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「岡崎京子と言う普遍性」消費される私たち。全ての仕事は売春である。

皆さん岡崎京子先生をご存知ですか?

私は確か中2の時にたまたま本屋で
「チワワちゃん」に出会い、
なんとなくジャケ買いしたが初めてで。

その時読んで走った衝撃たるもの!

それまでの私は
りぼん、ジャンプから始まり
別フレに進み典型的な漫画ルートを歩んでいたのだが、
岡崎京子作品を読んだ頭を殴られたような感覚。
あれは今でも忘れない。

センセーショナルで、
かっこよくて、
まるで映画を一本観たかのような。
独特のコマ割り、絵、セリフ、間。

そして、暴力的刹那的で…。 

全てが、もう、全てがさ‼︎

漫画でこんな表現が出来るんだ!と。

こんな漫画読んだ事ない
‼︎

その後どハマりし、作品を読み漁りまくったのだが、私が知った時には先生は事故後であり
もう新作を発表はされていなかった事を知ったりもした。

しかし、既存の作品の褪せてないこと。

そして昨今の映像化などを考えると時代が追いついてきたのか?

いやいや、時代などは関係なくいつの時代に置いても語り継がれる作品ではないか?


事実、私は岡崎京子作品と出会ってからの
何年も彼女を超えるような作品を見たことがない。


間違いない普遍性

資本主義において消費され続ける女の子達を描き続けた岡崎京子作品。
その消費構造は今でも変わっていない。

常に新しいものを求め、そして飽きられていく

いつの時代に読んでも常に最短を走っているような感覚。読後感。鳥肌。

私が特に好きな作品を紹介していこうと思う。

好きな関連台詞と共に。

①リバーズ・エッジ

平坦な戦場で僕らが生き延びること

リバーズ・エッジ

失礼だよ
ゲイだからってすぐセックスの話をもち出すのは

リバーズ・エッジ山田君


②チワワちゃん

友だちと別れたことのある人に

チワワちゃん

大体あたしは
「チワワちゃん」 の本名すら 知らなかったのだ

チワワちゃん

③ヘルタースケルター

いつも一人の女の子のことを書こうと思っている。
いつも。たった一人の。一人ぼっちの。
一人の女の子の落ちかたというものを。

岡崎京子

「人間なんて皮一枚剥げば血と肉のかたまりなのに」「くだらない」 吉川こずえ

しかし彼女がごうまんにそう思うのは彼女じしんがその皮一枚で美しいからである
生まれたときから

ヘルタースケルター


④私は貴方のオモチャなの

それでもあたしは貴方をアイスのだ。なんちて

私は貴方のオモチャなの

いやこれは物語ではない
それは欲望であり しかも非欲望でもある
それは観念や概念ではなく、むしろ実践であり
実践の総体なのだ
なんちて

私は貴方のオモチャなの


⑤pink

これは東京というたいくつな街で生まれ育ち
「普通」にこわれてしまった女のこの
愛と資本主義をめぐる冒険と日常のお話です。

中略

「すべての仕事は売春である」
そしてすべての仕事は愛でもあります。愛。愛ね。

pinkあとがきより


⑥UNTITLED

もし生まれ変わるなら
小さな可愛い ばらがいい。
じゃなかったら 小さな小鳥か蜜蜂か
人間はもういや。恋なんかしたくないから。

恋愛依存症 KARTE.2

あたしは また人間として曖昧に
生きてゆかなければならないのだった。

恋愛依存症 KARTE.2


資本主義の中、東京という戦場で。
消費されていく女の子たち。
(或いは私たち)


本当に今読んでも刺さります。

岡崎京子作品を知る知らないでは
人生が変わると思う。

なんちて。


この名作達、今はなかなか手に入らなくても
電子なら読むことができます。
いい時代になりました。

とりあえず読むべし。

#マンガ
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#好きな漫画家
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