聖夜の負けメシ
2021.12.24投稿
*前に書いた日記ネタのリバイバルです*
クリスマス。
それは俗に言う「リア充」と「非リア」はたまた「興味すら失った者」、聞いてどんな感情を抱くのかは人それぞれだろう。
リア充経験者の恋愛上級者国民の方々が聞くと大体の人が何とも言えない表情をするであろうが、私にはクリスマスに恋人と過ごしたことがない。
そんな私が感じることは「バイト、時給アップしてくれないかなー。」である。
ちなみに今まで勤務した(イヤンなお店以外の)職場では、30円〜100円アップorケーキの差し入れがあった。
もちろん、どちらの場合も自ら進んで勤務を希望した。
ちなみに高校時代アルバイトしていたスーパーでは、大晦日にオーラスで頑張ると閉店後の店内で店長が面白そうな顔をしながら好きなだけ日本酒を飲ませてくれ…
いや、何でもない。
日本はね、お酒に寛容な文化だからね。
流石に小学生の頃から日本酒を飲んでただなんて指先が狂っても書けない。
親族が秋田県の人ばかりだとね、あっちの地域は特にお酒に寛容な文化だからね。
(じいちゃんとばあちゃんがヤバかっただけかもしれない)
一昨年のクリスマスは早い時間だけお店に行き、夕方からコールセンターに勤務していた。
ちなみにお店に来てくれた再来紳士から日本酒を一升瓶で貰い、それがコールセンターのロッカーに入らず上司から軽く注意を受けた。
仕事を終え終電の駅のホームでは、海底に揺れる無数のワカメをかき分けるかの如く、絡まり合うカップルの間をすり抜け電車に乗った。
電車内ではイチャイチャチュッチュしてるカップルを眺めながら、ナメクジの捕食シーンをずっと見ている気分になった。
塩をかけたくもなった。
満身創痍の自宅最寄駅
この際深夜のラーメンが醸す背徳感に包み込まれたくなり、食べ○グで評価2.7くらいだった家系ラーメン屋に吸い込まれた。
ガラガラの店内で店員は「いらっしゃいませ」も言わない。
豚骨味のラーメン屋だが、店員は塩味がキリリと効いている。
先ほどのナメクジカップルに塩っけたっぷりのコイツを投げつけたくなった。
猫舌なのでつけ麺を頼んだ。
冷盛り麺にヌルいスープで、最初は「熱くなくて良かったと」有り難くなった。
しかしながらシナチクが驚くほどに大量だ。
食物繊維の効果で明日はお腹がスッキリしそうだ。
食べ始めてすぐにスープが冷製スープになった。
流石にキツイと感じながらも、こちらは冷静を装って黙々と食べ進めた。
麺は完食するも冷え冷えシナチクは食べきれず、申し訳ない気持ちで器をカウンターに置き「ごちそうさまです」と言った。
相変わらず店員は無反応。
やっぱり今からナメクジカップルにコイツを砕いて振りかけて…いや何でもない。
…そんなクリスマスだった。
それから2年後のクリスマス。
仕事は人数調整のため休みになったので、お昼はお気に入りのラーメン屋で安心と信頼の味を楽しみ、何故か私以外はカップルしか来ていない猫カフェへ。
おかしな、いつもいるお一人様仲間(だと勝手に思ってる)年配の男性は何故いなかったんだろう、まあいいや。
夜は自作のおでんとコンビニのチキン、そしてホールケーキを独り占めしつつAbemaビデオで「メイドインアビス」に興じた。
メイドインアビス、めっちゃ面白いじゃん。
2年前より、きっと私はレベルアップしている。
そう思いたい。
それにしても何故だろう。
自分では納得しているはずなのに
独りの聖夜はいつも敗北の匂いがする。
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