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甘くないシャープ・フラットの世界

楽器を習う時、演奏の仕方だけでなく楽譜の読み方、音楽記号なんかも教わると思います。

小さい頃から親しんでいるといつの間にか読めるようになっていた、という方もいると思いますが、大きくなって1から勉強し始めると、なかなかの暗号に見えるかもしれません。

初心者パンダのきれいな心で改めて楽譜の読み方を学びつつ、パンダ目線で「なんだこれ?」と思ったものを拾っていこうと思います。

楽譜の中にはたくさんの情報が盛り込まれているので、今回はそのなかでもシャープとフラットに着目してみます。

パンダでもわかる3分動画はこちら

シャープとフラットの基本

シャープ「♯」は音を半音上げ、フラット「♭」は音を半音下げる記号です。楽譜の最初に、どの音を半音変えるかという指示が出ています。
この部分。

上の場合はファとドにシャープがついているので、楽譜の中でファとドが出たら半音上げることになります。
次の場合はどうでしょう?

この場合はシにフラットがついているので、楽譜の中でシが出てきたら半音下げることになります。

こんな感じで最初に半音変える音を指定しているものを「調号」っていいます。

でもシャープやフラットは楽譜の中で急に出てくることもあります。
こんな感じ

急に出てきたレのシャープ。
こういう風に、曲の途中でイレギュラーな感じで入っているものを
臨時記号」っていいます。

ちなみにこのレのシャープ、左右どちらのレが半音上がるかわかりますか?楽器初心者の子たちに聞いたところ、正答率は20%くらいでした
(あくまで私の周りの子たちです)

正解はこちらのレ。

間違った子たちの気持ちもまぁわかる。
日本語だと「レのシャープ」とか「レ♯」って表現するもんね。

臨時記号はシャープ・フラットだけでなく、ナチュラルも見ますね。
こんな感じ。

この場合は、「半音上げてたけど、ナチュラルがついたところでは半音上げない(元の音にする)」という意味になります。

シャープとフラットはどこまで?

シャープとフラットの使い方がわかったからもう大丈夫、と思っているとちょっとした疑問にぶつかることがあります。

臨時記号で音を変えたら、どこまで変える?

調号で指定されているものは、基本的に楽譜の終わりや転調するまで音を半音変え続けますが、臨時記号で半音変えたものはその後ずっと半音変えっぱなしでしょうか?

この譜面、半音上げる「レ」はどれだかわかりますか?

答えはこちら

まずナチュラルが出てきたら元の音に戻します。これは先ほどの説明の通り。

ナチュラルが出てこない場合は、その小節の終わりまで効果は続きます。次の小節に入ったら効果はリセットされてるというわけです。

ちなみに同じ小節の中にオクターブ違う音が出てきた場合は、臨時記号の効果は適用されません。
上の楽譜の例で2小節目の最後に1オクターブ高いレがあったとしても、それは半音上がりません。

初めて見るとドキッとするやつ

初めましての時に一瞬「ん?」ってなりそうなのはこちら。

ピアノの鍵盤を思い浮かべると、シャープやフラットって黒鍵のイメージがつきがちなのですが、この子たちは半音上がったり下がったりしたところに黒鍵がありません。
ミやシの半音上がった音はそれぞれ右側のファやドになります。
ドやファの半音下がった音はそれぞれ左側のミやシになります。

覚えてしまえばなんてことはないけど、慣れるまでは一瞬とまどうこと間違いなし。

そしてこれも初めましてだと一瞬「んんん?」ってなりそうなやつ。

これは左がダブルシャープ、右がダブルフラット。半音を2個分上げたり下げたりします。
ファのダブルシャープはソに、シのダブルフラットはラの音になります。

あんまり頻繁に見ないものなので、初めましての方は「どちら様?」ってなりそうですね。

今日は甘くないシャープ・フラットの世界でした。

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