「ダブらない生き方」
昨今、資本主義の限界がいわれている。(斎藤幸平さんなどなど)
いわゆるグローバルスタンダードという全世界を相手にしたビジネスは、万人にウケるよう(購入してもらえるよう)デザインされていくので、個性的要素が取り除かれていき、どんぐりの背比べのような似たりよったりの商品・サービスとなり、企業・提供者側の競争が激化し針の穴を通すような(ごく一部の人間が利益を得る)ゼロサムゲームとなりやすいと思う。
優秀な人材、秀逸なアイディアも同じ土俵で戦う以上、日の目を見るのはせいぜい銅メダルクラスまでで、他の(決して凡庸ではない)人材・アイディアは淘汰されていく。これは世界的にみても明らかな損失だと考える。
資本主義の終わりが危ぶまれ、GDPも上がらない定常経済への移行期(低迷する日本経済)において、国際規模のオリンピックで戦うよりローカルな町民体育祭レベルで戦うほうが明らかに勝率が高い。
内田樹先生はサバンナの動物はそれぞれ食性が違う(高い葉を食うキリンとか、地に生える草を食うシマウマとか、肉を食うライオンとか)ことにより、多様な生物が共生関係を築けていると著書のなかで書いておられた。(たしか…)
樋口聖典さんはポッドキャスト(「ギチの完全人間ランド」)で、素数ゼミ(蝉)は、他の周期の蝉とタイミングが被らないおかげで限られた餌を十分に摂取でき子孫を繋いでいけると言われていた。
今私たちが目指すべきなのは、わざわざ競争の激しい分野に参入して身も心もすり減らすことより、あえて競争の少なく規模も小さいような心穏やかでいれるような生き方を見つけることかもしれない…
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