記憶のない父に想いをはせてみる父の日

私には父の記憶がない
正確には顔の記憶がない
(写真があるけど
これが父だと言われてもピンとこない)

唯一覚えているのは
幼稚園の運動会で一緒に走ったことと
父が乗っていた自動車

5歳でお別れしたので
現在ご存命なのかそれすらも分からない


女の子は父親に似た人を好きになるって
言いますよね

友人知人も当たっている!という人もいて

でもどんな人か覚えていないし
当たっているのか確かめようがないな、と
ずっと思っていました


私が好きになる人って大体

筋肉質な(マッチョまでいかなくても鍛えている)方で

シャープな目つきで眉が上がっていて
目じりと眉尻の間の広い人
(ヤンキーマンガにでてくるような?
マンガでもそんなキャラが好きです)

どちらかというと寡黙なタイプで
自動車が好きな方(運転も観るのも)で

シティーハンターの冴羽遼さえばりょうのように
決める時は決める人
(本質を見抜く腹をくくれる人)


昔気質むかしかたぎの職人のような方です


今日、ふと父の写真を見てたんです
(父の日というのは忘れていました)

あれ?
腕の筋肉がすごいな・・・
目じりと眉尻の間、広い!!

愛車と映っている写真も多く
そういえば長距離ドライバー職だったと
聞いていたけど
プライベートでも車を愛していたんだな


記憶にないと思っていたけど
5歳までの私がちゃんと覚えていたんだ!と
写真を見ながら驚きと感動と

ありがとう
私の中にいる5歳までの私





私も一度、自動車業界に勤めたことがあります

私自身はペーパードライバーまっしぐらなのに
なぜ自動車が好きなのか分からないままでした

実はその会社の近くにあった公園の名前が
父の姓と同じだったんです

その公園の名前を見た時に
長距離ドライバーだと聞いた遠い昔のことを思い出して

だから自動車が好きなのか!と
ようやく腑に落ちたことがあります



業界も相まって男性がメインの会社で
10~60代の男性がいらっしゃったのですが
年代が違っても感じたのが「父性」でした

時に厳しい態度もあれど
社会の規範や社交性を育てながら護る

見守りながら護る


ある人に厳しく指導された時は
別の方がフォローしてくださったり、と
皆さんが父親のように感じられて

父がいない私はこの経験が皆無だったので
護られているってこういうことなんだ、と
会社でそれを感じられたことも貴重で
男性の見方が変わった瞬間でした


毎日、父の姓のその公園で
ひなたぼっこしながら昼食をしていました

勤務中は自動車に触れている時
休み時間は父の姓の公園にいる時

それまでは記憶にないから思い出すことも
全くなかった私が
後にも先にも父親にあんなに想いをはせたのは
この勤務先の時だけです

お父さん、ありがとう、と



私は偶然(必然?)思い出したけれど

理由が分からない好きなことやモノって
昔の自分が選んでいる
誰かの記憶なのかもしれませんね

忘れちゃいけないよって
幼い自分が伝えてくれているのかも


今の自分が好きなことは
もっと大切にしていこうと
父の写真を見ながら思う父の日なのでした


お父さん、ありがとう














この記事が参加している募集

応援嬉しいです♡頂いたサポートは次は私が応援したい方へとお還ししていきます✨ありがとうございます♡