田舎暮らしのリアル2

現在日本は都会に人が集中しすぎて田舎は人口減少が激しく、限界集落と言われる地区も多く発生しています。
いずれはなくなってしまう自治体もあるかもしれません。

そんな中、田舎暮らしを選択する方も少なからずいらっしゃるようです。
田舎は土地が安く静かで生活しやすい、自然が豊かで人間関係も煩わしくないといった思いを持って生活されるのではないでしょうか。

Uターンや Iターンといった言葉が最近よく聞かれます。
Uターンは田舎で生まれ育って進学や就職をきっかけに都会へ出た人が故郷に帰ってくることを指すようですね。
Iターンは都会に住む人が田舎に住むことですね。

一見田舎暮らしを素晴らしいことのように憧れて移住する人もいるとは思いますが、その前にこのリアルを知って考えて移住を決めてほしいと思います。

前回は環境の事でリアルに記述しましたが、次に人間関係について書いてみたいと思います。
まず、引っ越し全般について言えることですが、「既に築かれているコミュニティに入る」ということを考えてほしいんです。
特に田舎では少ない人数で隣近所で助け合ってきた歴史があります。ですので、その助け合ってきた集団の中へ新たに入るのはかなり大変なのではと思います。
ずっと田舎に住んでいると顔見知りになり、狭い人間関係ですのでどこの誰かはすぐに分かり合えるんですよね。これはメリットでもありデメリットでもあります。その凝り固まった人間集団の中に飛び込むことは本当にその集団の歴史を謙虚に学んで溶け込む努力が必要なのではないかと思います。
溶け込むことができれば生活はしやすくなります。
それから移住後にもう一つ覚悟しなければいけないのは「地域の役割」が必ずあてられるということです。
よくあるのは「自治会内の集団内の長」ですね。いわゆる「班」とか「組」とか呼ばれるものですね。その「長」になることは避けられません。
いかんせん高齢者が多くそういった役をもう担えないといって若い者に振ってくるんですよね。また持ち回りで回ってくることも多いですが人数が少ないためすぐに役が回ってくることもあります。
また、ある程度年齢のある方には「自治会長」も当たってくるかもしれませんし、他にも「地域内の独自の役」「神社の役」「お寺の役」「民生委員」子どもがいれば「PTAの役員」もすぐに回ってきます。
それらをこなす覚悟も必要だと思います。

Uターンの場合も書いてみますが、「会社も定年になったし両親も高齢で帰って来いとうるさいからいっちょ田舎に帰るか!」と思い立つ前に考えてほしいことは、帰ってもすぐその地域になじめるかということですね。
昔過ごしたところだから問題ないと思っていると「思っていたのと違う!」となるかもしれません。
まず、地区に残っている同級生を頼る場合ですが、残っている人数自体が少ないと思いますし、その同級生もそれなりに新たなコミュニティを確立しているので昔のように仲良くというのは難しいかもしれません。また、移住促進している地域では新たな住民も入ってきてその住民とコミュニティを築く必要もあります。こういった人間関係を築いていくのも大変な作業ですね。
蓋を開けてみると知らない人ばかりが田舎にいたぞということもありうるわけです。
一から人間関係を築いていく覚悟も必要なのかなと思います。

大変なことは都会暮らしも同じかと思います。田舎だからということはなくどこにおいても人間関係は難しいことが多いと思いますので田舎の特徴を書き連ねてみました。
田舎暮らしは都会にない素晴らしいことも多いです。
私自身は是非田舎暮らしを楽しんでいただきたいと思う田舎在住の人間です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?