【魂から惹かれる恋…その後】第5話

彼に振られて、彼と連絡しないと決めてから、3週間弱。
だいぶ、「彼に愛されなかった自分」を受け入れられてきた。
ここ数日は、忙しかったこともあり、彼のことを思い出して泣くこともない。
ここに気持ちを全部書いていることも、良かったのかな。
少しずつ、今の自分を受け入れて、認めて、許して、
自分のことを大切にしようと思えるようになってきた。

彼への愛情がなくなってきた?
そんなことはない。
彼のことは、今も愛してる。
彼の幸せの中に私がいなくても、彼には幸せでいてほしいと願ってる。

少しだけ私の心が落ち着いてきて、仕事を楽しんでいたとき、
私がスマホを手に取った瞬間、彼からLINEがきた。
「〇〇が写真を送信しました」
という見出し。
開くと、ランチの写真。だけ。

「またか」
これまでも、私が離れようとすると、引き止めようとするかのように、プライベートの写真が送られてきた。

美味しそうなランチの写真だったけど、
「単純に私と話したい、関わりたい」からなのか、
「今度一緒に食べに行こう」という意味なのか、
「単なる暇つぶし」なのか、
何も言ってくれないので、彼の意図がわからない。

今までの私なら、「美味しそうですね」と、返していたと思う。
彼が私のことを思い出して、送ってくれたことが嬉しかったから。

単に「いいね」が欲しいのなら、インスタに投稿すればいいと思うし、
何を伝えたいのかわからなかったので、
今回は既読スルーすることに。

きっと彼は寂しかったのだと思う。
寂しがり屋だけど、プライドが邪魔をして、他人や家族にも「寂しい」ことを言えない人なのだ。

既読スルーして、丸一日たった頃、彼のことが気になって仕方なくなっていた。
そんなに簡単に執着は剥がれないのね…

私が寂しくて彼と繋がっていたいと思ったからか、
彼の寂しさを思うと、構ってあげたい私がいるのか。
私たちは、お互いに寂しがり屋だった。

実のところ、私が寂しかったのだと思う。
ランチの写真は、彼にとっては寂しさを紛らす暇つぶしかもしれない。
でも、寂しい私は、つい引っかかってしまう。
そして、今まで、こういうことを何度も繰り返してきた。


もう最後にしたかった。
私は愛されたかったのだから。
暇つぶしにされて喜ぶほど、おめでたくない。

だけど、最後に、彼の謎の行動が、本当に暇つぶしだったのか、確かめたくなった。

「で、何を伝えたかったのですか?」
LINEを送った。

彼からの返事は、また別の料理の写真だった。

彼は、私と話したいわけではないようだ。
暇つぶし確定?
なぜ、何も答えてくれないのだろう。

私は数日ぶりに涙が止まらなくなった。

私は彼にとって、寂しさを紛らせる相手で、
気持ちを話したり、本音で向き合おうと思う相手ではなかったようだ。

本当に終わらせよう。
彼への想いも、暇つぶしにされる関係も、
全部終わらせよう。

「私に特に話したいことがないなら、写真はInstagramに投稿してはいかがですか?」

夜中の1時に送った。

朝6時に返事がきた。
「わかりました」
という一言と、バイバイと手を降っているキャラのスタンプ。
彼も察してくれたようだ。
私は、LINE友だちから彼を削除した。

最後まで、彼の私への本当の気持ちを、彼の言葉で聞くことができなかった。

でも、もう私から連絡することはないだろうし、
彼も連絡してこないと思う。

涙はどんどん溢れてくるけど
心はスッキリしていくのを感じた。


宇宙に委ねよう。
彼が運命の人なら、いつかどこかでばったり会うかもしれないし、
このままご縁が切れて終わりかもしれない。

現実になること、それが答えなのだから。

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