季節行事を考える

日本人はつくづく面白い民族だなあと思います。
なぜそう思うのか?

日本は四季に恵まれ暖かく新しい年度のスタートである春。うっとうしい雨が続いたと思ったら湿度も温度も高い夏。様々な植物の実りの季節であり、寒い冬に向けて準備を整えてゆく秋。何もかも白い雪に包まれ、白黒の景色を彩る冬。

こういった四季のもとで日々の生活を営んできた日本人。
この四季の区切りに様々な「行事ごと」を加えて生活に彩りを添えてきたのが日本人なんだなと思います。


桜に代表される春は様々な生物が活動を始める季節であり、暖かくなってきて桜の花が満開の下で宴会を行う花見。これは日本人ならではだと思いますね。長い冬を我慢していたうっぷんを晴らすかのように活動する。日本人らしいですよね。


夏は祭りが多く開催されますね。祭りと言えばほとんど「神様」とのかかわりが多いと思います。日本人にとって「神様」は八百万の神様であり、その起源は殆どが「自然」に関するものだと思います。火の神、水の神、海の神、山の神といった自然に対する畏怖のようなものがあるのではないでしょうか。その神様に対する感謝や尊敬の念を形にしてきたのが祭りなのではないでしょうか?神輿なんてまさに神様が近くに来て下さるそれを担ぐ人は神に仕える者としてのプライドもあるでしょうね。また、「盆」という行事もあります。先祖が盆に帰ってくる。そのための行事ですね。これも日本人らしいと思います。先祖を敬い大切にし、その出会いを盆としてとらえる。盆踊りで先祖も現存の人間も楽しむ。「音頭」なんてう歌は日本にしかないでしょうしね。


秋は何といっても収穫の秋。この秋の収穫を祝い感謝するために秋の祭りや行事が神社で行われるのも日本人ならではですよね。また、次の年も豊作を願うといった意味合いも含まれています。
果樹なんかも多く実ることで食欲の秋とも言いますよね。柿や栗というのは日本ならではと思いますし、風景としてもすごく絵になります。紅葉なんかも日本人が楽しむ風景ですよね。


冬は正月が日本人として1年で一番大きな区切りの行事なのではないでしょうか。
以前落語でただただ寒い冬なのに「初春」と言って寿ぐのが日本人。と言ってましたが、正月がないと陰鬱な季節であることは間違いないですよね。秋の実りを保存しておき、1年の感謝と次の一年をより良い年にしたいという区切りの季節です。

こう見ると日本人は土着な民族なんだなと思います。
でももっと面白いと思う日本人の性質としてこれら季節の行事を外国からも取り入れて日本独特の行事にしてしまうところでしょうか。
今の時期で言えば「ハロウィン」がありますよね。実感としては最近始まったような感じがしていますが、もう定着していますよね。
何がめでたいのかわかりませんが、なぜか「Happpy Hlloween」なんていう幕があったりします。
何でもいいから楽しんじゃえみたいなところがあるんでしょうかね。
クリスマスもそうですね。これは子どもの行事からカップルの大切な日となり、家族でケーキを囲んだり団体でクリスマスパーティを開いたり交流会を開いたりとすっかり日本人に定着してしまっています。
外国の文化も取り入れて日本的にしてしまう柔軟性が私はとても好きですね。
とはいえ従来日本人がはぐくんできた「自然」を敬う心を大切にしていきたいなと思う今日この頃です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?