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【5人家族都心ヴィンテージマンションリノベ記】数多迷走した「トイレの条件」

ショールーム巡り、最後は「トイレ」について。
当初"トイレ"にはなんの拘りもなかった。というより、お風呂場と同じく、減額対象アイテムと位置付けていたくらいで、考えていなすぎたのだ。
あまりに考えておらず、ショールームを巡る中でハッと気づくことが色々とあって、こちらも最終打ち合わせまで頭を悩ませるアイテムとなったことは切に記録しておきたいと思う。


トイレに対する要望変遷史

前半:トイレを洗面室から独立させたい

強いていうなら、トイレの器具というよりは間取りには要望があった。
既存の間取りで、洗面台を中心に左にお風呂、右にトイレという既存の間取り。男女どちらも子どものいる我が家の家族構成。繊細な年頃に突入したので、トイレはトイレで独立させたいとリクエストしていた。

洗面室を介してトイレとお風呂それぞれにアクセスする間取りは家族間でも気を遣う。

中盤:「え、タンクがついているってなんだかレトロ。タンクなしにはできないの?」

デザイナーさんに「予算削減対象で」とはっきり伝えていたトイレ。当初見積もりで組んでくれていたのはLIXILのタンクありトイレ。可も不可もないし当初は気にもしていなかったが、ショールームに並ぶデザイン性豊かなタンクレストイレをみて思った。「あれ、なんでうちのトイレはタンクありなんだっけ・・・?」と。

後半1:「トイレは絶対TOTOよ。LIXILはうん●がこびりついてとれないから」by母の発言再び

ここにきてまた母の発言。お風呂場の記事でも書いたが、実家が5年ほど前にリフォームをしたばかり。初めてのリフォームを経験して、母は母なりに「失敗したな」と感じている点がいくつかあり、その点を私に、"反省談"として共有してくれていたのだ。
トイレはあくまで予算削減対象で拘るつもりはなかった。LIXILでみたトイレの見積もりでもう十分だと思っていた。

ところがある日母と話していたところ、

「ねぇ、トイレはどこのメーカーにした?うちのトイレはLIXILなんだけど、便器の内側の形状が角張っててものすごいうん●がつくから、しょっちゅう掃除しているの。TOTOのトイレは便器の傾斜が緩やかで汚れがつきにくいはず。やっぱりトイレはTOTOよ!」

と、さながらTOTO信者であるかのような発言をしたのだった。(全く信者ではない。)

後半2:「そもそも管理会社からタンクレストイレは極力使用しないようにとありますよ」byリノベ会社

そんなわけで、まさかの、トイレに関しても悩む羽目になるとは。
LIXIL、TOTO、両社でタンクあり、タンクなしトイレを見て見積もりをとってもらって帰ってきた。
後日デザイナーさんから、盲点の一言をもらう。

「そもそもが、マンションの配管老朽化を懸念しての詰まり対策のために、トイレは原則タンクありのものを、と推奨されていますからね」

と。これは盲点。また木を見て森を水になってしまっていた。
しかしここでふと疑問に思うことがあった。
だって、既存の家のトイレには、タンクがないのだ。そうしたら一体、このトイレはタンクレスといわず何トイレというのですか・・・?

既存トイレ。ほら、タンクはないでしょ・・・?

最後の最後まで悩んだトイレ。工事が始まった今もクリアな気持ちではない。

トイレに関してはお風呂場以上に、本当に最後の最後まですっきりと決めることができなかった。当初、一番拘らないと言い切っていたトイレに、ここまで後悔が残るとは。笑

【課題1】手洗い場問題

これはSRをみる過程において気づいたこと。
トイレと洗面を独立させたはいいが、さて待てよ、手はどこで洗うのか?」と。
実際タンクありトイレだとタンクの上部に水が流れてきてそこで手を洗うことはできる。が、ここで頭をよぎるのはいつも「掃除をする側」の立場。
瞬時に「(特に子どもに)びちゃびちゃにされる」「カルキがつく」「埃が溜まる」などのデメリットが脳内でシミュレーションされるのだった。
タンクありトイレで、配管を分岐させて、小さな手洗い場を設ける商品もあったが、随分と割高で、寧ろ予算を圧迫してしまうこと必至だった。

【課題2】水が貯まるまで待つ(=流せない)時間のストレス問題

これもSRを見る過程で気づいたこと。

「待てよ、タンクありトイレって、タンクに水が貯まるまで流せないのでは?うちは5人家族でしょ。朝や夜ご飯前後よく聞こえる、「早くトイレ代わってー!」のあの声。あの状態でタンクありって無理なのでは。。?」

これも既存トイレでは感じる必要のなかったことだから考えたこともなかった。タンクありトイレだと、タンクに水が溜まるまで流すことができない。家族の人数が多い我が家は、朝などみんながトイレを使いたい時などストレスになることが懸念される。

「わーどうしよう。見た目を優先してタンクレスにしてつまったりするのは困るけど、何より困るのが朝流れるまで待たないとならないことだ。わーどうしよう、トイレは安いのであれば、それでよかったのに」

まさかトイレでこんなに悩むことになるとは思わなかった。

既存のトイレにタンクがないのは、なんと●●●●●トイレだと発覚

これは最終打合せを目前にして判明したこと。
「一体全体、うちのトイレにはタンクがないから水が貯まる時間の懸念をする必要がないわけなんですが、一体このトイレはなんなんですか?」そう投げかけて真摯に調査をしてくださったデザイナーさんには本当に今でも感謝。

タンクレスでもタンクありでもないこのトイレは、"パブリックトイレ"というものだった。要は公共スペースで使用することが前提で企画されているトイレ。このパブリックトイレは住宅向けのタンクありトイレより貯水時間も短いのだが、業者価格の適用率が低くなる。

というわけで、トイレと一言でいっても、本当に奥が深いのだった。
そして、「トイレが終わったら手はどこで洗う?」ということ。
そのことは当初、全く考えていなかった。
結局、最終打合せの段階で金額調整をしながらどのトイレにするか選択することになるのだった。

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