竹田りこ
いい子になって、周りに尽くして生きてきた結果、自分に残ったものとは…… 気付けばおばさんになってしまったが、ようやく見つけた自分旅をスタートさせることに!
今年中に、大阪に行きます。一人で。決めたんです!! さぁ、どこで何をしようかなぁ? その為には、どんな準備が必要かな。それを考えるだけでワクワクします♡ 大阪にいる自分。もしや、これが、将来の夢や、なりたい職業を考える思考回路なのか??
サイズを確認し、思い切って試着室に。 人生初の白いパンツ。セール品なのをいいことに、思い切ってチャレンジしてみることにした。 視力のいい私。自分に眼鏡なんて…と思っていたが、偽ってみたくなった。 ショッピングモールにある店舗を回る。店員さんに、いくつか質問し、いくつも試す。ついに見つけた、私の好み。伊達メガネ! オシャレではなく、武装だ。正体を隠して、忍び込むぞ。今まで知らなかった広い世界に。
様々なことが気になり、一つずつ処理していくのだけれど、終われば次。また次と。 優先順位や必要性を考える間もなく、思いついたことをやってしまう。メモに書き出してみるが、それがまたプレッシャーになり、早くしなければと思う。 体が悲鳴を上げると、ようやく休憩。もしくは、寝落ち。はぁ…………
SNS、ゲーム ネットショッピング スーパーやガソリンスタンド 銀行、病院の予約アプリまで。 ポイ活だって少しやってる。 無数のパスワードを登録し、あらゆる場面で個人認証を求められる。 しまいには、「私はロボットではありません」って。ちょっと笑える。 自分で選択したものばかりだが、あらゆるものと連携、連携となっても拒めば設定できない時代。 大正生まれの祖母を見て思う。 こんなにシンプルに生きられるんだ。
ふと立ち寄った店での会計の一コマ。 「こちらのアプリの登録をされると…」 「会員になられますと、今日から割引に…」 とこなれた案内を受けた。お得になるという内容だろうが、まずは抵抗してしまう。なぜなら、年に一、二回の利用で名前や連絡先を知られたくないからだ。 ところが、こちらがお得だと思ってやったことがうまくいかないことがある。 ポイント増量だと思って出向いたが、支払い方が限られていたり、キャンペーン期間中だと思って会計すると、既に終了していたり……後者は、完全
外れた銀歯。買い取ってもらえます!! 歯科医院の方に「詰め物は持ってきましたか?」と聞かれても、うまくとぼけてください。持参してはいけません。 あえて除去した場合「はい、お疲れ様でした!」と言われても、そのまま帰ってはいけません。 事前に伝えて、塊が残れば持ち帰りましょう。そして、買い取ってもらえるお店に行って、勇気を出して聞いてみましょう。 買い取り可能な場合、妙に恥ずかしかったあなたの歯型が、金銀財宝に見えますよ!
食事中、口の中に違和感が。 んっ、石?固くなったお米?ナンナノ?? 吐き出すと、銀歯でした。鏡を見ると、はるか昔に採掘された痕跡が露わになっていました。こりゃ、まずいことになったぞ。虫歯か?しばらくぶりの歯科医院。 不安と面倒臭さがあるが、イイ機会だとイイ方に考えましょうね♪ この際だから、お初の所に行って、いっちょワクワクしてみますか〜!!!
心惹かれる場所へ、体が動くうち、好きなものを美味しく食べられるうちに行きたい。行ってみたい! ネットで検索してみたが、やはりアナログが落ち着く私。ガイドブックを買いに行きましょう。 いや、まずは、図書館へ行ってみましょうか。……ありました、ザ・大阪!食べ尽くし、遊び倒し版★ 借りました。よしよし、いい感じ♪
私は、食いしん坊である。 食べることが好きで、テレビで紹介されているのを見たら食べたくなるし、買ってしまうこともある。 大切な人と一緒な時はもちろん、最近は一人でも外食を楽しめるようになってきた。 ある方が「食べることが好きだから、一食も無駄にしたくない」とおっしゃっていて、確かにそうだと思った。あと何回、あと何年、食を楽しめるだろうか。 そこで、最後の一口を残したまま、食事の雰囲気を長く楽しむ。さぁ、いつ食べようかなぁ〜♫食べるのがもったいないぞ。
頼られたら、期待以上のことをしたい。 手土産は、相手が好きそうで、かつ、少しの驚きがあるようなものを探したい。 私にできることは……と、考えてきたけれど、今年は違う!! 顧客リストNo.1は、私だ。 自分に尽くすと決めてから、一人で映画もカフェも行けるようになったし、読書も習慣に……それはまだだが、少しずつ。 おかげさまで、リストの多い私です。 申し訳ございません。現在大変混み合っております。順番になりましたら、こちらからお電話致しますので、しばら
何事も真剣に、手を抜かずに頑張るとどうなるのかというと、周りのペースに遅れ、疲れ果て、ほんの少しの作業しかできなくなります。 それでも、そうしかできないんです。 「ありがとう」と「すみません」を多用し、皆さんに甘えてます。 それでも、仕事が丁寧だと褒めていただくことがあります。喜んでもらえることがあります。 そんな自分が好きです、今は。
「アァ〜ッ、緊張した〜」とぼやきながら、足早に家路につく。この数十分は、異次元にでもいたのではないかと感じる程だ。 好奇心から恐怖心、からの安堵感に変わった今、「言われたことは当たってない!たかが、占い!何も買ってないし!」と必死に防衛を始める。 しかし、思い当たることがある。 「あなたは、色んなことに興味を持って、何でも一生懸命に頑張るのだけど、その分、色んなことが中途半端になりがちね」 その後の生活で、度々思い出す。褒め言葉とその代償が合わさった特徴。ん
「そんな時にはね……」と言った後、一呼吸して「これを買うといいのよ!」と、オススメの商品を勧められた。 出ました!来ました、このパターン! そりゃ、そうですよね。分かってましたけどね!と思いつつ、軽く受け流すと、「結婚は?」「子どもさんはいるの?」「ご主人のも視てみようか?」と親切な接客。 商品を買う気はなかったので、そこはお断りをしたが、人生初の占いをしてくださった先生には感謝している。 帰ろうとする私に「最後に連絡先を…」と言われたが、必死に抵抗し、逃げ
とことん気落ちしながら、そこは先生が当ててくださるのではないのか?と思いつつも、人生初の占いなので、そこは真実で攻めることにした!! 細い声で「父です」と告げると、先生がすかさず「いいじゃな〜い♡♡♡この名前のおかげで、あなたはずいぶん救われているわよ」と。 すっかり気分が良くなった私だったが、話はまた逆戻り。「見てご覧なさい」と言いながら、小冊子を開き、私の運の悪さを長々と語り出した。はぁ〜、もうどうすりゃいいんだよ……
奥の部屋に案内される時点で、悪徳商法の匂いがしてきたが、興味が勝り、行けるとこまで行ってみることにした。 先生と言っても、60代くらいのおば様。失礼しました。先生に言われるがまま、着席。 「早速、あなたの名前を視てみたんだけど〜」と呟きながら、あちこちに数字を書き込み、「よくない数が出てるね~ここも、ここも、こっちにも〜」マジカヨ…… 「あなたの名前は、誰が付けたの?」そこまで言うかよ……
そうだ!心まで見透かされる可能性があるので、まずは、身なりを整えよう。バックから手鏡を出し、近くのブティックの姿見で後ろ姿まで確認。とりあえず、良し! カウンターには、若い女性が一人。こちらの質問にもすんなり答えてくれ、小さな紙に名前と生年月日を記入することに。まぁ、コンピューターにでも打ち込んで、サラッと【あなたの運勢は?】なんて紙をもらって帰ることになるんだろうな。 予想は大ハズレ。 女性は「こちらへどうぞ」と、私を奥の個室に誘導すると同時に、声高らかに「セ