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子有り家庭のFIREという重大問題

FIRE(Financial Independence, Retire Early)といえば、なるべく支出を減らして投資に回し、複利効果を得て、一生遊んで暮らすための資産をいかに早く、大きくするか、ということが目標になる。

ところが、教育費がかかってくる子どもの存在は、FIREとはとにかく相性が悪い。はっきり言うと問題になるからだろうか、私がこれまでに読んだFIRE本では、そういう家族設計・人生設計は見事にスルーされていた。

話はちょっと変わるが、みなさんは

若くして妊娠したことで、女性が、夢を諦めなければならなくなった

というを聞いたことがあるだろう。進学して、留学して、あるいは●●業界で修業して、●●になりたかったのに、当時付き合っていた男性との間で意図せぬ妊娠。命を大切にしたくて(あるいは産むしかなくなってしまい)、結婚あるいはシングルマザーになって、夢を諦めた、といったことだ。

上記の例とFIREの問題では、もちろん細かい点ではいろいろ違うのだが、共通するのは、親のやりたい人生の方向性と子どもの利益がぶつかってしまうということだ。

話を戻そう。ここで考えたいのは、FIREも、子どもがいると、夢を諦めなくてはならないのかという話だ。

当家の場合、私がここ10年ほど投資に成功しており、子どもさえいなければ、60歳になる前のFIREは射程圏に入ったと思っていた。しかし、中学受験経験者である配偶者の意見を尊重し、子どもに受験をさせた場合の教育費を考えると、このまま役所にしがみついた方がいいような気もしてしまうのだ。

子どものために親が夢(理想)を諦め、我慢して仕事を続ける(子どもの将来のためのお金を惜しまないために、親が犠牲になる)べきか、

虐待やネグレクトにならない限り、親が自分本位の人生設計を決めて、子どもの選択肢をある程度狭めても構わないのか、

最終的には、親自身の人生観によると思うんだが、高学歴=人生の成功という方程式が成立しなくなりつつある中で、別に子どもに中学受験させても意味なくない?という気持ちが、正直なところ、私には芽生えてきているのであった。

というのも、自分自身、中学受験してなくて、公立高校から一応、上位の大学に進み、いろいろあったけど、地頭が良くないと入れないだろう激戦ペーパーテストの中途採用試験に受かって今があるわけなので。

ただ、我が子の性格上、高校受験の内申点が気になるんだよなと、配偶者は言う。悩ましい。

働かないFIREじゃなくて、フリーランス+投資でそこそこ稼げば、まあいいのだろうけど。そう簡単にいかないに違いないから、悩みは尽きないのだ。

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