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R.30.寄りかからない

結婚生活で最も大切な事は何か
それは、「寄りかからない」事であると考える

結婚とは、赤の他人であった2人が
婚姻関係を結ぶことにより
社会的に夫婦として認知される事である

育った環境も、関わってきた人も
考え方も違う
そんな2人が一緒になって家族という形態をなす

初めのうちは、恋人関係の延長線で
苦味のない甘い生活だが
「愛」だけでは乗り越えられない事も増えてくる
生活習慣の相違によるストレス
相手の振る舞いからくるストレス
配慮に欠けた言動によるストレス
などなど
恋愛によってかけられたフィルターも
時を経るごとに少しずつ剥がれ
苦味のある現実が顔を出す

実際、人生はそこからの方が長い

では、そんなストレスまみれの結婚生活を
どの様にして継続していくのだろうか

我慢と情である

自らの欲求を理性によって耐え
ゆっくり時間をかけて関係性を深めてゆく
恋愛という瞬間的な感情から
深く心に流れる情という想いへ変換していく

それを実現するために欠かせないのが
「寄りかからない」という意識である
自立すると言い換えても良い

結婚は楽をする為にするものではない
自分たちの人生をより良いものにする事が目的である
相手に過度の期待や協力を求めてはいけない
他力本願の姿勢ではいけない
結婚をして夫婦になったとしても
相手の人生を自分の人生の為に犠牲にしてはいけない

家事、育児、教育、仕事、周りとの付き合い等
苦手意識や陳腐なプライドが邪魔をして
相手に依存している事はないだろうか
めんどくさいからと、相手に押し付けている事はないだろうか

どちらかがどちらかに
「寄りかかる」結婚生活は長くは続かない
例え続いたとしても笑顔の少ない窮屈なものとなる事であろう

結婚は婚姻届の用紙一枚を記入して提出する事で開始できるが
どのようにすれば良いか。正解はない
だからこそ、二人で解を創るしかない
それぞれが、自立し、押し付け合わず
協力し合う事でしか実現し得ない

= = = = =

人という字は、
人と人とがお互いに支え合ってできているわけではありません
一人の人間が、両足を踏ん張って大地に立っている姿の象形文字です  

by ドラマ リーガルハイ

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