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Jazzyな週末をおしゃれに過ごす音楽

週末は、日常の喧騒を離れて、ゆったりとした音楽に浸るのが一番。特に、ジャズのような心地よい音楽が流れると、まるでカフェやバーの一角にいるような気分になります。今日は、そんな週末をよりリラックスして楽しめるように、心に響くジャジーな3曲をセレクトしました。


①Talking to Myself - Sinne Eeg

デンマークのジャズシンガー、シーネ・エイ(Sinne Eeg)の「Talking to Myself」を紹介したいと思います。彼女のアルバム「Remembering You」の1曲目に収録されているこの楽曲は、自己対話をテーマにした軽やかなリズムのジャズソング。シーネ・エイの深みのあるボーカルが心地よく響き、聞く者を彼女の音楽世界へと引き込んでいきます。

シーネ・エイは、1977年にデンマークのレムヴィーで生まれ、音楽院で学んだ後、アメリカでも研鑽を積んだ実力派のジャズシンガー。彼女のスタイルは、伝統的なジャズをベースにしつつ、現代的なアプローチで再解釈したもの。サラ・ヴォーンやカーメン・マクレエといったレジェンドたちからの影響を感じさせるその歌声は、聴くたびに新しい発見と感動を与えてくれます。

「Talking to Myself」は、恋愛によって心が揺さぶられる様子を描いた歌詞と、シーネ・エイのリッチなボーカルが見事に融合した一曲。例えば、「I'm talking to myself, talking to myself / What a fool I seem to be」という一節からも、彼女の心の葛藤や喜びが感じ取れます。この楽曲は、まるで心の中で繰り広げられる一人芝居のように、その情景を鮮明に描き出します。

アルバム「Remembering You」には、このほかにも「Unpredictable Love」や「In A Sentimental Mood」など、多彩な楽曲が収録されています。シーネ・エイの透き通るような歌声と、卓越したインストゥルメンタルの調和が、アルバム全体を通して感じられます。

②Shiny Stockings · Trish Hatley

ジャズスタンダードの名曲「Shiny Stockings」は、フランク・フォスターによって作曲され、1956年にカウント・ベイシーと彼のオーケストラによって初めて録音されました。スウィングジャズを象徴するこの曲は、滑らかで流れるようなメロディとリズムが魅力で、多くのジャズファンに愛され続けています。

この曲に歌詞を加えたエラ・フィッツジェラルドのバージョンも有名です。彼女は1963年にカウント・ベイシーと共に録音し、そのバージョンはアルバム「Ella and Basie!」に収録されています。エラの歌声は、スウィングのリズムに乗って軽やかに響き、彼女のジャズボーカルの技術を堪能できる一曲です。

一方、シアトルやノースウェストの音楽シーンで名を馳せるトリッシュ・ハットリーも「Shiny Stockings」を独自のスタイルでカバーしています。彼女のバージョンは、2010年にリリースされたアルバム「The Essential Trish Hatley」に収録されており、彼女のクリアで表情豊かなボーカルが新たな魅力を引き出しています。トリッシュの音楽スタイルは、伝統的なジャズを現代に受け継ぎつつ、個性的な解釈で新鮮な聴き心地を提供しています。

「Shiny Stockings」は、異なるアーティストたちの個性を通じて新たな生命を吹き込まれ続けており、その魅力は色褪せることがありません。エラ・フィッツジェラルドやトリッシュ・ハットリーのバージョンを聴き比べることで、それぞれのアーティストがどのようにこのジャズスタンダードに自分の色を加えているのか、その違いを楽しむことができるでしょう。

③Things Are Swingin · Linda Lee Michelet

Linda Lee Micheletは、オレゴン州ポートランドのジャズシーンを代表するアーティストであり、その卓越したパフォーマンスとリーダーシップで知られています。20年以上にわたり、ポートランドのジャズコミュニティに多大な影響を与えてきた彼女は、多様な音楽アンサンブルを率いながら、特定のパフォーマーやスタイルに焦点を当てたショーを展開してきました。Lindaの音楽は、ジャズの伝統を継承しながらも、現代的な感覚を取り入れるその適応力と多才さで、観客を魅了し続けています。

彼女が注目を集めた作品の一つに、「Linda Lee Michelet Presents: Big Band Peggy Lee」というアルバムがあります。このアルバムでは、彼女がPeggy Leeの楽曲をビッグバンドスタイルで演奏し、クラシックなジャズスタンダードを新たな解釈で提示しています。Peggy Leeは1959年のアルバム「Things Are Swingin'」で、独自のジャズボーカルスタイルを披露し、そのリリース以来、ジャズシーンで絶大な人気を誇ってきました。Lindaのアルバムは、このPeggy Leeのエッセンスを受け継ぎつつも、彼女自身の個性と音楽性を融合させた作品です。

Lindaのボーカルスタイルは、Peggy Leeのスウィング感溢れるアプローチとレトログラマーな魅力を彷彿とさせる一方で、彼女独自の解釈と現代的なタッチを加えることで、より幅広い聴衆にアピールしています。彼女の「Big Band Peggy Lee」は、Peggy Leeの音楽を愛するファンだけでなく、ジャズ初心者にも魅力的な一枚となっています。

今日は、ジャズの世界に浸る素敵なひとときとなりましたね。シーネ・エイ、トリッシュ・ハットリー、Linda Lee Micheletといったアーティストたちが、それぞれの個性を活かして奏でる楽曲を通じて、ジャズの奥深さと魅力を再確認できたと思います。
シーネ・エイの「Talking to Myself」は、彼女の豊かなボーカルとジャズの自由な表現が際立つ一曲で、自己対話をテーマにしたリリックが印象的でした。トリッシュ・ハットリーの「Shiny Stockings」は、ジャズスタンダードの名曲に新たな生命を吹き込み、彼女の持つジャズ愛と解釈力を感じさせてくれました。そして、Linda Lee Micheletの「Big Band Peggy Lee」は、Peggy Leeの楽曲をビッグバンドスタイルで新たに演出し、古き良き時代のジャズの魅力と現代の解釈が見事に融合した作品でした。
週末にふさわしい、ジャズに浸りながら心地よい時間を過ごすための曲たち。心を豊かにし、リラックスしながら、新しい音楽体験を楽しむきっかけになったのではないでしょうか?今後も素敵な音楽との出会いを大切にしていきましょう!


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