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豆腐メンタルだった私が小さな一歩を踏み出し続けた話

私は子どもの頃から内気な性格で、いつも人の顔色ばかり窺うような子でした。
メンタルも弱くて例えるなら豆腐のよう。
ぶつかるとすぐ崩れるし、周りをどすどす歩かれるだけでゆらゆら揺れる。

今では「人間みんな違うし仕方ないよね~」と思えるようになりましたが、当時の私は常に自分のことで悩んでいました。

そんな私が変わったきっかけは、地元で7年働いた会社でのある出来事でした。

28歳だった私はパワハラ&セクハラ上司の元でつらーい洗礼を受けていました。
自信がなくていつもおどおどしている&仕事もできないので、目をつけられてしまったのでしょう。

当時の業務は深夜残業なんて当たり前。
ストレスと過労が続いて生理は止まるし、胃痛でご飯も食べられない。
心身ともにボロボロな状態でした。

そんな状況が続いたある日、プッツリと糸が切れた私は思わず仕事中に泣いてしまいました。
上司は面倒くさそうに「業務はちゃんとやってね」と言うので泣きながらも仕事はつづけましたが、周りはドン引きです。

その上司はかなりヤバい人でしたが、私自身も反省する点があったなと今では思います。
周りの目を気にしすぎて仕事に集中できない。
さらに自分のことを卑下して勝手に落ち込む。
人の言葉を素直に受け入れないのに、自分を認めてほしいと存在を押し付ける。
相当な困ったちゃんでした。

この出来事の後、心配してくれた会社の人のおかげで私は部署移動することができました。
そして、ここにきてようやく「自分自身が変わらなくては」と思うようになりました。

人より仕事ができないなら、せめて指示されたことができるようになろう。 仕事のできる人にならなくていい。
マイナスからプラスではなく、マイナスから0になろう。

はじめて自分を変えようと思い、一歩踏み出すことにしたのです。

移動後は人の目なんか気にせず、目の前の仕事に集中しました。
そこで気づいたのは、私が思うほどみんなは私に興味がない、ということでした。
勝手に人の視線を気にして、自分の首を絞めていたのは自分だったのです。
それからは気持ちが軽くなり、前向きに行動できるようになりました。

同じ頃、プライベートで一人旅に挑戦してみました。
京都と奈良に5泊6日の旅です。

自分で旅行の手配をして、まったく知らない土地に一人で行きました。
相部屋宿に泊まったり、路線も全部調べて観光プランを立てたり、はじめて体験することばかり。
自分のペースで好きなところへ行って、好きなことができる。なんて楽しいんだろう!とワクワクしました。

この旅のおかげで「私だってやればできるんだ!」と少しだけ自分に自信をもつことが出来ました。

その後大泣き事件から3年が経ったころ、担当業務がクライアントとの間で契約終了することになり、合わせて私も退職を決めました。
もう7年も働いたし、ここは卒業して新しい道に進もうという気持ちからでした。

そんなときその業務で仲良くしてくれたクライアントさんと飲みに行く機会がありました。

退職のことをお話したら「この後どうするの?」と聞かれたので、私は「旅に出て、それも終わったら東京に行こうかな」と冗談交じりに答えました。

すると相手の方から「もし本当に行きたいなら知り合いのリサーチ会社が求人募集してたからつないであげるよ」と思いがけない言葉をいただいたのです。
これには本当にびっくりしました。

このとき私は31歳独身。
この年で上京ってどうなの?
でも地元に居続けても明るい未来は想像しづらい。
それにこのまま自立せずに実家でぬくぬく暮らしていていいの?
結婚するかもわからないのに。
こんなチャンス一生に一度しかないのでは?
ええい、こんな気持ちを抱え続けるなら、もういっそ東京に行ってしまおうか。

私は大いに迷いましたが、最終的に東京のリサーチ会社へ転職する道を選びました。

転職先は大きな会社で、田舎にいた頃では想像もつかなかった弱肉強食を絵に描いたような世界…。
どえらい所に来てしまったと少し後悔しましたが、それでもやっていけたのは、自分で決めた道だと納得していたからだと思います。
きっと大泣きしていた頃の私だったら決断できなかったでしょう。

たくさん失敗をしてきたけれども、新しい一歩を踏み出してきたから今がある。
あのとき変わろうと一歩を踏み出して本当によかったと思っています。

今はフリーランスとして、また新しい一歩を踏み出しました。
分からないことも多いし、これからたくさん悩むこともあるはずです。
それでもこの一歩が次の新しい一歩につながることを信じて進んでいこうと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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