見出し画像

意地悪

10月31日。

ハロウィンで陽気な街並みに

私は、陰気な顔で1人自宅に帰る。


彼と過ごすはずだった今日。


『仕事が長引いてて今日は会えない』



そっけない一言だけのメール。


忙しいなら仕方ないよね。



部屋に入り、しばらくすると



ピンポン。


こんな夜に誰?



インターホンをのぞくけど、姿はない。





『お菓子をくれないとイタズラするぞ!』



お隣の奈々ちゃんの声。


ハロウィンでお菓子をもらいに来たのかと思い、



桃果 『はぁい♪』



ドアを開けると…


奈々 『お菓子をくれないとイタズラするぞ!』

魔女に仮装した奈々ちゃんと




ドラキュラ伯爵に仮装した、



男性がたってた。



奈々ちゃん、お父さんと回ってるんだ。


桃果 『可愛い魔女さん、

お菓子をあげるからイタズラしないで(>_<)』


たくさんのお菓子を奈々ちゃんが差し出し、

かごに入れると嬉しいそうにお家へ戻って行く。










あれ、お父さんはいかないのかな?



ドアを閉じかけると

いきなり伯爵が部屋に押し入って




弾みで倒れ込むんだ。






桃果 『きゃー!』

とっさに声をあげる。

『まだ、気づかないの?』


桃果 『・・・・・・・・・・・・・・・・・




・・・・・・龍ちゃん???』


龍 『遅せーんだよ…』


桃果 『だっ・・・だって。』


龍 『・・・・笑ってくれないと悪戯するぞ。』


桃果 『・・・・・・・・えっ?』



龍は、顔を近づけてキスをしようとする。



でも、唇が重なる寸前で動きを止める。




龍 『・・・期待してんの????』


耳元で囁き、、



首を噛みつかれた。




龍 『・・・悪戯するって言っただろ?』


静かに抱き抱えられ


寝室に移動しても、、




なかなか唇にはキスをくれない


ドラキュラ伯爵。




焦らされ続けた、私の身体は熱くなる。



龍 『・・・・・まだ、してあげない』


ハロウィンの甘いお菓子よりも


溶けるような…熱く甘いキスをくれたのは、




それから三時間も過ぎた真夜中だった。



龍 『ハロウィン終わっちゃったな笑』

無邪気に笑う貴方の腕の中で私は思う。

`ズルい人。。。´


それでも愛おしい伯爵さま。

‐END‐


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?