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『テニスの壁当て』に成功への道筋を見た #2

『テニスの壁当て』に関するマインドマップ

自分の行動指針を言語化する

40歳を目前に社内外でポジションが変わる中、過去から漠然とは考えていた自分の行動指針を再定義する必要があると考え、これまで読んで心に引っ掛かりがあった下記書籍を再読しました。(自宅の本棚には、そんな書籍のみ並べています)

【引用・参考文献】
柳井正 一勝九敗 新潮文庫、木下勝寿 売上最小化、利益最大化の法則 ダイヤモンド社、ちきりん 自分の意見で生きていこう ダイヤモンド社、土屋哲雄 ワークマン式「しない経営」 ダイヤモンド社、サム・ウォルトン 私のウォルマート商法 講談社文庫 ※職業柄ですが小売業関連の書籍が多いです

『テニスの壁当て』に成功への道筋を見た

これが今回自分なりに導き出した答えです。要素を体系的にまとめようと奮闘している最中に、ふと幼い頃に父と一緒に河川敷でやっていたテニスの壁当ての風景が思い浮かんだため、このようなまとめ方しています。私のテニスへの関わりは、この時の壁当てで終わっていますが。要素は ①行動②目付け③基礎 の3つで考えましたので、それぞれここから解説してみます。

①行動

量から質という表現はよくされますが、事業を計画通り拡大している方々の言葉からも、その信憑性に疑いは無いです。一勝九敗というタイトルにもあるように、行動の結果がほとんど失敗とはなるものの、その中で掴みとったわずかな勝利から成功への道筋を見つけていたことになります。しかし、分かっていても一歩目が踏み出せない方が大半なのではないでしょうか(自分を含め)。

そこでヒントになるのは、「シンクスモール」という考え方です。適応するシーンによって方法は変わりますが、例えば私の担当業務で考えると、1つの施策案があった場合、いきなり全国施策として準備するのではなく、1店舗1箇所の売り場でのテストから開始してみるということです。これまで自分も「スモールスタート(小さく始めよう)」という考えを大切にしてきたのですが、その前段に「シンクスモール」が無いと尻込みして動けなくなるなとも思いました。

その先に必要なことは、高速でPDCAを回すことです。北の達人の木下さんは、毎朝施策毎の数値を検証しているとのこと。量から質に転換するには、常に最適な状態を維持する必要がありそのお手本のような事例です。手段の目的化に酔わない、という考え方も重要ですね。壁当ても、量を単純にひたすらこなすと気分がハイになって気持ちよくなる瞬間もあります。ただ、そこにPDCAが回っていないと体力がつくだけで狙い通りの成果を得ることができません。ただし、堅苦しく考えるだけでなく遊びの部分もモチベーション維持のためには必要です。UNIQLO柳井さんは、店舗出店を急速に進めている時期、まるで子供の頃おもちゃをいじっていたような感覚があったと述べています。

量から質と同じレベルで必要なこととして、「考え続ける」があります。前述したPDCAに加え、主観性×客観性が重要です。自分の中ではうまく回せていると考えていても、どこかで凝り固まった考え方になってしまうのは世の常です。ビジネスマンであれば社内のメンターから客観的な意見をもらうのが良いと考えます。私も、メンターからもらった一言にハッとして次のステップへ進めた経験が何度かあります。依存関係ではなく、主役は自分でサポーターとしてメンターがいるというスタンスを崩さないことも重要ですね。

最後は、「反応ではなく意見する」というちきりんさんの書籍から得た学びです。チームビルディングでも重要な要素ですが、今回は個人の観点で考えてみると、目の前の全ての事象を学びにつなげるということになります。都度、自分のポジション(賛成か反対か)を明確にしその理由をロジカルに説明する、細かくともその習慣の積み重ねが先々へつながります。限られた時間の中で成果を求められる現代においては、コスパタイパの良い考え方とも言えますね。

②目付け

「具体的なゴール設定」これ無しには始まりません。でも、実際は何のためにやっているかと聞かれると回答できない、という状態にいる方は多いのでは無いでしょうか。私は昨年から具体的な数値予算のあるセールス部門から、提案ロジック開発をするスタッフ部門に異動したのですが、振り返るとまさにゴールを見失っている状態でした。厳密には大テーマのゴールは認識しているのですが、細分化され目の前にある自分の仕事のゴールを具体化できていませんでした。よって、漠然とは前進させることができているのですが、核心を突けていないストレスがありました。プロジェクトとして組織で動いている中この課題を解決するには、とにかく都度すり合わせを能動的にするしかないと思ってます。ズバリをすぐに導き出すのは難しい(そもそもプロジェクトスタート時から全単位でゴールが明確になっている方が稀)ということを理解しておくことが必要です。

環境(外部・内部)の変化もあります。テニスの壁当てだと、その距離感やサイズ、材質が変化するイメージです。まずはその変化を認識し、自分が適応していくことが必要になります。壁そのものを変更するという選択肢も無くはありませんが、それは私で言うと転職並みの変化であり、また異なる観点で論じる必要がありそうです。※転職経験がまだ無いのです。

最後は、必ず結果を見るです。打ったボールがどう跳ね返って来たかです。結果を正しく見て解釈する。当然のことのようで、簡単では無いと私は思っています。①行動の箇所でも近しい内容を表現していますが、こちらで論じるのはゴールからの乖離や第三者からの時には辛辣な結果(=フィードバック)です。本能として目を逸らしたくなるこれらを受け止めた先にしか、ゴールは無いです。UNIQLOでは、返金キャンペーンなど積極的に投資をしながら厳しい意見を集め、受け止めた結果が現在の低価格高品質につながったと考えています。

③基礎

教養や体力は大前提です。インプット無しに成長はありませんし、そのインプットも単なるHow toでは無く、WhyやWhatに到達しうる内容である必要があります。How toのインプットだけで辿り着けるゴールなら、おそらくどこかにマニュアルがあるはずです。壁当てに行き詰まったら、ペースを落とすなりベンチに座ってインプットをすべきです。体力のみを強化していても、成果は先細りするばかりです。

教養や体力は基礎中の基礎として組み込んだ上で、「原理原則」を貫く意志力が問われています。人としてといったレベルから法令遵守など必須の内容はここでは論じず、私が今回書籍を読んでいて特に重要だと思ったポイントは3点です。(勇気ある撤退)やめることが恥では無い。正常な判断ができない思考停止が恥と考える。(勝てば官軍)結果が全てという真理から逃げない。(現場主義)答えは現場にある。現場からの報告は、報告者に依存すするの着眼点や言語化能力に左右されてしまう。現場を見る。

まとめ

今回まとめてみて、何かを成し遂げるということは孤独な行動の繰り返しだなと改めて感じました。参考にした書籍の著者達は、賛否両論が吹き荒れる中を傷を負いながら突き進んでいる印象を私は受けました。ご自身が描くゴールイメージがそのエンジンなのだと推察します。効率化の価値が高まる昨今、ある意味では過剰にリスクをとって進むモチベーションは、社会全体では希薄なのではと考えます。

私としては、テニスの壁当てというイメージをベースにマインドマップを描く中で、成功への道筋を言語化できたと考えています。経営者ほど大きなリスクはありませんが、その中でもあるリスクも抑えながら進んでいけます。これからの自分が楽しみです。

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