「食堂み」の女たち12

そのときは早く訪れた。「いてます」則子から響子のケータイに連絡があったのはコンビニ前に向かっている最中だった。
響子はケータイ片手に全力で走り、六十の禿げ頭を見つけた。「お待たせしましたぁ」ハアハアの息遣いにびっくりしていた。(本物の嬢が来たら面倒や。早うせんと)「アキちゃんか?」聞くので「アキでーす!早う行こ行こ」六十の禿げ頭の腕を思いっきり引っ張った。「太ってへんな、あんまし」「ほんなことないで」腹にはバスタオル三枚ぐるぐる巻いてある。ホテルの場所はあらかじめ調べておいた。腕を掴んで急ぎ足で連れて行く。
「おいおい、そない引っ張らんといて。アキちゃん攻め好きやな。Sか?」(勝手に言うとけ、ボケ!)途中ケバい太った女とすれ違った。目が合い、アッという顔をしていたが無視して歩き去った。


続きは明日



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?