【魂から惹かれる恋…その後】第4話

神様に感謝したいことがある。
仕事で忙しくさせてもらってること、恋愛以外のプライベートが充実していること。
きっと、どちらも暇なら、私の心はとっくに崩壊していたと思う。

そんなバタバタしている時でさえ、私は彼を求めて、今まで彼にもらった嬉しい言葉や優しい態度を、思い出して、すがっている。

一週間前よりマシになったのは、思い出して泣く回数が減ったこと。
幸せな思い出を残してくれた彼に、感謝の気持ちも湧いてくる。
彼は振るときも「家族が…」「結婚してるから…」とは一言も言わなかった。
そこを理由にしなかったところも、素敵だ。
私はとっても素敵な人に恋をしたんだ。そんな自分も誇らしい。

このまま穏やかな気持ちでずっと過ごせたら、失恋も楽なんだろうな。
そう思っているとやってくるネガティブな私。
今回の失恋は、ネガティブな気持ちが沸き上がっても、全部受け止めると決めた。
何度沸き上がっても、ネガティブな私を否定したくない。
彼に執着していることも、全部認める。

振られる前の私は、そんなに彼に執着していた自覚がなかった。
LINEが来なくても、会えなくても、憂鬱になることもなかった。
彼は、どんなに忙しくても、私がLINEしたら必ず返事をくれたし、時間ができれば食事にも行けた。
それだけで、幸せだった。
彼も私と会っているときは、幸せそうに見えた。
二人っきりで会う女性は、私だけだと言っていた。
だから、私は、勘違いしていた。
「私は、彼にとっても特別な女性だ」と。

勘違いしていたあの頃は、幸せを沢山もらっていたんだな~。だったら勘違いしたままでも、よかったのかな。と、思うときがある。
いや、本当は良くないとわかっている。

私は、あの時とても焦っていた。
「早く恋愛のパートナーをつくらなければ」
なぜ、そう思っていたのかわからないけれど、
あの時は、彼の気持ちを確かめずにはいられなかった。

今、告白をして撃沈した結果があるのだから、これが私に必要なこと、だったのは確かだ。
私の人生には、私に必要なことしか起こらない。
そして、今回の失恋で、ネガティブな自分を全部受け止めようと思ったことも、
今の私に必要なことだったと思う。
それは、覚悟のような強い意思だ。

以前の私なら、さっさと次に行こう、ネガティブな自分は認めたくない、と
自分で自分のことを認めてあげられなかった。
今、全部認めて受け止めよう、と思えたのは、彼に恋をしたからだ。
彼に出逢って恋をして、私は少しだけ成長できた。

だから私は、彼に感謝しているし、
今も彼を愛しているし、
そんな彼に愛されたいと思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?