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映画「カラオケ行こ!」30回目を見た後の私的な覚え書き。



⚠ネタバレしかない。 
⚠オタクの私的な覚え書き。
⚠オタクの妄言多謝。 
⚠「カ!」原作は、映画前に一度読了済みだが、原作との違いをあーだこーだ言うつもりは一切なし。 
⚠「ファ!」未読。



5月5日は、成田狂児さんのお誕生日とのことで、おめでとうございます。
(フライングすぎる)
(聡実くんの生誕祭との差…)

県内で、微妙な距離感の映画館が何故かしら、この時期から上映を開始してくれたので、ウキウキと、土曜の朝7時に家を出た、配信よりも、やっぱり映画館派なオタクです。
聡実くんの♪紅は、大音量で、聞かなあかんねん…

2週間ぶりの映画館での鑑賞は、なんだか映画館自体が非常に趣ある、昭和の遺産みたいな建物で、映画館の外壁が今どき、トタンて…と、遠い目になりました。

あと、これは本当に、映画館ごとに違うので、1回見に行かないとわからないけれど、フィルムの明るさや、色味の調整具合や、音響の感じが、かなり違うことに気付いて、なんだか、奥が深いなと思う今日この頃。

岡聡実くん生誕祭の日比谷は、上映フィルムの赤みが強くてビビったし、あまり座席数がない映画館は、全体的に色味が暗い気がした。
そして、今回見た映画館は、音響の調整が微妙で、ものすごくエコーがかかって聞こえ、聡実くんの♪紅においては、伴奏の音量が弱くて、歌唱している音量とのバランスが、個人的にものすごく気になった。
あと、建物が古いからか、外のイベント?してる司会みたいな人の声が聞こえてきてしまい、あんまり集中できなかったので、やはり上映時間がネックだが、ゴールデンウィークは都内に観に行こうかなと。

今回観に行った映画館も来月5日は、応援上映を開催するらしく、友だちから教えてもらったけど、紙吹雪とクラッカー持参OKとのこと。
紙吹雪て…
地方まわりの旅役者ちゃうねんから…
昭和のお誕生日会って、そんなんだったなーと、非常に懐かしくなりました☆


いつ見ても、何回見ても、この映画軸の聡実くんは、オタクのなかでは「ピカピカの一等賞」なので、鑑賞中に思うことは、あまり変わりはないけれど、最近は、あまり、ごちゃごちゃ考えずに、目の前の聡実くんに集中するように観てます。(狂児は?)

一応、綾野“狂児”の聡実くんに対する、初っ端からの好感度の高さや、湿度と粘度の高い執着心とも言える、まといつきの心情の前提は、映画軸では、演者さん本人からの解釈を途中で仕入れたので、それを頭の片隅において、観るようにはしてるけど…
何回見ても思う。
狂児、無意識としても、聡実くんにヒモテク、使いすぎちゃうかな…
息をするように、無意識にヒモテクを、聡実くんに使いすぎちゃうかな…
(大事なことなので、2回言ってもうた)

映画軸では、原作からの台詞回しが微妙に違っているらしいし、それは「映画化」する=原作の二次的作品→別作品になるという解釈を、個人的にはしているので、原作に忠実にしてほしいとかの要望的なものは一切なく、そこに何も思うことは全くないのだが、原作では「グレー」っぽく濁された、もしくは逃げを残した…または、余白(腐の念が湧き上がる箇所)だったところが、映画軸で台詞が微妙に変わり、「黒か、白」に寄ってしまうこともあるなと、カツ子での「聡実くんを置いて、死なれへんしな」あたりで、ふと思って、天を仰いだ。
まぁ、このあたりの解釈は、人それぞれ、色々あると思うし、原作者さまが描かれる、聡実くんと狂児が、ただただ「正解」ではあるとも思うのだけれども。

そんなことを、うだうだ考えつつも、観るたびに思うし、観るたびに感じるのは、映画軸の狂児は、聡実くんのことを「どうしたい」のかなーということ。

時系列的に考えると、狂児がハイエナの兄貴がタンポポ化してしまい、ショック状態になり、今回のカラオケ大会では、もしかしたら自分が歌ヘタ王になる可能性が高いことにも衝撃を受け、情緒不安定に、雨の中を彷徨っていたら、(狂児の自称)運命的に、天使の歌声に出会ったので、お告げだと思い、中学生を拉致した。
…あれ?
状況を冷静に字面にしたら、文章後半、宇宙人なみに、ものすごく、ヤベーヤツっぽい感じになったな…

いや、でも、現実を直視しよう。(遠い目)
最初は「歌を教えてほしかった」ので、つきまとっていたら(言い方…)、高い声は喉の振動で発声しているのだと、音叉を使って教えてくれた。
最初は、怯えていたけれど、歌を真面目に練習してきたとわかったら、なんとなく態度が柔らかくなった。
893の自分に、変に萎縮することなく、きちんと会話してくれることに、多分、狂児は嬉しく?楽しく?→このあたりの狂児の心の機微は、一般人には理解し難いが、心情的にはプラス→良い気分になって、タンポポの兄貴の話が出たときにでも、自分の組の仲間に、聡実くんのことを喋ったのではないかと、思う。

そして、組仲間が、狂児の歌のセンセに興味をそそられ、893大集合カラオケ教室が開催されるのだが、カラオケ天国の玄関ロビーで、聡実くんを待ち構えたあと、一緒にカラオケルームに行くとき、狂児は、聡実くんの歩調を一切気にしていない気がする。
聡実くんが「みんな?」と問い返したとき、一瞬、聡実くんのほうを振り返る仕草をするけれど、歩調は緩んでいない。
そのあとも、聡実くんが、タンポポの兄貴の威圧に怯えて、狂児の腕に両手でしがみついたときも、狂児は20%省エネモードの顔をしたままで、聡実くんのほうは見ずに、正面を向いている。
これが、仮に、物語の後半の狂児だったならば、聡実くんが何かに怖がって、自分にしがみついてきたら、絶対に、なんらかのリアクションを返していたのではないだろうか。

怯えた聡実くんが、無の境地みたいな顔の狂児に「帰りたい」と、口に出して、ようやく、狂児は、聡実くんが、この場所を『怖がっている』と理解するのだ。
狂児は、元・ヒモで、人心掌握が得意だろうに、聡実くんに対しては、無意識に、その「自分の得意分野」を封印しているからか、それとも、本当に、聡実くんの心だけは、狂児には読めないのか、読みたくないのか…そこらへんも、また微妙なところだけど、とりあえず、この場面では、聡実くんが怖がっているのに、遅まきながら気付き、そのあとは、真剣に歌を歌う893のお兄さんたちに、容赦ないアドバイスをしていく聡実くんを、やや心配そうに、じっと見たり、聡実くんの言葉に頷いたりしている。

映画軸の狂児は、このあとに聡実くんに「もう無理です」と拒否られるけど、聡実くんが宇宙人の小指(トラウマ級)を見て、あんなに怯えるとは思っていなかった→腹立つ薄ら笑いで、聡実くんにコカイン製のシャブの話をしているくらいだから、狂児は、本当に、聡実くんの外側しか、見えてなかったんやろなと思う。

見えてなかった…見ていなかった…うーん。

893大集合カラオケ教室も、まぁ、聡実くんの度胸と器なら平気やろというのと、狂児が、天使の歌声を持つ聡実くんと、狂児的には、運命的に出会って、どれくらい浮かれて、組仲間に聡実くんのことを話したかは想像するしかないけれど「みんな、お待ちかねや」「そう、みんな」の声の硬さからみるに、聡実くんを見せびらかしたい訳でもなさそうな、面倒くさい、省エネモード。
で、聡実くんが最初怯えるわりには、どんどん毒舌になっていき、結果として、また怯えたので、あの時点(小指発見前のウェットティッシュ時点)では狂児は、まぁ悪かったかな…くらいの、軽い感じを受ける。

大人、ましてや、893の感覚と、普通に生きてきた、真っ当な子どもの感覚が、全く一緒なわけがないし、893という一般社会的には「悪いモノ」とカテゴライズされていると理解した上で、その職業につこうと思った狂児の感覚と、中学生の聡実くんの感覚が、同じなわけは、絶対にない。

波長的なモノが合うとか、一緒に居て楽だとか、そういう根本的には、この2人の相性は、とても良いのだろうけれど。

893大集合カラオケ教室のときの、聡実くんのことを思う狂児の気持ちと、聡実くんからカラオケレッスンを再開してもいいと言われてからの、選曲に迷う話をしながら、2人でカラオケ天国に入店してくるシーン。
聡実くんのことを考える狂児の気持ち、そこには、たしかになにがしかの変化があって、2人で並んで入ってくる、その歩調が多分、狂児が聡実くんに合わせてあげている、聡実くんに合わせようとしている気がして、狂児、お前ェ、気付くんが遅いんじゃ…(般若)となる。

映画軸の狂児は、天使の歌声を捧げてくれた聡実くんに対して「聡実くんを置いて、死なれへんしな」と、無意識のヒモテクを披露するが、原作と違うらしく、その語尾に何もつけない、その言葉は、狂児のストレートな気持ちともとれるし、そのあとの聡実くんの涙を見て「うわ、泣いとる」と続けたのをみるに、お守りからの一連の流れ自体、茶化してやっていたような気もする。

聡実くんと出会ったことを「お告げやと思おたわ」と、誰もツッコミのいない2人きりのカラオケルームで、吐息の交じる声音と、湿度と粘度を感じる眼差しで、中学生男子に言い放った、あのときの狂児と、お守りからの「聡実くんを置いて、」の狂児の口調、纏う雰囲気は、同じに近いように思うけれど、男の聡実くんを思う心情には、絶対に変わりはあるのだろう。
「おお、あの世からのお迎えかー、悪ないな。⋯俺が行くのは地獄に決まっとるけどな」表情を消して、アイスコーヒーを飲む、あのときの狂児と、泣いている聡実くんの肩を抱き寄せて「ごめんなぁ」と言う狂児は、違う。
聡実くんの♪紅を聴いた狂児の「ごめんなぁ」には、ものすごく人間味を感じるから。

狂児は、聡実くんに「関わってはいけない」と理解していて、聡実くんが高校生をやってる間、服役してたし、色々悩んでたけど、聡実くんに会いたくなっちゃって、原作では、最終話で空港に会いに行っちゃったと、原作者さまからの設定裏話らしいのだが、それをベースにして考えると、この映画軸での、ミナミ銀座に建設中のホテル前での狂児も、そんな心情で、聡実くんにLINE電話してるんか…
お前のいない間の聡実くんの気持ちも考えずに…ギリィ、となる。

映画軸の狂児は、聡実くんを「どうしたかった」のか。
「歌を教えてほしかった」のあとは?
歌について、アドバイスをもらい、少しでも上達して、カラオケ大会に挑む。
そのあとは?
多分、狂児は、聡実くんとの、そのあとを考えていなかったのではないだろうか。
聡実くんとの「今」が、自分自身が想像する以上に楽しくて、毎日が輝いていて。
だからこそのキャッチコピー「青春も延長できたらいいのに」だと、オタク的には、解釈している。

狂児にとっては、自分が過去に経験できなかった「青春のやり直し」的なモノだったのかもしれないけれど、それに巻き込まれて、自分の影のようにつきまとう男が、その姿を見せなくなっても、ずっと男の「マボロシ」に囚われてしまった聡実くんのことを思うと、マジで、狂児の横っ腹に腹パンしたくなる心境やわ…

というわけで、5月5日の成田狂児さんのお誕生日は、ひっそりと、心の中だけで、静かに、お祝いしておきます。(真顔)