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3分でわかる!携帯電話の歴史

はじめに

携帯電話の歴史は、技術革新と社会の変化を反映した興味深いものです。
通信の自由化後、日本には複数の携帯電話会社、PHSをサービスしている会社がありました。それぞれの携帯電話会社は元々の親会社の関係でロゴマークが一部同じ部分があったり、インターネットサービスや、メッセージサービスが別会社なのに同じサービスだったりとても入り組んでおり、複雑ゆえに興味深い業界でした。
その後、紆余曲折を経て3社に集約され、のちに楽天モバイルが新規参入し、現在の4社体制になりました。
UQ WiMAXとWireless City Planningは音声サービスの提供をしていないため、省いています。また携帯電話ではないため、PHSサービスについても省いて携帯電話のみに特化して説明します。
以下にその発展の過程を大まかに説明します。

1.初期の通信技術

携帯電話の起源は無線通信技術に遡ります。無線通信の先駆者であるグリエルモ・マルコーニ(Guglielmo Marconi)は、1895年に無線電信を発明しました。
これは電波を使って遠距離通信を可能にする技術であり、無線通信の基礎を築きました。

2.携帯電話の概念と初期の実験

1920年代から1930年代にかけて、車両に無線電話を設置する実験が行われました。1940年代には、アメリカのベル研究所が自動車電話システムの開発を進めました。
このシステムは1946年にアメリカのセントルイスで初めて商業サービスを開始しましたが、利用者は限られ、非常に高価でした。

3.初の携帯電話システム

1973年、モトローラ社のエンジニアであるマーティン・クーパー(Martin Cooper)が初めての携帯電話通話を行いました。
彼はニューヨーク市内でモトローラの試作機を使って、ベル研究所のジョエル・エンゲルに電話をかけました。これが世界初の携帯電話通話として知られています。

クーパーの試作機は「ダイナタック」と呼ばれ、重さは約1.1キログラム、通話時間はわずか30分でした。
この出来事は携帯電話の商業化への重要な一歩となりました。

4.第1世代(1G)携帯電話

1980年代初頭、アメリカではアナログ方式の第1世代(1G)携帯電話システムが登場しました。このシステムはAMPS(Advanced Mobile Phone System)と呼ばれ、1983年にモトローラの「ダイナタック8000X」が初の商用携帯電話として発売されました。価格は約4000ドルで、一般消費者には高価でしたが、ビジネスマンやエリート層に支持されました。

NTT製ショルダーフォン
DDIセルラーグループ(現au)
NTT(現NTTドコモとして携帯電話部門を分社化)
NTTドコモ(旧ブランドロゴ)
日本移動通信(IDO)(現au)


5.第2世代(2G)携帯電

1990年代に入ると、アナログ方式からデジタル方式へと進化し、第2世代(2G)携帯電話が登場しました。GSM(Global System for Mobile Communications)やCDMA(Code Division Multiple Access)などのデジタル技術が採用され、通話品質や通信速度が向上しました。

2G携帯電話の主な特徴としては、以下が挙げられます:
- テキストメッセージ(SMS)の送受信
- より長いバッテリー寿命
- 小型化と軽量化

DDIセルラーグループ(現au)
ツーカーセルラーグループ(現au)
ツーカーホン(現au)
デジタルツーカーグループ(現ソフトバンク)
デジタルホングループ(現ソフトバンク)
ジェイフォングループ(デジタルホン+デジタルツーカー)
(現ソフトバンク)
au by KDDI ブランドロゴ(旧ブランドロゴ)
NTTドコモ(旧ブランドロゴ)
フィーチャーフォン(ガラケー)

6.日本における携帯電話の普及

日本では、1980年代後半から携帯電話の普及が始まりました。NTT(日本電信電話株式会社)が1987年に「ショルダーフォン」を発売し、これが日本初の商用携帯電話となりました。1990年代に入ると、NTTドコモがデジタル携帯電話サービスを開始し、携帯電話市場が急速に拡大しました。

7.第3世代(3G)携帯電話

2000年代初頭には、第3世代(3G)携帯電話が登場しました。3Gは、高速データ通信を可能にし、音声通話だけでなくインターネットアクセスやマルチメディア機能を提供しました。日本では、NTTドコモが2001年に世界初の3Gサービスを開始しました。

3G携帯電話の主な特徴:
- 高速データ通信(最大2Mbps)
- インターネットブラウジング
- ビデオ通話
- 音楽や動画のストリーミング

J-フォンからボーダフォンへ(現ソフトバンク)
ソフトバンク
NTTドコモ
au

8.スマートフォンの登場

2007年、Apple社がiPhoneを発売し、スマートフォンの時代が幕を開けました。iPhoneはタッチスクリーンを採用し、直感的な操作性を提供しました。また、App Storeの登場により、多種多様なアプリケーションが利用可能となり、携帯電話の利用方法が劇的に変わりました。

iPhoneのiOSを筆頭に、AndroidやFire Fox OS、Windows Mobileなど、様々なスマートフォンOSがシェア争いを繰り広げた。

9.第4世代(4G)携帯電話

2010年代に入ると、第4世代(4G)携帯電話が登場しました。4Gは、さらに高速なデータ通信を提供し、LTE(Long Term Evolution)技術が広く採用されました。4G携帯電話は、高解像度のビデオストリーミングやオンラインゲームなど、高帯域幅を必要とするサービスを可能にしました。

4G携帯電話の主な特徴:
- 高速データ通信(最大100Mbps以上)
- 高品質なビデオストリーミング
- モバイルホットスポット機能


10.第5世代(5G)携帯電話

2020年代に入ると、第5世代(5G)携帯電話が登場しました。5Gは、さらに高速なデータ通信を提供し、低遅延と大容量接続を可能にしました。これにより、IoT(Internet of Things)や自動運転車、スマートシティなど、新たな応用分野が広がりました。

5G携帯電話の主な特徴:
- 超高速データ通信(最大10Gbps以上)
- 超低遅延(1ミリ秒以下)
- 大容量接続(1平方キロメートルあたり100万台のデバイス接続)


11.携帯電話の社会的影

携帯電話の発展は、私たちの生活に多大な影響を与えました。以下にそのいくつかを挙げます。

1. コミュニケーションの変化
携帯電話は、人々がどこにいても簡単に連絡を取ることができるようにしました。これにより、ビジネスや個人の生活が大きく変わりました。
例:LINEなどのメッセージアプリ、Instagram、facebookなどのSNS、zoom、Slackなどのビジネス向けコミュニケーションツールなど。

2. 情報へのアクセス
スマートフォンの登場により、インターネットへのアクセスが容易になり、情報収集や学習が効率的になりました。
例:PC向けサイトと同等の情報量のサイト、ニュースアプリ、天気アプリ、マップ、乗り換え案内など。

3. エンターテイメント
音楽、映画、ゲームなど、エンターテイメントコンテンツが携帯電話で楽しめるようになり、娯楽の形が変わりました。
例:YouTube、ミュージックアプリ、radiko、Netflixなど。

4. 経済への影響
携帯電話市場の拡大は、多くの企業にとって新たなビジネスチャンスを生み出し、経済成長に寄与しました。
例:有料アプリやコンテンツサービスなど。

5. 社会的つながり
ソーシャルメディアの普及により、人々はオンラインでつながり、情報を共有することが容易になりました。

12.結論

携帯電話の歴史は、技術の進化と社会の変化が密接に関連していることを示しています。初期の大きくて高価なデバイスから、現在のスマートフォンに至るまで、携帯電話は私たちの生活を大きく変えました。未来に向けて、携帯電話はさらなる進化を遂げ、新たな可能性を開くことでしょう。

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