社会人ヲタクが初めて小説同人誌のリアイベに挑む話⑦
第一回はコチラから
前回までのあらすじ
①印刷所をSTARBOOKSさんに決定
↓
②毎割を使って早期入稿日を決定
↓
③入稿様式にそった本文データを作成
ざっくりここまで進んだことになる。
あとやるべきこととして、今時点でスズモリが把握しているのは……
・入稿様式にそった表紙カバーデータを作成
・お品書きなど、当日までの告知/周知の準備
・テーブルクロスやポスターなど、当日使うアイテムの準備
……こんなところだろうか?
何はともあれ頒布するブツが仕上がらなければ、ステージにすら立てないので、今回はカバーを用意する回となる。
④表紙カバー用のデータを作成する
④-1テンプレート、そのサイズは?
STARBOOKSさんではカバー用のテンプレートも配布してくれている。
が、しかし……。
本作りド素人スズモリ、原稿の本文ページ数によってカバーのデータ寸法が変わってくるという当たり前の事実をこの瞬間まで忘れていました。
自分の原稿データ量だといったい何mmになるのか、見当もつかない。
そんなポンコツ作家でもご安心、STARBOOKSさんにおける「お客様ノート」にはキッチリ背幅情報が載っている。
今回のスズモリの本は背幅が16.2mm、そして小数点以下を切り上げるという指定から、カバーテンプレートは背幅17mmのデータを使えば良いということが分かる。なるほど!
④-2印刷・製本の仕様に注意してデータ作成
ダウンロードしたテンプレートを、普段使っているお絵かきソフトで開いてみる。スズモリのお絵かき環境は以下のとおり。
iPad Pro第二世代 (11インチのやつ)
MedibangPaint (クリスタ風のフリーソフト)
ダウンロードした背幅17mm用のテンプレートファイルをさっそくMedibangPaintで開いて確認してみる。
断ち切り、塗り足しのラインについて、色でわかりやすく明示してくれている。しかもこの解説情報、きちんとレイヤー分けされているので、提出時の削除もワンステップで済む。初心者にやさしいSTARBOOKSさんLOVE…。
ちなみに断ち切りとは「一枚の紙面で印刷した紙を製本のために裁断すること」を言い、塗り足しは「断ち切りの際生じる誤差ズレを許容するためのバッファ」を指している。
背景色やパターン模様などは塗り足しライン以上に広く配置しておき、題字やキャラクターなど見切れては困るものは断ち切りラインより内側に配置することが推奨されている。
特に塗り足しの方は、やっておかないと印刷所さん側が確認連絡しないといけなくなるので、きちんと守ろう。
他に注意すべきこととしては、カバー折り返しへのオモテ面絵柄のはみ出しがある。
どういうことか、下図を見て欲しい。
実は世に出版されている本のカバーを見ても、オモテ面の図柄や色が折り返し部分に数ミリはみ出していることが分かる。
つまり、ここでも製本時の誤差によるズレを許容できるようなバッファを設けているということ。
STARBOOKSさんが言っている「★注意★」欄の「外側にはみ出てしまう」というのは、オレンジラインまで折り返し部分に図柄を配置するとオモテ面側に浸食してしまいますよー、ということを言っている。
断ち切りライン、塗り足しライン、折り返しラインの3つに注意しながら自分の好みに絵や文字を配置し、余分なレイヤーを削除したのち全レイヤ結合をすれば提出データの完成!!
PSD形式で出力して、表紙カバーデータの用意は完了だ。
随分と時間をかけてしまったが、これにて原稿データは揃った。
次回からは当日に向けた準備編に続きます。
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