところないんですが、気がついたらこうなってたりするので、やはり気にはなります。ちょっとキーをぐりぐりするだけで簡単にぐらつきますしね。
改造前のGateronスイッチは5pinで、なおかつPCBの基板にややきつめにハマるので、安定感が段違いでした。多少揺すったくらいではびくともしません。
今思えば、元々のささきさんの動画で、ささきさんがスイッチをハサミで挟んでヒョイって感じで基板から抜き取ってるシーンがありましたが、あの時点で疑問に思うべきだった。
本来、基板にハマったスイッチってあんな簡単に抜けるモノではないはずなんですよ。私も持ってますが、「スイッチプラー」(Key puller)なんていう専用の器具があるくらいですからね。
これに関しては、TTCスイッチのハウジングを使っている限り、ちょっと改善策は無い。
さて、困った。
新たなキメラの創造
そこでふと思い至ったのですよ。
元々使っていたGateronスイッチのハウジングを使ってキメラを作れないか、と。
ささき式キメラスイッチは、TTCスイッチのハウジングと、Cherry MX銀軸の軸の組み合わせ。
なら、TTCスイッチの代わりに、GateronスイッチのハウジングをCherry MXの軸と組み合わせてみたら…?
というわけで、早速試作して試してみたわけですよ。
余った部品でもう一つキメラを作り、以下の5つのスイッチで、実際にAPを比較してみました。
新型キメラスイッチ (Gateronのハウジング & Cherryの軸)
ささき式キメラスイッチ (TTCのハウジング & Cherryの軸)
Gateron Speed Silver (元々使っていたスイッチ)
Cherry MX 銀軸
逆キメラスイッチ(Cherryのハウジング & Gateronの軸)
結論から言いましょう。新たなるキメラの創造は失敗と言わざるを得ません。
APの浅さに関してはささき式キメラの圧勝。新型キメラ、逆キメラとも、無改造のCherryやGateronとさして変わらないどころか、「あれ?もしかして少しだけど劣化してる?」って感じてしまうくらいで、まったく進歩が見られませんでした。ヤレヤレ…
やはりささき大明神が金と時間を湯水のごとく費やしてたどりついたという、ささき式キメラは偉大だったのです。私のようなゴミ虫の思いつきでたどり着けるような境地ではなかった。
というわけで仕方ないので、当面はささき式キメラとささき式キメラ改(ストロークを少し深くしたもの)で運用してみようと思います。どうしてもぐらつきが許容できないようならGateronに戻します。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?