親父のエギング塾 その9 4つのアクションでアオリイカを捕獲する
これまで2段しゃくり・スラックジャーク・ショートジャークと3つのアクションを習ってきましたが、親父はこの3つのアクション+1をどのように使いこなしているのでしょうか?
登場人物
クロ:
今日もよろしく頼むね。
親父:
はいよ。
クロ:
今日は4つのアクションでアオリイカを捕獲する、というお題目なんだけど、2段しゃくり・スラックジャーク・ショートジャークとあと一個は何?
親父:
アオリイカがエギを抱くための【間】だな。
これをどう与えるかで釣果が変わる。
クロ:
なるほど。
間の事だったんだね。
親父はこれらのすべてを使ってアオリイカを釣っているの?
【必要なテクニックを必要な時に】
親父:
そうだね。
俺の場合は、2段しゃくり・ショートジャーク・スラックジャークという3種類のテクニックと、抱かせる間を使ってアオリイカを釣っている。
それぞれの技術をどんな順番で組み合わせるかはその時によって違うけど、基本的にはこれだけの技術で釣ってる。
ただ、いつもすべてのテクニックを使っている訳ではないよ。
特にスラックジャークに関しては、まったく使わない時もある。
スラックジャークを使う時ってのは【アオリイカが低活性でエギを刻みたい時】【アオリイカが居そうな場所をネチネチ攻めたい時】【層をシビアに攻めたい時】のどれかなんだね。
つまり、そういう状況にない時はまったく使わない。
クロ:
なるほど。
じゃあ、他のテクニックはいつも使っているの?
親父:
そうだね。
2段しゃくり・ショートジャーク・エギを抱かせる間の3種類については、コンスタントに使ってる。
ただ、2段しゃくりには2段しゃくりの、ショートジャークにはショートジャークの、スラックジャークにはスラックジャークのバリエーションがあるよね?
しかも、3つの技術をどんな順番で組み合わせるかまで考えれば、わずか3つのアクションであっても、その組み合わせは途方もないパターン数になるよね。
クロ:
なるほど。
【アクションは2つ以上持って】
親父:
現場でよく見るのは、同じしゃくりで延々と釣っている人。
ショートジャークならショートジャーク、エンドタップジャークならエンドタップジャーク。
クロ:
それだと釣れないの?
親父:
いや、釣れるよ。
でも、もう1ランク上のエギングをしたいなら、ワンパターンのしゃくりではダメ。
クロ:
ふむ。
じゃあ、どうしてワンパターンなしゃくりじゃダメなのか、その理由を教えてくれる?
親父:
ワンパターンのしゃくりをしていると、アオリイカにエギを見切られてしまうんだよ。
アオリイカが近づいては来るんだけどどうしても抱き切らない、なんて事が起こる。
特に、競争率の激しい現場では、アオリイカがスレているからね、そういうアオリイカは特に抱かない。
クロ:
な、なるほど。
想像しただけで怖いね(笑)
親父:
その為に、釣り人側は工夫してやらなきゃいけない。
クロ:
工夫?
親父:
それは、何度も言っているけど、アオリイカから冷静な判断を奪う事なんだね。
そして、冷静な判断を奪う為にする事が、しゃくりのバリエーションを加える事であり、タイミングをズラすって事なんだ。
クロ:
しゃくりのバリエーションやタイミングをズラす事がアオリイカの冷静な判断を奪う事になるの?
親父:
見ていると分かるんだけど、アオリイカが餌を捕食する際、アオリイカはタイミングを計っているんだね。
そして、自分がベストだと判断した瞬間、餌を捕食する。
クロ:
だったら、ワンパターンなしゃくりの方がアオリイカもタイミングが取りやすくていいんじゃないの?
親父:
うん、そうだね。
だから、ワンパターンのしゃくりでも釣れるんだ。
ただし、アオリイカがスレていない限りはね。
クロ:
そっか。
親父:
アオリイカがスレて来ると、そういうありきたりなパターンではエギを抱いてくれなくなる。
では、どうするかと言うと、そこにイレギュラーな何かを加える必要があるんだね。
クロ:
それがしゃくりのバリエーションであり、タイミングのズレって事?
親父:
その通り。
例えば、しゃくりのバリエーションを使うと、アオリイカはタイミングが狂って「え?」と思う。
しゃくるタイミングをズラしてもアオリイカは「え?」と思う。
アオリイカは捕食するタイミングを計っていた訳だからね、その瞬間、アクションが変わったり、タイミングがズレると、アオリイカにとっては不都合な訳だよね?
クロ:
確かに。
親父:
そうすると、アオリイカはビックリする。
あれ?って。
ビックリした後、こう思うんだ。
【餌が変な動きをする前に捕食してやろう】ってね。
クロ:
変な動き?
親父:
しゃくりの変化やタイミングのズレの事だね。
それが起こる前に捕食しようと思う。
言い換えれば、ワンパターンなしゃくりが続いている時に捕食してやろうと思うんだ。
クロ:
なるほど。
でも、これって親父の想像だよね?(笑)
親父:
確かに(笑)
だから、アオリイカがこんな風に考えているかどうかは分からない。
分からないけど、見ていて、そう思わせるような動きをしているのは間違いないし、実際、釣果に差が出る。
クロ:
なるほど。
【バランス】
親父:
ここまで話してきたように、しゃくりのバリエーションとタイミングのズレは必要不可欠なものなんだ。
じゃあ、一回のしゃくり毎にしゃくりのバリエーションを変えたり、タイミングを変えればいいかと言うとそうじゃない。
クロ:
と、言うと?
親父:
一回ごとに驚きのあるしゃくりでは、それこそアオリイカが驚いてエギを抱いてくれない。
捕食のタイミングが取れないからね。
大切なのは、ワンパターンの中に少しの変化を加える事なんだ。
クロ:
なるほど。
変化だけではダメで、ワンパターンも必要って事なんだ。
親父:
その通り。
本来、アオリイカはワンパターンな方が餌を捕食しやすいからね、そこを省いてしまっては絶対にいけない。
ワンパターンな中に少しの変化。
これが正しい。
つまり、同じアクションの繰り返しも必要なんだよ。
クロ:
なるほど。
【間の必要性】
親父:
そして、俺がもっとも重要だと思っているのが【間】なんだ。
クロ:
アクションじゃなくて?
親父:
そう。
例えば、延々としゃくっていたらアオリイカは釣れる?
エギを常に動かし続ける。
クロ:
釣れないような気がする。
親父:
だよね?
じゃあ、エギは止めるけれど、底にずーっと置きっ放しだったら釣れる?
クロ:
釣れない気がする。
親父:
だよね。
つまり、アオリイカを釣るには、エギを動かし続けてもいけないし、エギを海の底で放置してもいけない。
エギをアオリイカが捕食しやすい状態にしてあげなきゃいけないんだ。
クロ:
それが【間】って事?
親父:
そう。
まずはアクションによってアオリイカの興味を惹く。
それが出来たら今度はエギに高さを出す。
そして、
エギを浮かし、30度~45度の沈降角度で、微動だにせず沈めてあげる。
以前にも言ったけど、ポイントはしっかりエギを浮かす事と、絶対にエギに余計な動きを加えない事。
それさえ出来れば、アオリイカに最高の間をプレゼント出来る。
クロ:
なるほど。
親父はこういう事をイメージしながら釣っているんだ?
親父:
そうだね。
どんなアクションをどんな組み合わせで使うかは自由。
2段しゃくり→ショートジャーク
ショートジャーク→2段しゃくり
どちらでもいい。
でも、ワンパターンの中の変化と間は必要不可欠だと思う。
クロ:
なるほど。
よく分かったよ。
親父、今日もありがとうね。
親父:
はいよ。
まとめ
① 必要なテクニックを必要な時に
② アクションは2つ以上持って
③ バランス
④ 間の必要性
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