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ふしぎな感覚

 小さな頃からあることで、どうにも不思議なことがある。みんなに起こることなのか、それとも私だけなのか、わからない。なかなか人に伝えるのが難しくて、誰かに聞いたことはない。今回、どうにか言葉にしてみようと思う。

 突然、感覚がおかしくなる。なんだか違和感を感じる。小さい頃よくあったのは、布団で寝ている時、急に自分が薄っぺらになってしまったように感じるのだ。薄っぺらな人間とかそういう比喩でなく、一反もめんにでもなったような感覚だ。体が心許なく、あいまいな感覚になる。天井がすごく遠く感じる。これが起こったからといって、特に困るわけではない。そのうち、ぼんやりと自分の感覚が戻ってきて、いつものように眠るだけだ。気持ちはソワソワとするのだけれど。

 最近はしばらくないが、不思議の国のアリスで、キノコを食べたアリスになったような感じに似ている。(アリスになったことはないけれど。)なんとなく自分の体がむくむくとおっきくなったり、縮んだりするような心地になる。体全体ではなく、手に限ってのことなのだけれど。
 車の運転をしていて、ハンドルが細い素麺のように感じることがある。ハンドルを握っているのに、何かとても細い壊れそうなものを握っているように感じるのだ。反対に、握ったハンドルがとても大きく感じることもある。手元を見るとしっかり握っているのに、タイヤでも握っているような不安定な感じなのだ。やり過ごせば、そのうち元に戻る。 

 うまく言葉で表現できた自信がない。伝わる自信がない。これは何なのだろうなあ…。すごく困ることはないのだけれど、何ともソワソワとする、落ち着かない気持ちになるのだ。特に不安なことがあるとか、そういうことがなくても、突然やってくる。予想もつかない。しばらく(数年単位で)来ないことも多い。

 これからも、時々やってくるのだろうか。そして、私にソワソワを残して去っていくのかな。


気になって調べてみると、不思議の国のアリス症候群というのがあるそうだ。子供の頃に起こるのがほとんどらしい。似たような症状ではあるけれど、それなのかなあ。わからない…。なんだろう。

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