ティップランエギング
今日は陸っぱり専門でやってきた親父が、まだまだ未熟なティップランエギングを考察してくれるそうです（笑）
どんな内容になるんでしょうか。
登場人物
クロ・・・エギングを始めたばかりの初心者
親父・・・エギング歴１５年のベテランエギンガー
クロ：
今日もよろしく頼むね。
親父：
はいよ。
クロ：
親父、ティップランエギングを考察してくれるんだって？
まだ全然上手くないのに（笑）
親父：
今年、数回しかティップランは行ってないんだけど、その数回で気付いた事を忘備録がわりに少し話しておこうかと思って。
ま、俺の上達への道、って感じだな（笑）
だから間違っているかもしれないから、思い込みは出来るだけ排除して論理的に語れたらいいなと思ってる。
クロ：
どんな内容なのか気になるね。
【エギの動き】
親父：
ティップランを語る上で、まず重要になるのはエギの動きだと思うんだ。
要は水の中でエギがどう動いているのか。
エギがどう動くのが正しいのか。
クロ：
確かに気になるね。
陸っぱりからのエギングとは異なるの？
親父：
そこなんだ。
陸っぱりからのエギングだとこうだよね？
クロ：
そうだね。
親父：
でも、ティップランは少し違う。
なぜなら、ティップランの場合はドテラ流しと言って、船の横サイドに正面から風を受けながら釣るんだ。
つまり、向かい風で釣りをするんだね。
船が風に押される格好になるから、エギを船の真下に落としたとしても、船が移動している分、エギは船から遠ざかる事になる。
これがティップランなんだ。
クロ：
なるほど。
親父：
船がどれくらい移動するかは風の強さに比例するんだけど、仮に1ノットの風が吹くと、毎時1852m、船が移動するらしいんだ。
毎時1852ｍって事は毎分約30ｍ、毎秒50㎝って事かな。
そうすると、しゃくりとしゃくりの間隔が５秒だとして、しゃくりとしゃくりの間にエギは２ｍ50㎝移動するって事だね。
船が２ｍ50㎝エギを引っ張るとも言える。
クロ：
なるほど。
陸っぱりの釣りとは違い、エギを引っ張りながら釣りをする事になるのか。
となると、同じアクションをしたとしても、エギの動きは変わるって事だよね？
親父：
その通り。
陸っぱりならカーブフォールをかけるとゆっくり沈んで行くんだけど、ティップランエギングの場合は風の強さにもよるけど、船がエギを引っ張っている為、エギが水平移動する、なんて事にもなる。
クロ：
なるほど～。
親父：
で、ユーチューブを見てみると、エギの動きは水平かやや上向きに移動するのが良い、とプロの人が言っていた。
クロ：
そうなの？
それって、陸っぱりとは違うよね？
でも、釣るのは同じアオリイカでしょ？
エギの挙動が陸っぱりとティップランで異なるなんて、おかしくない？
親父：
そうなんだよなぁ。
俺もそこが疑問なんだ。
アオリイカにとってベストなエギの動きは一つだと思うんだけど、ティップランの常識は陸っぱりとは違うんだね。
もちろん、その時々によってベストな動きは変化すると思うんだけど、あくまでも可能性の高さで言うと、ティップランの場合は水平が良いらしい。
クロ：
へ～、そうなんだ。
親父：
実際に釣ってみると、エギの重さを極端に重くするより、エギが漂うくらいの軽さの方が釣れる。
どちらの方法であっても釣れるんだけど、どちらが釣れるかと言うと、漂う方なんだよね。
まぁ、プロの中にはエギは軽いより重い方が良いなんて言う人も居て、一貫性がないんだけど、エギがどんどん浮いてしまうなら、重い方が底を釣れるからいいって意味なのかなぁと思ってみたり。
そこはまだ経験不足で俺には判断出来ないかな。
これから経験を積むと分かって行くと思うから、ティップランの常識にとらわれず、色々やっていくつもり。
クロ：
親父が経験不足っていいね、なんか（笑）
親父：
まぁ、今が全盛期と言っていい釣りだからな。
ナイトのボートエギングはこれからだろうし、俺もまだまだ経験が足りないよ。
クロ：
自信を持って語れるのは陸っぱりのエギングだけ、って事か。
親父：
そういう事だな。
クロ：
他にはあるの？
【エギの重さ】
親父：
まぁ、今の話を踏まえると、エギの重さが釣果に直結すると思うんだ。
陸っぱりはエギの色が重要だけど、ティップランはエギの色よりも重さの方が重要になると思う。
クロ：
どうして？
親父：
エギの重さによって、エギが下方向に移動するのか、水平に移動するのか、或いは、上方向に移動するかが決まるからなんだ。
エギが重すぎれば下方向に移動する。
ちょうど良ければ水平移動。
軽すぎれば上方向に移動する。
クロ：
なるほど。
その日のアオリイカがどんなエギの動きを好むかは分からないけれど、どちらにせよ、エギの重さでエギの動きを管理するって事なんだね？
親父：
その通りなんだ。
だから、25gのエギがベストの事もあれば、75gのエギがベストの事もある。
自分でエギを流してみて、その日のベストを一早く察知しなければならない。
これが釣果を左右すると俺は思ってる。
クロ：
なるほど。
そうなると、沢山のエギを買わなければならないね。
親父：
まぁ、確かにそうなんだけど、それぞれのメーカーがシンカーを発売している。
例えば、25gのエギに10gのシンカーを装着すれば、そのエギは35gのエギに早変わりするって事なんだ。
クロ：
なるほど。
シンカーの値段は？
親父：
２個入って1000円未満だから、エギを買うよりシンカーを買った方が断然お得だね。
クロ：
エギの動きは悪くならないの？
親父：
ティップランの場合はショートジャーク＆カーブフォールが基本だから、そこまで繊細な動きは必要ないと思う。
つまり、シンカーによって多少動きが悪くなっても、個人的には問題ないと思ってるかな。
クロ：
なるほどね。
他には何かある？
【場所は重要】
親父：
場所が重要だなんて言うと、まるで陸っぱりの釣りのように聞こえるかもしれないけど、ティップランの話なんだ。
クロ：
でも、ティップランだと船だから、すごく狭い範囲でみんな釣ってるよね？
そこまで差が出るとは思えないけど？
親父：
確かにクロが言う通り、同じ船で釣っているんだから、そこまで差はないように思える。
でも、例えば船の近くに潮が流れていると、やっぱり差は確実に出る。
エギを流してみると、そのエギが必ずしも真っすぐ正面に流れて行く訳ではないんだ。
どこかに集まるように流れて行く事も多い。
つまり、潮が影響しているんだね。
クロ：
なるほど。
でも、どうしようもないよね？
親父：
確かに。
でも、人と絡まない事が前提にはなるけど、どうしても釣れない場合は、エギを引くラインを変えてみた方がいいと思う。
釣れない場所は本当に釣れないから。
クロ：
なるほど。
しゃくりについてはどう？
【しゃくり】
親父：
しゃくりについてはそこまでシビアなイメージはないね。
みんな様々なやり方でしゃくっているけど、そこまでの差があるとは思えない。
陸っぱりのエギングの方がずっと差が出る感じ。
特にショートジャークは大雑把でいいと思う。
むしろ、カーブフォールをかけている最中の方が大事。
カーブフォールをかけている間は、出来るだけ竿先を揺らさないようにして、エギに不自然な動きを与えないようにしている。
これは陸っぱりのエギングでも同じなんだけど、難易度は船の上の方が高いからね。
クロ：
そっか、船は揺れるからだ。
親父：
そういう事。
ショートジャークに関しては適当でいいと言ったけど、もう少しキビキビした動きでエギを動かしてみたいと思い、２段しゃくりを２度繰り返し、カーブフォールをかけてみた。
クロ：
どうだった？
親父：
偶然かどうかは分からないけど、俺にはそっちの方が反応はいいように思えたかな。
つまり、エギをどう本物の餌に見せるかという点では、陸っぱりの釣りもティップランも同じように思えたよ。
まだ経験が少なく情報量が乏しいから断言は出来ないけどね。
でも、必ずしもショートジャークでなくても良いと思ったよ。
クロ：
そっか。
ちなみに、ティップランをやりながら何か思った事はあった？
【これからのティップラン】
親父：
そうだなぁ。
風の強さによってエギの移動距離が変わってしまうのはどうかなぁと思ったよ。
今はスピニングでティップランをするのが当たり前なんだけど、ベイトリールも準備しておいた方が合理的のように感じた。
クロ：
どうして？
親父：
最近のベイトリールにはブレーキレバーがついているんだけど、カーブフォールをかけている最中、このブレーキレバーを調節しておけば、エギの移動距離やスピードをコントロール出来ると思うんだ。
クロ：
なるほど。
今は潮任せなところがあって、それをコントロールする術がないと。
親父：
まぁ、スピニングでもドラグをゆるゆるにしたり、手動でコントロール出来ない訳ではないけど、手間がかかってしまう。
そうではなく、リールの機能でそれをコントロール出来ると便利だよね。
そして、釣果もきっと上がると思う。
クロ：
なるほど。
そういうリールはないの？
親父：
俺もそこまで詳しく知らないから分からないけど、俺の知る限りはないかなぁ。
クロ：
じゃあ、ベイトリールを使うしかないと？
親父：
まぁ、それも完璧ではないけどね。
ベイトリールだと投げる事は出来ないし、むしろスピニングにそんな機能をつけて欲しいかな。
クロ：
なるほど。
うん、初心者の戯言にしては面白かったよ（笑）
親父：
戯言って（笑）
まぁ、来シーズンまで色々勉強してみるよ。
クロ：
うん。
親父、今日もありがとうね。
親父：
はいよ。
まとめ
① エギの動き
② エギの重さ
③ 場所は重要
④ しゃくり
⑤ これからのティップラン
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