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スパーで私の恋は半額じゃない 第二話


第二話:炎上とゆうたの過去

ゆうたがゆみの職場に訪れたのは、電車での偶然な再会から数日後だった。彼はゆみに向かって熱意を込めて提案した。
「ゆみさん、YouTubeの動画を一緒に撮りませんか?スーパーの日常を面白く紹介したいんです!」ゆうたは興奮気味に話した。

「えっ、私が出るの?でも、店長に許可取らないと...」ゆみは戸惑いながら答えた。

「もう許可は取りました!ちょっと説得するのが大変でしたけどね」とゆうたは笑顔で言った。

撮影当日、ゆみは惣菜コーナーでの働きぶりを撮影された。彼女はカメラの前で少し緊張していたが、徐々にリラックスし始めた。ところが、撮影中に

惣菜を誤って床に落としてしまい、慌てて商品棚に仮置きする場面が撮影された。ゆうたはそのシーンを編集でカットすることを忘れ、動画が公開された。
公開された動画は瞬く間に拡散し、特に惣菜を落として棚に戻すシーンが物議を醸した。

視聴者からは「衛生的に問題がある」「こんな扱いが許されるのか」との批判が殺到した。

「ゆうたさん、あのシーンはどうしてカットしなかったの?!」ゆみは電話で急いでゆうたに問い詰めた。

「えっ、本当に?すぐチェックします!」ゆうたは慌てて動画を見直し、自分のミスを認めた。

炎上は店長にまで波及し、彼は二人を呼び出して厳しく叱責した。「あの動画のせいでスーパーの評判が落ちてる。すぐに何とかしろ!」
「申し訳ありません...」ゆうたは頭を下げたが、店長の怒りは収まらなかった。
この事件により、ゆうたの過去にも注目が集まり始めた。彼の過去の不正行為が明るみに出て、ユーチューバーとしての立場は一気に傾いた。

ゆうたは深く落ち込み、「もうダメだ...」と自暴自棄になった。ゆみは彼
の様子を心配し、電話で何度も連絡を試みたが、ゆうたは応答しなかった。

「ゆうたさん、大丈夫?返事をしてください!」ゆみは電話越しに必死に声をかけ続けた。

しかし、ゆうたからの返答はなく、ゆみはますます心配になった。彼女は決断し、ゆうたの自宅に向かうことにした。

ゆうたの自宅に到着すると、ゆみはドアを何度もノックした。「ゆうたさん、開けてください!私です、ゆみです!」

長い沈黙の後、ドアがゆっくりと開いた。ゆうたは目に涙を浮かべていた。
「ゆうたさん、大丈夫ですか?」ゆみは彼に駆け寄り、心配そうに尋ねた。

「ゆみさん... ごめんなさい。僕のせいで...」ゆうたは言葉を詰まらせた。
「大丈夫、一緒に乗り越えましょう。あなたは一人じゃないですから」とゆみは優しく言った。

二人はしばらく話し合い、ゆうたは自分の過去と向き合う決意を固めた。彼はYouTubeチャンネルを一時休止し、自分自身を見つめ直す時間を持つことにした。

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