見出し画像

「ドラえもん 最終回」勝手に想像

*これはあくまでも個人の想像です (本家とは無関係です)

20××年  TOKIO
    ノビ太はシズカちゃんと結婚して幸せだったが、
仕事だけは上手く行かなかった。
なかなか就職出来ず、
やっと知り合いに紹介してもらった仕事は何個も直ぐクビになる始末。

すっかり心が折れてしまったノビ太は家でゴロゴロしていた。

そんなある日、シズカちゃんに言われて実家に届け物をしに顔を出す。
用事を済ませ、久しぶりの自分の部屋でゴロゴロしてみた。
何気なく押し入れを開けると
子供の頃に読んでいた懐かしの漫画雑誌達があった。
「捨てとくわよ」と言っていたノビ太ママが
捨てずに取っておいてくれていたのだ。

何気なく手に取り読みふける。
大笑いしたり、感動したりと夢中になって時間を忘れていた。
気が付くと、もう夕方。現実に引き戻される。
仰向けになったまま天井を見つめ子供の頃を思い出していた。

ふと漫画雑誌のページに目が行くと
新人漫画家コンテストの記事がある!
これは昔のだったけど調べて見るとこの漫画誌は今も続いていて
今でも新人コンテストをしている事が判った!
しかし締切まで日にちが無い!

慌ててシズカちゃんのいる新居に戻り、
タブレット端末で漫画を描き出すノビ太
無職が功を奏してシズカちゃんの支えもあり
1週間徹夜して応募作品を描き上げて
オンライン投稿で作品を送ろうとするが
使っていた端末が古くて上手く行かない
時間無い!何度かやり直す!上手く行かない!
やっと送信が始まった!時間が迫る!

締切30秒前にオンライン提出が間に合った!
「あー良かったー間に合ったー!」

徹夜の疲れから爆睡したが翌朝目覚めてからは
描き上げて応募出来た達成感から自信が出て浮かれまくり、
作家先生気取りで調子に乗っていた。
「ぼくは天才だ~~」

そして1か月後の発表は、、、、、落選。。。

ノビ太はショックで落ち込んだ、、
「まだ一回目なんだから、また応募してみれば良いじゃない 」
シズカちゃんの励ましで気を取り直したノビ太は
新作を描いては、いくつもの新人賞に応募するが

ことごとく、ことごとく、ことごとく落選し続けた。。。。。

さすがに心が折れたノビ太
シズカの励ましも遂に効果が無くなった
「やっぱり僕は何をやってもダメなんだ、、、」
ご飯も喉を通らず
シズカの声かけにも生返事ばかり
ペンを持つ気も無くなり
とうとうマンガを描くのを辞めてしまった
それから2年、、、、、

のび太は無職のまま家事をこなし
シズカちゃんが仕事に出かけていた

そんなある日、 ノビ太ママが足を滑らせケガをしたとパパから連絡があり
実家に見舞いに行くノビ太とシズカ
幸いケガはそれほどでも無くパパが慌てて連絡して来たのだった
ママとパパと四人で思い出話しに花が咲きドラえもんの話しになった

すっかり話しが盛り上がって安心してノビ太夫妻は家路についた
ノビ太とシズカの2人は帰り道もドラえもんの思い出話しで盛り上がった

家に戻り歯を磨き風呂に入ってベットに入るが
ノビ太は天井を見つめながら
いつになく静かな興奮を覚えて1人眠れずにいた

ドラえもんとの思い出が止まらなかったからだ。。。
ドラえもんとの会話、、秘密道具の数々、、、失敗や大冒険の日々、、、
ドラえもんの言葉、、ドラえもんの驚いた顔、、怒った顔、泣いた顔、、
ドラえもんの笑顔。。。。

ふと真顔になるノビ太。。。

ムクッとベットから抜け出し
小さな電気を点けて1人机に座り
久しぶりにタブレット端末に向かい
何やら描いているノビ太

朝日が射し込み小鳥の声が聞こえる
シズカが眼を覚ますと隣にノビ太がいない
見ると机に向かって一心不乱にタブレット端末で何かを描いている
「ノビ太さん眠っていないの?」
「うん。あと少しなんだ!」
何かを悟ったシズカが、のび太の手元を覗き込む
シズカの顔が優しく微笑んだ・・・

・・・数か月後

都内某所の会場で何かの賞が行われている
「漫画 新人大賞」
と看板が掛けられている
国内で最も優れた新人漫画家に贈られる新人賞の中の大賞の表彰式だ

そこにはベレー帽を被ったノビ太がいた
「栄えある漫画新人大賞は野比のび太さんの『ドラえもん』です!!」
大きな拍手が巻き起こる!

客席にはシズカちゃんもいる。パパとママも、、、
そう、ノビ太はあの日、ドラえもんとの思い出を描き上げて
また新人賞に応募したのだ

そして新人賞に入賞!
通知を受けたノビ太とシズカは抱き合って大喜びした、、
そして泣いた。。。

新連載の『ドラえもん』は大人気となり
ノビ太は一躍人気作家の仲間入りを果たしたのだった。

ノビ太は忙しい日々を送る
連載を複数持つようになる
シズカちゃんとの間にも子供が出来る
幸せな日々が続く
マンガ『ドラえもん』は国民的作品になって行った。。。

『ドラえもん』は気が付けば長期連載になっていて
ノビ太もスッカリ歳をとっていた。。
国民的作家になっていたノビ太は高齢になり
寿命を迎える
柔らかな陽射しの入る部屋で
ドラえもんを執筆中に机に座ったまま眠る様に亡くなった。。。。



・・・しかし話しは、ここで終わりません!


のび太の告別式はファンの声が大きくなり
急遽告別式が大々的に行われた

そこには多くのファンが子供達から大人、高齢者まで訪れた
日本だけではなく、海外からも弔問客が来ていた。

マンガ『ドラえもん』は世界中で人気となっていて
それを読んでいた世界中の子供達も今やすっかり大人になっていたからだ

広い待機場所で「映画ドラえもん」が上映され誰もが笑ったり泣いたりした

そんな中で盛り上がり意気投合する人達が出始める

その大人になった かつての子供達は
今では科学者や工学者や博士や経営者になった者もいた
そして意気投合した彼等は子供の頃に見ていたドラえもんの話しになった
『ドラえもん』の大好きだった話しで大きく盛り上がり

「僕は今ロボット工学を研究しているんだ」
「 私はAIの会社を経営しているの」「私は・・・・」「僕は!」
「これはもう運命だよ」「作ろう!」「そうだ作れるよ」
「作るって、まさか」「そうよ」「そうだよ」
『ドラえもんだよ!!!』

そしてまた数年後
とある会社の工場・・・
あのドラえもん好きで盛り上がっていた面々が揃って会社を作っていた
そして何かを完成させていた・・・

黄色く丸みのあるボディ・・
赤い首輪に鈴・・
頭には猫耳
ロボット??

そこでは黄色い子守用ロボットが大量生産されていた
型番R-01 FR001ーMKll
その中で一体のロボットが検品で引っかかり不良品になって
デパートで特売に出された

その特売品を購入した家族が家に帰る
その家の表札は「Nobi」
子の名前はセワシと呼ばれていた

それから数年・・・
その子守ロボットは「ドラえもん」と名付けられていた
耳をネズミにカジられ無くしたり
全身が黄色から青色になったりとトラブルが続く

そして小学生になったセワシに説得されたドラえもんは
タイムマシンでどこかへ向かう

年代メーターが示すのは1975年
タイムトンネルを通り
遠くで小さな出口が光って見える
その出口にドラえもんが頭を突っ込む



そこは昭和の家の子供部屋
小学生のメガネの少年がマンガを読んでいる
急にガタゴトと勉強机の引き出しが開く


開いた引き出しから青い丸い何かが出てくる
「うわー!なんだ!?!」
飛び上がって驚く少年!
引き出しから出て来た青い丸いロボットが笑顔で答える
「ぼくドラえもん!」

ドラえもんのテーマ曲が流れて
ドラえもん第一話が始まりながらエンドロールが流れる

おしまいです。







この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?