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現状を変える方法は?結論:メリットを可視化することが最適解なのでは。

ども。
愛媛県西予市の堀内です。

最近暑いねえ

新年度が始まって1か月。
調子はいかがでしょうか?
初めましての方もいらっしゃると思うので、軽く自己紹介をば。

・広報担当期間はH23年4月~R2年3月まで
・現在は観光振興係4年目突入
・好きな言葉は「人間万事塞翁が馬」
・観葉植物好き(モンステラとガジュマル、オリーブ、ゴムの木、シェフレラをリビングで栽培中)
・夢は米津玄師と働くこと
・急募→運動せずおなかをへこませる方法

ちなみに過去の記事はこちらです。
ご参考までに。

さて、今回のテーマは現状を変える方法について。
広報LABでの私の担当は「取材方法」なのですが、上司とのコミュニケーションや合意形成も取材に通じる部分がある、ということで。

「仕事のココをこう変えたい」
「あのまちみたいにあんなことしてみたい」
「なのに上司が認めてくれない」
「公務員まじしんどい…」
と孤軍奮闘している、あなたに届け。

きっと報われるよ


不満がある=改善できるサイン

「あのまちのような広報紙を作ってみたいのに内部の合意形成が難しい」
「こういう媒体を作成したいのに上司がGOを出してくれない」
これってきっと、公務員あるある。
現状を変えることや、新しい挑戦をせずして「昨年と同じ」を繰り返していたら、衰退していくだけなのにね。

壁…

ちなみに「こうしたい」を言える人には、間違いなく改善能力があると思っています。
気付けない人にとっては「当たり前のこと」に、疑問を感じているから。
だから

・ここを変えたい
・新たにこうしたい

と思えている時点で、まずはすごいこと。

一歩踏み出してる

問題は、どうやって内部の合意形成をはかるかなのですが

「〇〇市のようにやりたいんです!」
「やらせてください!」
「がんばります!」

という熱意100%の言葉だけでGOを出してくれる上司がいたら、その上司は1億人に1人いるかどうかの仏様レベルだと思います。
きっと多くの上司は次のように聞いてくるはず。

熱意はいいね。
でも、それはうちのまちにとって
どのようなメリットがあるの?

教えて?

こう聞いてくれる上司、はちゃめちゃに良い上司です。
聞いて、理解した上で、判断の材料にしたいと思ってくれているから。

中には「新しいことはNG」とか「現状維持が至高」と言うような方もいるので、そういう方とは最初から対話すら生まれない場合があります。
その場合は、異動で上司が変わるのを待つのもひとつの手です。

まとめると、上司が知りたいのは「メリット」。
つまり、ここをうまく可視化し、伝えることができれば、自分の企画が通る可能性が格段に上がる、ということです。
やりたいパッションがあるのに、上司をうまく説得できていない場合、次の例を参考に具体策を練ってみてください。

根拠×メリット提示=説得力

私が広報係になったH23年当時、西予市の広報はこんな感じでした。

文字量よ…

新聞も読まない、活字もそこまで好きじゃない自分にとって、この媒体はなかなかのもの。
そんな当時、すでに内子町や松前町の広報紙にはまちの人の顔がたくさん出てきて、まちの人が主役となる特集が組まれていて、衝撃を受けました。
媒体を通してつたわる人の熱気や思い、まちの様子がほんとに素敵で。

広報せいよ(2018年12月号)

そこで、まずは「1.現状(問題点)」と「2.理想の姿」、「3.理想の姿にたどりついた場合のメリット提示」「4.理想にたどり着く手段」を自分なりに可視化しました。
具体的には…

1.   現状
・文字だらけの広報紙(読みづらい)
・読むのに勇気と根気がいる
・テトリスのようなレイアウト(窮屈)
・頭の良い人が書いた、頭の良い人向けの情報紙、といった印象
・HPにも広報紙の情報が上がっていない

文字量…

2.  理想の姿
・まちの人のいきいきとした表情がたくさん出てくる媒体
 →自分や家族、友人が掲載されていたら絶対見るし毎回楽しみ
・余白のある、可視性のよい、ゆるいレイアウト
・分かりやすく編集されたテキスト
・1から10まで読まなくても理解できる題とリード
・とにかくまちの人に楽しみに、愛してもらえるような媒体であること
 →そのために、まちの人が主役の媒体にする

広報せいよ(2019年2月号)

3.  理想の姿にたどりついた場合のメリット提示
 →そもそも情報は、読まれなければ「存在していないこと」と同じ
 →よって「発行(発信)が目的」ではなく「伝わること」が目的
 →伝わることで市への信頼感は高くなる
 →まちの人からの信頼感を獲得できる
 →市への信頼感が高くなれば、理事者への信頼感も高まる
 →読まれ、理解された方が市の施策もスムーズに進む
 →理解したまちの人が自ら独自の動きを見せる可能性もある

つまり、受け取り手にフィットした情報発信は、読み手の行動を促し、まちを活性化させる可能性を含んでいる

ここ、個人的な押しポイントです。

広報せいよ(2019年10月号)


「私1人が主観でこうしたい」のではなく「多くの人にこんなメリットがあるため、こうしたい!」という理論にもっていくと、上司も理解をしてくれる場合が多いように感じています。
いつだってどんな企画だって始まりは、個人の「こうしたい!」という思いだけれど、そのエモーショナルで個人的な感情を「大多数の利益」にまで展開していくイメージです。

広報せいよ(2019年8月号)


4.  理想にたどりつく手段
・特集を組む
 →読んだまちの人が「私もやってみよう!」と思えるような内容のもの
 →西予市での暮らしが快適に、楽しくなるようなもの
 →西予市での暮らしに誇りを持てるようなもの など
・DTPを導入する
 →導入することで経費を☆円削減し、フルカラー化もできる
・先進自治体の事例を調べる
 →先進自治体に問い合わせし、先進自治体の事例を根拠とする

広報せいよ(2018年6月号)


当時は私も若くて、未熟で、うまくできない部分も多かったのですが、もし当時にタイムスリップしてアドバイスできるなら、若い自分に次のように伝えます。

・上司には現状の問題点と、それを解決できた場合のメリットを伝えてね
・メリットを提示する際に、必ず根拠(先進自治体の事例など)を出してね
・定量的な根拠(〇円安くなる、〇ページ増えるとか)も用意してね
・「自分はこうしたい」で話すのではなく、「まちにこういうメリットを生み出せる」まで展開するんだよ
・相談する際に簡潔で分かりやすい資料(A4用紙1枚)を作ってね
・ここまで伝えて上司が「NO」なら、異動を待つのも手
・嫌われるより好かれた方がいいけど、たとえ上司に嫌われようと新たなことに挑戦しようとしているきみが、大好きよ!

広報せいよ(2013年11月号)

過去の自分と同じように孤軍奮闘している誰かの力となれますように、という思いを込めながら書いたら、長くなるし起承転結も甘いし、この記事大丈夫かなぁ…
不安。
分かりづらい箇所はぜひぜひ教えてくださいね。

では、また!