親父のエギング塾その15 フリーフォールとカーブフォール
今日はフリーフォールとカーブフォールについて教えてもらいます。
親父はどっちで釣っているのでしょうか?
登場人物
クロ:
今日もよろしく頼むね。
親父:
はいよ。
クロ:
今日はフリーフォールとカーブフォールについて教えて欲しいんだ。
親父:
了解。
まずはフリーフォールとカーブフォールの解説が必要だから、解説するね。
フリーフォールというのはラインを完全に緩ませた状態でエギを沈めるんだね。
そして、水面に浮かんだラインの変化でアタリを読むんだ。
一方、カーブフォールはラインを張った状態でエギを沈める。
ラインを張っているから、アオリイカがエギを抱くと手にその感触が直接伝わって来るんだ。
それをアタリと認識する。
つまり、アタリを目で確認するか、手で確認するかの違いだね。
クロ:
なるほど。
で、親父はどっちで釣っているの?
親父:
どちらか一方って訳ではないけど、基本はフリーフォールだよ。
つまり、目でアタリを確認する方法だね。
クロ:
なるほど。
基本はフリーフォールなんだね?
理由があるの?
【どうしてフリーフォールを多用するの?】
親父:
どうして俺がフリーフォールを多用するかと言うと、その方が確実にアオリイカを捕獲出来るからなんだね。
クロ:
ん?
つまり、カーブフォールの方が捕獲しにくいと?
親父:
そうだね。
クロ:
へ~、同じではないんだ?
親父:
どうして同じじゃないか、まずは理由を説明しようか。
まず、この図を見て欲しい。
これがフリーフォール。
そして
これがカーブフォール。
フリーフォールの場合は図1の通りラインを緩めているよね?
ラインを緩めているから、エギはエギの自重だけで沈んで行くんだ。
つまり、エギには一切の力がかかっていないので、エギの沈降角度はエギの箱に書かれている通りの沈降角度で沈んで行く。
一方、カーブフォールの場合は図2の通り、ラインがわずかに張っているよね?
つまり、エギをほんの少し引っ張っているんだね。
エギを引っ張っているから、わずかにエギの沈降角度も浅くなる。
クロ:
なるほど。
で、その違いがどうして釣果の差に繋がるの?
親父:
最初の問題はラインの張り具合い。
アオリイカってね、その時の気分によるんだけど、比較的活性の高い時はエギを抱くとその場から逃げようとするんだよ。
アオリイカが群れでいる場合も餌を独り占めする為なのかな、その場から離れようとする。
つまり、エギを抱いたまま、その場から遠ざかろうとするからラインは急激に引っ張られるんだよ。
クロ:
ふむ。
親父:
アオリイカがエギを抱いて急激にその場から離れたらどうなる?
クロ:
ラインが張る?
親父:
その通り。
でも、ラインが張ってしまうと、当然アオリイカには違和感として伝わってしまうよね?
だって、エギを抱いて逃げようとしているのに、ラインが張ってしまい、それ以上は逃げられないんだから。
そうなると、アオリイカはエギを簡単に離してしまう。
つまり、ラインに余裕があるフリーフォールと、ラインを張っているカーブフォールでは、アオリイカがエギを抱いて逃げた時の対応に差が出るって事なんだ。
クロ:
なるほど。
フリーフォールの方がラインが緩んでいる分、1呼吸クッションがあるって事か。
そして、カーブフォールの場合はそのクッションがないと。
親父:
その通り。
わずか1呼吸のクッションだけど、その1呼吸のクッションがあるせいで、合わせが遅れないんだね。
つまり、バラさない。
だから、この差がとてつもなく大きいんだ。
これが、俺が基本的にフリーフォールを使う理由だね。
クロ:
なるほどぉ。
納得したよ。
でも、じゃあ、どうしてカーブフォールを使うの?
【カーブフォールを使う理由】
親父:
それには4つの理由があるんだよ。
クロ:
4つの理由?
親父:
まぁ、厳密に言えば3つなんだけど、とりあえずここでは4つ。
クロ:
その4つとは?
親父:
① 楽しいから
1番目の理由はとにかく楽しいからだよ。
カーブフォールはラインを張っているからね、アオリイカがアタリを出すと、それが手に伝わって来るんだ。
一瞬ドキッとして、そこから合わせる。
俺も一時期はずっとカーブフォールで釣っていたんだけど、正直、癖になるくらい楽しいんだね。
クロ:
へ~。
でも、確かにアオリイカのアタリが手に伝わってくれば、きっと楽しいよね。
フリーフォールの場合はそれがないの?
親父:
まったくないよ。
フリーフォールの場合は目でアタリを取っているからね、緩んでいるラインが走り出したら、その時点でもう合わせてしまうから、手にアタリが伝わって来ないんだ。
クロ:
なるほど。
次は?
親父:
② 夜でラインが見えない時
夜に釣っていてラインが見えない時もカーブフォールで釣るね。
ラインが見えなくても手にアタリが伝わってくるから、暗闇では有利。
ただ、最近はヘッドライトも明るくなってきて、俺は夜でもラインを見ながらアタリを取っているんだけど、隣に人がいたり、ヘッドライトが暗い場合はラインでアタリを取る事が出来ない。
そういう場合はカーブフォールで釣るしかないよね?
クロ:
なるほどね。
次は?
親父:
③ 横風が強い場合
横風がすごく強い場合、糸ふけが出ないようにリールを巻いて糸ふけを回収するんだけど、こういう時はラインを少し張っておいた方が糸ふけ予防にもなって良かったりする。
あくまでも状況によるんだけど、仮にラインを張るのであれば、それって自ずとカーブフォールで釣っているって事になるよね?
クロ:
なるほど。
親父:
仮に、水面にラインを着水させた場合においても、そのラインが風に吹かれて大きくたわんでいると、アオリイカがエギを引っ張ってもそのたわみを回収するだけで、はっきりとしたラインのアタリが出にくいんだよ。
つまり、アタリが分かり辛いんだね。
そういう時はカーブフォールの方がアタリが分かりやすかったりする。
クロ:
なるほどぉ。
最後は?
親父:
④ 潮が自分に向かって流れている場合
潮が自分に向かって流れている場合、ラインはどんどんたるんで行くんだね。
つまり、ラインを多少引っ張ってもラインが張らないからアタリが分かり辛いんだよ。
クロ:
なるほど。
親父:
だから、リーリングしながらそのたるみを回収するんだね。
つまり、カーブフォールの状態を維持しながら釣る事になるんだ。
クロ:
そっかぁ。
カーブフォールの出番もちゃんとあるって事なんだ?
親父:
その通り。
だから、両方使ってはじめてすべての局面に対応出来るって事なんだね。
クロ:
なるほど。
フリーフォールとカーブフォールについてはこれで終わっていい?
親父:
いや、ダメだな。
このままだと分かったつもりになっただけで、実際には出来ないってなってしまう。
それぞれについてもう少し詳しく解説した方がいいと思う。
クロ:
なるほど。
では、次回からはその方向で。
親父、今日もありがとうね。
親父:
はいよ。
まとめ
① どうしてフリーフォールを多用するの?
② カーブフォールを使う理由
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