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短編小説 小噺のようなもの

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夫の雛祭り【短編小説】

夫の雛祭り【短編小説】

朝陽がさす頃、ベッドの脇に気配を感じて寝返りを打った。
夫が誰かにささやいている。
「ほら謝っておいで」

お腹の上に乗ってきたのは我が家の愛犬だ。
「おはようハーマイオニー」
なでてやると口に咥えた物を頬に押し付けてくる。
ゴロンと目の前に転がってきたのは雛人形の首だった。
至近距離で人形と目が合って「ひッ」と変な声が出てしまった。
ホラー映画さながらの目覚めである。

「叱らないでやってくれよ

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